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『ライト家族』役別雑感 3


やっぱり、この人の感想は超長くなりました。
元々自分文章長いタチなのに…さらに長く長く。


三男。
彼ひとりで記事1つです。



↓ ネタバレ注意!



>三男:ウィルバー@野村侑志さん
ウィルバー・ライト。
飛行実験におもに携わった「ライト兄弟」の兄のほう。

登場時はクールな感じで、
「どうもありがとう」って手足を前に出す仕草を見て、
五代目(『ごんべい』)方向のキャラかなって思いました。
ところが!
話が進んでいくにつれてまた新たなる表情が山盛り。
子供から大人まで演じわけていたこともあり、
なんというか…上から下まで広範囲カバー(?)的な。
いやはや、今回もスゴイものを見ました…。


まず先に書いちゃいます。
子供を演じてる野村さんが可愛すぎヽ(*゚∀゚)ノ
「子供のように」笑う時の表情がイイって、
前にも書いた気がするんですけど、
それはあくまでも大人の子供っぽい顔っていう魅力。
「子供そのもの」の顔をしている時は
それとはまた違う魅力があるんです。

なんていうのかな…
「子供は周りからの目をたいして意識してない」
というのが現れてる演技なんですよ。
衛生面とか気にしないであちこちベタベタ触ったり、
ひざをボリボリ無造作に掻いたり、
いきなり反動なしで立ち上がったり。
子供の行動にありがちな
「先の読めなさ」を再現してるんです。
ひとつの行動に全力を投入するところも子供特有。

そういう感じがめっちゃかわいくて、
不思議なことに本当の子供に見えてくるんです。
身長(←まいくろよりはるかにでかい)とか、
ぜんぜん気にならなくなる!
いったい、どれだけの人間を観察すれば
こういうことができるんだろうか…
本当に役者って、
人間が好きじゃなきゃ出来ないよなぁ~と思います。


さて、ウィルバーを語るのに不可欠な要素「右手」。
彼は常に自分の視界範囲に右手をスタンバイしていて、
他の人やモノに触れないようにしています。

弟に「兄さんは女性経験がない」と言われたところから、
右手の謎が解けるくだりになるんですが。

ここから急にウィルバーの雰囲気が変わります。
「この話をキミにするのはぁ~、
 いささか『酷!』かもしれない」
ってセリフ言うところの野村さんの顔がヤバいんです。
どうヤバいかって、
優越感というか、ドヤッと感というか、
伝家の宝刀を抜いた顔…とでも言えばいいのでしょうか。

あれ、ちょっと前のシーンまでこの人
クール中二病な顔してたよね!? って戸惑うほどに、
あくまでもほめ言葉として…キモチワルイ表情になる(笑
「酷!」のMAXセリフに到達するまでの、
じわじわと出てくるニヤニヤ感がたまらなく面白い。


友人のエド、
そしてウィルバー&オービル兄弟で開業した印刷会社。
その三人のマドンナ的存在、
アイーダとの秘密の関係をここで暴露します。
エドの彼女であるアイーダは、
わざとウィルバーと二人っきりになるように画策して、
相談と称してウィルバーを誘惑します。

「ダメだよ、(エドと)仲良くしててくれよー!」って、
口では大人の対応してますけど、
顔と言葉がぜんぜん合ってないんです。
もう、ウィルバーめっちゃ期待に満ち満ちている(笑
でもまぁ、当時21歳だか22歳だかにして
このテのことにまったく経験がないウィルバーくんです。
積極的にスキンシップしてくるアイーダに戸惑い、
舞台上手側に逃亡。
痴漢にあった女子のようなポーズで未経験カミングアウト。
もう私は、客席でどんな顔すればいいのかわからない(笑
だけどこの人、見ててホント楽しすぎ!
前半シーンのかっこよさが完全に消滅してました(笑

んで、まぁそんなこんなで
アイーダに脱がされたり自信をつけてもらったりしまして。
でも実際、卒業はしなかったみたいです。
やっぱり友情にヒビは入れられない、って。
「でも、この右手の温もりは忘れない」って。
基本、くさいセリフはプッと笑ってしまうのですけど、
こういう余裕無い系の人物が余裕のない時に言う、
本音っぽいムードあるセリフはちょっとグッときますね。

そしてその右手の温もりは、
線路に小石を投げていたロヴェネッタ(婚約破棄され中)に
握手されて消されてしまうという展開…(笑
いやいや、ここで彼女が出てくるとは思いませんでしたね。
ロヴェネッタがついた嘘の数々が、
まさかウィルバーのテキトーな入れ知恵だったとは。

そうそう、
ロヴェネッタが兄の恋人だって知らなかったウィルバーが、
後でローリンと彼女が結婚したのを知ったとき、
どんな反応したのか気になりますね。
(ロヴェネッタは瞬間を生きてるっぽいので、
 相手の顔なんて忘れてそうな気がするけど…笑)

そんなこんなで温もり消えちゃって、
アイーダをすがるような目で見るウィルバーに、
またむずむずと口角が上がってしまうまいくろ。
アイーダに「またつけてあげようか?」って言われて、
またその気になっちゃうウィルバー。
男って男って…もう、ほんと…! なんなの!(笑

「印刷所の奥にシャワールームが…」とか言ってる時の
ウィルバーの表情はMAX振り切ってほんとヤバかったです。
右手をスーハーしたり、5時間見積もったり、
ほんとイケてるかイケてないかって、顔じゃなくて
仕草とか喋り方で決まるんだなぁと実感しました。

この一連のくだりの野村さんの演技は、
見てはいけない「何か」を
こっそり見てしまったような気持ちにさせてくれました。
ここに私が書き残せたのは、
せいぜい起きたことの三分の一くらいですね。
ほんと色々大変でした。
2月の客演から連続して
脱がない上に基本シリアスな人ばかりだったので、
油断してたところに…やられました。

初見。もちろん脳が爆発、ショートしました。
この回だけはお友達が一緒だったから、
終演後かろうじて平静でいられました。よかった(笑
もう、野村さんは中毒性高すぎです。
やめられない、とまらない。
大阪への交通費かけることに、何のためらいもないです。
たしかに東京で公演してくれれば、
こうやって何度も観れて助かるのは本音ですけれども…!


さて、完全に勝ち誇った顔で、
弟オービルにこの話をするウィルバー。
(ここでの「だめだ笑っちゃう」が、
 素じゃないんだろうけど、素声っぽくて笑えました)

しかし、形勢は完全に逆転してしまうことになります。
実はアイーダ、オービルとも関係してたことが判明。
しかもオービルは、
ウィルバーより先の段階まで行ってる…!

およそ14年、
ずっと「右手の温もり」を支えにしてきたウィルバー。
設計図にしても工法にしても、
いつもウィルバーは弟に劣等感を抱いていました。
唯一、アイーダのことでは、勝ってたと思っていたのに。
ふるえる右手から、目が離せません。

14年分の思いを引き剥がすかのように
右手をぬぐうウィルバーがすごく恐くて悲しかったです。
ゆっくりと、時間をかけて、
もう、腕ごと抜けるんじゃないかって位に力を込めて、
反対の手で「右手の温もり」を落とします。
さっきまでのおちゃらけた感じがなくなって、
舞台から流れてくる空気が一気に冷たくなります。

ウィルバーがこの話を始めなければ、
事実を知ることもなかったし、
ある種自業自得な面もあったりする。
だからウィルバーをかわいそうとは思わないんですけどね。
(というかエドが一番かわいそう)
この一連シーンは静かだったのにも関わらず、
もっとも心がざわつきました。
殺意を言葉にしてしまったウィルバーの眼も含めて、
作中屈指のシーンだと思います。

今までのオービルの軌跡を破いて、破いて、
それでも自分の求めてたモノは
すべて弟が持っているのだ、という事実は消えなくて、
叫び、屈して打ちひしがれて泣くウィルバーは
あんなに背高なのにあまりにも小さく見えて、
おそらく他人にはかける言葉が出てこない。
彼の顔を上げさせるのは、やはり家族の存在でした。
やっぱり、なにがあっても「お兄ちゃん」なんですね。

「同じ親から生まれて同じ環境なのに、どうして」っていう
ウィルバーのやるせない思い。
私は残念ながらきょうだいが居ないので、
これは外野のキレイゴトなのかもしれないのですけど。

同じ親から生まれて同じ家で育っても、
厳密に言うと環境は違うよね、って思いました。
ロイクリンは「弟が三人、妹が一人」だし、
ローリンは「兄が一人、弟が二人、妹が一人」だし、
ウィルバーは「兄が二人、弟が一人、妹が一人」だし、
オービルは「兄が三人、妹が一人」だし。

実際、ウィルバー自身も
号泣する妹キャサリンを前にして
「ロイクリン兄さんは
 キャサリンをあやすのが得意なんだ」と言ったように
人には人の得手不得手があるんですよね。
別の個体なんです。みんなわかってる。
家族だから。
それが救いで枷なんだなぁって思いました。


妹キャサリンの思い出話&突然の告白で
いっきに拍子抜けしてしまった兄弟ですが、
結論は出さなければなりません。
誰が最初に飛ぶのか。

で、最初から入念に計画していたウィルバーですよ。
すべては一番最初の乾杯のシーンから始まっていました。
2回目の観劇でウィルバーの方を見てたら…確かに!
ここでも、兄はなかなかの表情をしております。
飛行にあたって、鏡を見て髪型を整えて、
「そういうことだよ」って声が、完全に策士のソレ。



実はこの『ライト家族』って、
最初に飛行機に乗るのが誰で、
結果どうなるのかってことは
最初のシーンでバラされてるんです。

だから冷静に考えれば兄弟のやりとりも
「けっきょくこの人が乗るんだよな」って見れるはず。
だけど初見のまいくろは
クライマックスまで最初の情報を忘れてました(笑
いや、シーンの存在自体は覚えてたのですけど、
アイーダ絡みの衝撃で、ほとんど吹っ飛んだ…(゚∀゚;


つまり、最初に乗ったのは策を練っていたウィルバー。
でも、ちゃんとそこでバチがあたる…というか、
オチが付くところにクスッとさせられました。
これからもこの兄弟は、
高めあって傷つけあって、大好きだけど大嫌いな
「すごく仲良し」の家族であり続けるのでしょうね。

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