『END OF DAYS』ネタバレ雑感

なんかチケット日程がゴチャゴチャしてたみたいですね。
思うことは色々ありますが、それはそれとして。
今回は観劇感想です。

アンドレWS生と、一部ドレメンで創作した、
「世界の終わり迎える人々」の短編集。

13(土)昼公演と、14(日)昼公演を観ました。
『Gossamer world』から始まり、
『Gossamer world end』で締めくくられる30の景色。
辞書を引いたら、
「gossamer=流れ糸、薄紗、はかない」なんですが、
一部の辞書で名詞として「Gossamer=陽炎」と載ってますね。

以下、作品雑感。
全作品の感想書いてたら終わんないので、
特に気に入ってる話についてのみ触れます。


↓ ネタバレ注意!



「もうすぐ世界が滅亡する」という、共通設定。
まず『嘘発見器アプリ』で客席に定着させます。
スマートフォンに向かって言ったことが嘘なら、
大音量でブザーが鳴るって仕組みのアプリ。

「オレは大島ゆうことつき合える!」→ブー!
「オレは佐々木n…」→ブー!
「いやのぞみって言ってねーし!
 ケンスケかもしんねーじゃん! …いや、ケンスケも、無いか」
ってくだりが面白かった(笑

で、そんなアプリ入りのスマホに向かって
「明日、世界が滅亡する」って言ってみる少年。
スマホ、沈黙。
何度やっても、沈黙。
背筋がぞわっとしました。

「明日、世界が滅亡…しない!」で暗転、終了する演出が効果的。

滅亡の原因は確実にコレ! とは言われてないんですけど、
『@恐竜』で「空にドーナツ状のもの」
『よかにせのかかし』で「体によくない雨」という要素が。
うーん…核、かなぁ。


世界が終わるっていうけど、
そこに生きる人は様々な反応を見せます。

終わりだから、思い残さないように前進する人。
終わりだから、秘密を暴露してすっきりする人。
終わりだから、ともに過ごす人を捜す人。
そして、終わりの日でもいつもと同じ日々を過ごす人。

ドレメン・WS生入り乱れての30作品。

人々の反応を描いた作品の中に、
ちらほらと「世界の外」を描いたものが見られます。
『止めない神』シリーズ、『神7』『神Bar』とか。

地球をまわしている神と、それを見ている神。
ひょんなことで地球をひっくり返しちゃったり、
ふと、回転を止めてしまったり。

私たちの規模で考えると、
世界の終わりってスゴく重大だけど、
その上の次元では「ちょっとしたこと」だったりする。
どのストーリーも笑いをとるように作ってるけど、
いつもラストはどこかダークな印象を受ける『神』シリーズ。

地球の回転が止まっちゃっって、
頭を抱える神(『安穏』のヒバゴン)のとなりで
なんともいえない表情で見てるもうひとりの神が、
独特の空気をかもしだしていました。
こんな事もあるよね、というか。
アリンコ踏んじゃったかな、というか。そんな感じ。


あとは、ちょっとファンタジー気味の話。
街にあるカカシに意志が宿った設定の、
『逆鱗スケアクロウ』、
『かかしの恋』『よかにせのかかし』。
このかかしシリーズ(相互関係はないみたい)、どれも好き。

『逆鱗スケアクロウ』は、台詞のない作品。
黒ずくめの人々の中、一人白服の祥子さんが印象的。
最後に白カカシは1枚のバンダナをゲットして、
満足げにふっと笑って去っていくんですね。
まぁ、彼女がそのバンダナをゲットするまでに、
何枚ものバンダナの持ち主が撃たれて倒れ伏しているのですけど。
なんだろね、
「たった一つの欲望を満たす為の多大なる犠牲」っていうか。
『神』シリーズに通じるモノを感じました。

『かかしの恋』は、
三つ編みのカカシが人間の青年に恋をする話。
無表情のカカシちゃんが、青年の優しさに触れて体が動き、
だんだんと感情・表情が生まれていく様子が細やかでした。
赤い傘をもらった時のウキウキっぷりが可愛すぎ!
でも青年には恋人が居て、
カカシちゃんの目の前で二人は寄り添っちゃう。
(印象としては、
 「世界の終わり」をきっかけに元サヤになった感じかな)
そのときの失恋カカシちゃんのとった行動にね、
まいくろ泣きました。
カカシちゃんのせいいっぱいの強がりっていうかねー。
てっきり逆鱗スケアクロウ2になるのかと思ってた(笑

『よかにせのかかし』は、鹿児島のデパートが閉店して、
カカシにされてしまったマネキンが、
通行人に盛大に自分語りをする話。
鹿児島から来たマネキンなので、訛ってます(笑
今は雨に打たれていても、
いつの日かまた「よかにせ(鹿児島弁でイケメン)」と呼ばれたい、
ライトの光を浴びたい…と言うマネキンくん。
通行人は、そんなマネキンくんに
「雨がやんだら、光が降るだろ」と言います。
雨がやむ明日を、通行人の彼は見据えているんですね。


笑ったのが『最期のオーディション』シリーズ。
本命くん編、佐久間さん編、Yo-King(洋二郎さん)編と、
3人の男が世界の最後に向けて、
恋人オーディションを開いたという話x3。
タイトルが出た瞬間に笑い声が起きたのを私は忘れない…!

本命くんバージョンのは、
いちばんガチンコのオーディションっぽい作品。
4人応募してきて、3人最終選考に残ったらしいです。
(落とされた1人は、どんだけだったんだろう…)
「世界の終わりに、
 竹内諒太の恋人オーディションに応募していただき、
 ありがとうございます」の台詞だけでもう、笑いが。
「自己紹介」「つきあうとどんな良いことがあるか」
「フリー自己アピール」を自分から投げかけたくせに、
3人から回答もらってマジ照れ顔でにやける本命くんが、
なんというか…かわいいなぁおいおい(´∀`*)

応募者役の3人の中で、特に異彩を放っていた大橋さん。
一から十までコメディエンヌ。アクが強かった~!
あれには誰も勝てません(笑

大橋さんは『神7』でも弁財天役ではっちゃけてます。
手にしたのはウクレレとしゃもじ(笑
というか、この作品は全員はっちゃけてますね…


はっちゃけと言えば石井くん。
『G8』と『ニートを追う者は一兎も得ず』で、
両極端な演じ分け。
『G8』では軽薄な米男。
登場時の超ワンマンな歌いっぷりとか印象的。
この作品は、
国際情勢に詳しければ詳しいほど笑える…
いや、笑えない? 作品。
彼らの台詞で「あ、この子○○なんだ」ってわかる面白い作り。
米男の後ろの娘さんは、動きで「あぁ…!」ってなります。
重要ヒントの「リメンバー!」のほうがむしろピンと来なかった無知まいくろ。

『ニートを…』では、オレはまだ本気出してないだけ男(笑
これは『安穏 目吐露濃霧』柵野役の子との2人劇。
彼女はたいがい誰とコンビ組んでもしっくり来ます。
「MAXそこでしょ?」は秀逸な台詞。
たしかに、恋愛って出会った直後くらいが燃え上がりますよね。


『履歴書』『下駄箱』は
1月公演『安穏 目吐露濃霧』見鶏役の子とは思えないくらい、
まったく印象が違う演技でした。

『下駄箱』は、WS生公演といえば必ず出てくる「いじめ」ネタ。
彼女が登校するといつも下駄箱に悪口手紙が入ってて、
机には落書きいっぱい、イスはどっかに隠されている。

そんな日々だったけど「世界の終わり」が来るって話になって。
彼女を取り巻く日常は一変して、いじめが無くなるんです。
(一人芝居なのでクラスメイトは見えないんだけど、
 まいくろにはそう見えました。
 いじめが終わったのは、クラスメイトの良心の呵責かな?) 

そんなクラスメイトたちに彼女は
「下駄箱見てみなよ。届いてるよ、世界から」と笑うんですね。
彼女はクラスメイトに無視されてたんだなーって。
学校で、彼女と世界をつなぐ言葉のあった場所は、
下駄箱(の悪口手紙)だけだったんだなって思いました。
クラスメイトたちに世界から届いたメッセージは「終わり」。
いじめていたことと世界が終わることに因果関係はないけど、
そこで笑っちゃう彼女が黒かった~。

でもね、いじめってそういうもんですよ。
された方って、だいたい一生覚えてる。
世界が終わるって情報を聞かされなければ終わらなかった、
いじめられてる彼女の「世界」。


あと、まいくろのお気に入りは
『世界の終わりの日に ~7・7・8~』。
色水の入ったバケツを片手に、お散歩をする女の人の話。

世界の終わりの日だけれど、
自動販売機はいつものように動いていて。
今日こそ揃うかな? と思ったルーレットも、7・7・8。
彼女はまるで自分の存在や思いを遺すように、
様々なモノに色水で手形をつけていきます。

なにもない空間をつかむ・なでる行為で、
ブランコと滑り台を表現した手法が素敵だったなぁ。
「コレもコレも、ほしかったぞ…っと」ってのは、
ショーウィンドウのガラス越しの商品(おもちゃ?)かな。

帰宅して自宅のドア、履いていた靴にも手形をつけた彼女。
自動販売機で買ったジュースを飲むべく、缶を開けます。
そしてうっかり、そのジュースをこぼしちゃう。
これ、ジュースの缶にも手形が付いてるんですよね。

ほしかったモノを無事に手に入れたのに、
ふとしたことでそれを失ってしまう…というのがね、
明確な言葉にできないはかなさ、美しさ。
そしてちょっとした皮肉。


『神』シリーズでは、地球を回していたのは一人の神様でした。

でも、オープニングとエンディングで表現されたように、
「世界」を回していくのは儚い人々なんだよな…と考えたり。



後半は ANDENDLESS presents「陽炎ザウルス」予告編を上演。
陽炎につつまれた世界。
砂の世界で「漂流」する事になった8人の学生と、
1人の地理教師。
そして、行方しれずの彼女を探すため、
陽炎を越えようとする青年の話。

なんか『漂流教室』っぽい雰囲気…というか、
作中に出てくる「マンガ」がまさにそれな感じがしました。

世界が終わるとか、陽炎に包まれるとか、
恐竜が…とか、『END OF DAYS』の30作品がすでに
「陽炎ザウルス 予告編」の要素を含んでいたようです。

観劇前にTwitterで予告編やりますって情報は得ていたので、
1月のコラボ公演『陽炎ペイン』の予告編かと思っていたのです。
しかし、どうやらそれとは別の公演として
『陽炎ザウルス』という公演をやるっぽいですね。

陽炎シリーズで、続いていくのでしょうか。

スポンサーサイト

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

http://maikuro96.blog90.fc2.com/tb.php/894-8672082d

«  | HOME |  »

最近の記事


カテゴリー


リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索


プロフィール

まいくろ

Author:まいくろ
ついったー:maikuro9696
(画像は7年前に描いたものです)