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『陽炎ペイン』ネタバレ雑感 2

拍手ありがとうございます。
BASARA宴、とりあえず東京公演1回確保してます。


ここからは、内容に触れたプチ雑感。


↓ ネタバレ注意!



石川さんについて下調べをしていかなかったことで、
ある意味でプラスになった部分もあります。
少女と語りあう彼女を、妖精のように感じられたから。
リリリリ…と歌いながら、
クタチ(平野くん)の世界とかするところが特に。

今回発売済の曲を使用されたそうですが、
作品にあわせて歌詞の一部を変更していたとか。
個人的には、パンフレットに使用曲(可能なら歌詞も)を
記載して欲しかったなぁと言うのが本音。

少女が言っていた
「いつも歌ってもらっていた」のは子守歌なのでしょうが、
生きていた頃のイツカさんの職業は歌手だったのかな、
とか勝手に思ってました。
(作中に彼女の楽曲が入る事への理由付けとして)


イニシェは、娘を殺されて、復讐を糧に生きる教師。
娘ココが生きていたら…という設定で、
ココの日記を綴っています。
それは母から娘への思いを吐き出すものでもあり、
自分自身の心の均衡を保つ術でもあり。

復讐への道を閉ざされて、
「どうしてあと一日…放っておいてくれないんですか!」
てなところね。
自分の体を壊す勢いでこぶしを打ち付けています。
あの瞬間のイニシェには明日はないからあの力で叩いてるけど、
役者の良子さんには明日があるんですよね。
そういうのを感じさせない。まさに「舞台で生きてる」感。
あれを毎日…良子さんの足、アザだらけだったんだろうな。

彼女がダニィに一度ナイフを渡す理由はわかりません。
でも自分も
「相手が、何が起こったかわからずに死ぬ」のでは
復讐した気がしないので、
(ナイフを渡すなんてリスキーなことはしないけど)
相手に「罪」と「死」をちらつかせてから、
命を奪うだろうなぁって思いました。

弁解も謝罪も聞きたくないですね。
許さなくちゃならなくなってしまうから。
ただ、自分が殺される理由を知ってから死ねよコラ、って思う。

…あ、別に殺したいほど恨んでる人なんて居ませんよ、私。


イニシェの夫カクは、
「科学者ノイガ」の偽名を使っていたうちの一人。
陽炎が世界を覆うとふれ回っていた、
狂った科学者「ノイガ」はペンネームみたいなもので、
数名の人間が共有しているのでしょうね。

終盤での、イニシェとのやりとりが好き。
娘がおまえの世界のすべてだったように、
俺の世界のすべてはお前なんだ、みたいなセリフ。

春の『RE;ALICE』の時に私が言葉にできなかった、
あの家族への違和感。
夫も子供もいるドレ友さんが明言化してくれたんです。
「夫が莫大な借金をして心中を持ちかけてきても、
 母である以上、私は子供を生かすことを優先すると思う」
『陽炎ペイン』では、違和感のない家族でした。
母は子を守り、父はその母を守る。
今回のカクのセリフは、スルっと心に入ってきました。
ウマヤドまいくろは羨ましいです。


さて、イニシェの殺意の対象、ダニィ。
カクの最初の相棒。
貴重な「怖くない西田さん」です(笑)
死が訪れる最後まで、希望の種を蒔いていました。
保険屋ナリタさんが連れてきた親友、
イツカさんに一目惚れしてる時の様子が可愛い。
滑稽なくらい相手に惚れ込むのって、アリだと思うんです。

機械工学の専門家であるダニィが作ったアンドロイド、
ミラがとにかく可愛い。
どんどん人間らしくなっていって、カクに恋しちゃう。
「ミラは恋したことある?」って聞かれたときの、
一瞬見せる切ない表情が好き。
あと「地上に上がってはいけないの」って
呪文のように抑揚無く言うとこもドキッとします。

彼女を守り通すお酒を飲まないボディガード、ツバサも好き。
オープニングで扉から出てくるミラを
ツバサがお姫様抱っこするところで
早速テンションMAXになったのは、まいくろです。

ダニィは世界を終わらせないために、イニシェの娘を殺めます。
娘の復讐をするためにイニシェが自分に近づいている、
という事を知っていて
彼女に背中を見せるときの気持ちは、どんなだろう。


イニシェの娘を殺すようにダニィに頼んだのはエボ。
未来を見通す力を持っています。
だから、地下へ逃れても無駄だって事まで見えていた。
それでも、どこかで未来が変わることを願ってた。

パンフレットでも触れられていましたが、
石川さんが作中で歌う「砂の上のドルフィン」の歌詞
誠実であろうとするほど
 まるで 漂流する大木のように
 力なく流されていく

は、作品すべてを体現するものであるのでしょうが、
エボの生に、それをもっとも強く感じました。
手を下さずに、自分が他人を殺めている。
罪の意識を誰よりも持っているのに、罰してくれる者は現れない。
でも生きている以上、人は誰かを殺しているんですよね。
命をもらったり、心を踏みにじったり。
生きる事は祝福であり、同時に殺めた者への償いなんでしょう。


エボに手相を見てもらって
「ぜんぜんダメ」と言われてしまうトシテ。
シェルターから地上に戻ったカクが
新たにコンビを組んだ男。
すべてが間に合わないと絶望してしまうその姿は、
誰よりも人間らしいと思いました。

イメージシーンでは、カクに笑顔を見せつつ
その後イニシェから封筒を受け取ります。
彼女に何か言われて、立ち去る前に一瞬、カクの方向を睨みます。
笑顔と、その一瞬の表情のギャップにぞくっとしました。
もらった封筒がなんなのかは、
作中でいっさい語られなかったのがちょっと残念です。


イメージシーンで、エボにつかみかかられる男、モウダ。
地下に移った男で、
世界最高の建築士になるとエボに言われています。
壁の製作に携わったのかな。
そうか、かべたん(一内くんの愛称)か。
壁の扉から外の世界にいこうとするタトとクタチを、
殺すよう手引きする「センセイ」。
どうやらドレ友さんづたいの情報によると、
イメージシーンではエボに
「(二人を)殺した」と言っているとか。
ナリタさんとイツカさんがシェルターに来たときに、
「選ばれた人だけが…」みたいな発言してるんですよね。
その辺が、彼の行動理念なのかなぁ。


殺されてしまったタトとクタチ。
本命くん演じるタトの死に様がすごかったですね。
白目むいて、口から砂を吐いて。
平野くん演じるクタチも、
傘に血糊をべっとりと付けてお亡くなりに。
(下手からしか見えませんでしたが、
 刺される前の決意の笑顔が最高によかった!)
そんな感じだったので
「本命くんも平野くんも後半出番なし?」と思っていたら、
後半は案内人ポジションで現れました。
漂流して、思い出になったんでしょうか。

本命くんに至っては、
日記娘ココちゃんに存在を否定されまくったり、
投げキッスしても避けられたりと散々な案内人。
本命くんの投げキッスで飛んでったハートが
シャボン玉のようにふわふわと漂い、
避けられて舞台端で弾けるのが見えるよう(笑
「この人は違う」
「この人はウザい」
千秋楽は「この人は三等身」などと、フルボッコです。

そうそう千秋楽。
センセイに脱走の件を他言したか聞かれて
タトが「誰にも言ってないよ」のあとに
「…あいつ(クタチ)以外には」と言わなかったので、
千秋楽だけ観た人にとってタトが嘘つき君になってしまった、
という悲劇があったりします(ノД`)

そんなタトくん、
日記娘ココちゃんを連れていくときの頼りガイっぷりが好き。
下手寄りで観てた時に気づいたのですが、
扉をくぐり抜けてから舞台から消えていくまで、
セットの陰でもずっとココちゃんの手を引いていったのが、
なんとも微笑ましかったですね。


カクが一人分だけ作れた、陽炎に対抗できる「結晶」。
服用すれば確実に生き残れる、
その結晶を与えられた少女(ニモ・仮)。

結晶が彼女の身体に染み渡っていくのと、
そこに込められた「思い出」が降り注いでいくのとを
同時に表現した演出が美しいと思いました。
舞い落ちるキラキラと、その中で涙するニモ(仮)ちゃん。

壁を乗り越えた彼女と、
保険屋ナリタの忘れ形見レカノくん。
二人の出会いを一瞬描くことで、
「世界の終わりの物語」が「世界の始まりの物語」へと
くるりと変わる様が印象的でした。
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(画像は7年前に描いたものです)


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