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『病んだらおいで』ネタバレ雑感

ナンジャタウンのしろくまカフェコラボ、
7月末をもってついに終了。
最終日、観劇前に寄り道してきちゃいました。
ナンジャタウン内はどうしても迷うんですよね。
まいくろです。

さてソラトビヨリst.『病んだらおいで』ネタバレ雑感。
もう劇団公式サイトに終演写真が載ってますね。


今回の『病んだらおいで』は、
『精(くわ)しき神様』というタイトルで
10年ほど前に上演されたものだそうです。
もちろん、初演は全く知らず。

席に置いてあったリーフレットの表紙の言葉、
「『精神』
 誰の心の中にも神様はいます。
 それは脆く、繊細な神様です」が、新感覚。

「精神」という言葉はよく使いますが、
今までそこに「神」の字があることに、
何の考えも持たなかったのです。
一番近くにあるのに、触れることかなわず。
把握しがたく、思い通りにしがたいもの。
時にはなんでもできるし、時には、なんにもできない。
確かに神様なのかもしれないなぁ、面白いなぁ…と。


最近妙にハマってきているソラトビヨリst.、
次回公演は2012年の12月を予定しているそうです。
そんな12月頭には、
本命くんこと諒太くんの客演『ライン』があります。
どうにか、かぶらないでほしいところ…!


以下、内容に触れる雑感。


↓ ネタバレ注意!



『病んだらおいで』の舞台になっているのは、
ある町の、飲み屋通りにあるクリニック。
ここに、「川島」という弁護士がやってきます。
次の依頼で精神鑑定を必要とする被告を弁護するため、
心療内科にかかる人について調べたいとのこと。

このクリニックは、診療が夜から始まります。
院長の内海センセイ曰く、
「夜のほうが、人間の心は落ち着いて素直になる」と。
そして、診察は基本的に仕事着で受けるのがここのルール。
ありのままの普段の自分で治療を受けられるようにって事。

訪れるのは、現代社会でストレスを抱え、心を病んだ人々。
生徒から無視されっぱなしの数学教師。
リストラから鬱になったサラリーマン。
性格と適正の不一致を引きずり続ける女レスラー。
自傷癖もちのアル中ナース。
時代劇好き、だけど基本斬られ役ばかりの役者。
変身願望持ちの「自称18才」の女性。
とにかく影の薄い女子大生。
無職歴長し、へらへらギャンブラー。
ガムテープ装備、ことあるごとにそれで他人を拘束する少女。
つねに高圧的な政治家と、その秘書。

そして、心の病とは無縁と思われがちな職業、
いわゆる「ヤの付く自由業」の組長と、
組長より格好が派手な、その舎弟。


内海センセイは、「演劇療法」という治療方法を用います。
患者各々にあて書きで役をつけ、物語を演じてもらうのです。
演じているうちにいつのまにか、
その人の病の原因吐露と重なっていく…という演出でした。
「演じる」ことで、自分を客観的に見れるようになるのかな?
もちろん患者さんは演技に関しては素人。
壊滅的に台詞が棒読みな患者さんもいたりして、
面白かったです(笑
考えると、今回出演されてる役者さんはほぼ全員
「『演じている状態』を演じる」という、難しい立場ですね。

そういえばちょうど今月始めに観たお芝居のセリフで
「あなたには、
 伊右衛門とお岩と『あなた』を演じてもらいます」
ってな感じのがありまして。
あれも演劇療法ってヤツだったのか…なーんてのが、
フッと頭をよぎったり。

来院当時はお互いに微妙な距離をおいていた患者たち。
「演じて」いくうちに、
互いがどんな性質の人なのかを理解してきて、
チームワークができてきます。
たとえそれが科せられた演技上でも、関わりができてくる。
クリニック内が一つの「世界」になっていく感じです。


患者同士の、隠された衝撃の過去とか、
実はこの人は人間ではなかった! …など、
どんでん返しもたくさん。
取材にきた弁護士「川島」が担当する被告は…とか、
無敵そうな内海センセイの抱えた傷とか、
ちょっぴり社会的なテーマも盛り込まれていたり。

掛け合いも小ネタがちょこちょこ面白くて、
「登場人物多くて覚えきれなかった」現象も起きませんでした。


作中でウルッときたの、
女レスラー「赤マムシ三太夫」のくだりだったりします。
ヒーローにあこがれてこの世界に入って、
でもコーチから適正を理由にヒールレスラーにされて。
レスラーやってる自分は嫌い。
だけど、それでも逃げないで悪役レスラーとして生きている。
でも心は傷ついて、疲れています。

「自分がやりたい事」と「自分ができる事」って、
必ずしも同一じゃなくて。
それをどうにか近づけようとするのはとても大変。
でも、できない訳じゃあない。
まずは自分の思いを言葉として発することが、
治療の第一歩なんですね。

女子プロレスラー、赤マムシ三太夫。
彼女は、自分の抱えた思いを口に出して言うことで、
心の負担を軽くできました。
素になると、
中身はメチャクチャ尽くす系女子だったのがツボ。
そういえば、来院当時の私服はリゾート系女子服でした(笑


あと、無職マン「大塚安男」の立ち直り話でもグッときたり。
このクリニックは、元スナックでした。
自分が設置したカラオケやバーカウンターが、
診療所にそのまま残っているのを見て、
元スナック経営者大塚氏は、内海センセイに感謝を述べます。
そこに残っていたモノを捨てずに流用した。
大塚氏によって残された思いを、
内海センセイは拾って、生まれ変わらせたんですね。

この世界の誰もがおくっている人生。
それは各々、
「どこか他で生きている他の誰かの、
明日を生きる材料」になってると思うんです。
誰かの糧になっているって事が、
自分で確認できるかできないかってだけ。
大塚氏は「自分の人生が無意味なものではなかった」
「めぐりめぐって誰かに影響できた」と、
気づいたのかなぁ。


不覚にも大爆笑させられたのが、
政治家「込山」と斬られ役者「竜ノ介」の過去。
まったくの予想外でした(笑
劇団員仲間とか、そういうの想像してたら、
まさかの売買関係(←言葉を濁しています)とは…
出会いの再現として、ミラーボールが回転し、
二人がリズムに乗ったあたりでもう笑いが耐えきれなかった!
(やめろって言われてるのに効果音スイッチ入れちゃう、
 内海センセイの助手、水野さんにも爆笑)

竜ノ介役の黒木さん、
先日まで「J○Yみたいな人だなー」と思ってましたが、
今回より「チュート徳○だ」という印象になりました(笑
だっていきなりオネエ口調になるんだもん(笑
(あ、というか3月11日のチームモーリス公演の役名、
 ○井さんのパロディだった気がする)
なにげに登場時、ソラトビ過去作品の
『大ニンゲン展』『ほたえな』ネタを口走ってたような。


予想外と言えば。
以前アンドレWS生としての演技を観たことがある人が、
今回出演されてまして。
彼女の演じてた人物が、とにかく予想外でした。
なんといっても多重人格者。
複数の人格を演じ分けています。
今回は、光の演出などが入らないし、
人格のビジョンも見えない交代なのですが、
わかりやすく変貌してくれます。
そして、ラストで判明する、まさかの真実。
終演後に劇場内で役者さんとおしゃべりできたので、
彼女に開口一番「だまされました!」と言ってしまいました(笑


ソラトビメンバーの中で、まいくろが特に注目しているのが、
今回内海センセイを演じておりました濱沖さん。
前回『マイセブン』の、
出てきた瞬間に「こいつはヤバい!」と思わせた
「長門オサム」の演技とはうってかわって、
みんなのお兄さん的な爽やかさ。
療法として、患者さんに何作品かの作品を上演させるわけですが、
どれもこれもタイトルが「○○ラプソディ」(笑
個人的に「任侠ラプソディ」が、熱くてベタ展開で好きです。

内海センセイの印象は、他人の心を癒すというより、
下を向いて立ち尽くしている人の顔を上げさせる、
という感じかな。
顔を上げた先にある道は、
センセイが作ったものじゃなくて、そこに最初からあった道。
進むのはもちろん自分の足で。
内海センセイは、
その人が一歩踏みだそうとするのを全力で応援してくれる人でした。

内海センセイには、
過去に一人だけ助けられなかった患者さんがいます。
完治間近に、未成年の通り魔によって殺されてしまったのです。
センセイの「救いたい」という思いは、
この件からなおいっそう強くなっています。
誰かを救うことによって、
内海センセイは病まずに済んでいるんじゃないかなぁ。
利用してるんじゃなくて、優しさを押しつけてるんじゃなくて、
人が人として生きていく当たり前の事、助け合い。

殺されてしまったその患者さん。
実は幽霊となってこのクリニックに通ってきています。
「みんな生きてる、自分は死んでいる、
 自分はどこに行けばいいんだろう」と、迷っています。
死んでも、精神は残っている。だからその人も病むんです。
「病んだらおいで」だから今も通ってるんでしょうかね。
未成年の通り魔ってくだりが『マイセブン』を彷彿とさせて、
リンク演出なんだろうか? と一瞬考えました。


自分の中の神様は正気なのか病んでいるのか。
たいていは自分で判断がつく、と思うでしょう。

でも、今の正気の自分が、
「病んだ自分が正気を演じている」んだとしたら?
そんなことをふと考えて、ゾクッとなったりしました。

だから人は人と出会い、関係し、触れあって、
お互いにそこに映りこむ「自分」を確かめているんじゃないのかなぁ…
なんてことを思いました。



今回出演はなかったけど、
ソラトビを知るきっかけになった森山光治良くん。
彼が率いるチームモーリスの公演は2013年1月の予定とか。

筋金入りのホ○な政治家役の中山さん、
興奮すると視野が狭くなってしまう数学教師役の西村さん、
元スナック経営者(現だめ男)役の濱崎さん、
そして過敏性腸症候群の役者役の黒木さん。
いまのところソラトビメンバーからは、
上記の方々が出演決定してるみたいです。

たのしみ♪ ヽ(゚∀゚)ノ

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