『マイセブン』役別雑感 1

本年も宜しくお願いいたします。
まいくろです。

拍手とかメッセージとかありがとうございます。
ほんとにほんとに、まいくろと出会ってくれてありがとう。


さて『安穏 目吐露濃霧』も始まりまして。
もちろん観劇予定です。
友人として知り合った人が立つ舞台は初めてになるのかな。
そんな体験もすごくすごく、楽しみなのです。

そりゃあWS生も若手ドレメンも、
一人一人実力せめぎあって欲しいです。
だって世界は、人と人との化学反応でできてるんだから。


観劇に出かける前に、頭をフラットにしていきます。

昨年(←あぁもう昨年なんだ!)の観劇納め作品、
ソラトビヨリst. 『マイセブン』役別雑感です。


↓ ネタバレ注意!



>長門@濱仲 太さん
5人殺しの犯人。
…と世間では言われています。

彼の中には他に6人の人格があり、
その交代をコントロールしきれていません。
「コントロールできてたら…とっくに押さえ込んでますよぉ」
というときの、表情の変化っぷりにゾクゾクしました。
声のトーンは本体の長門自身をキープしつつ、
表情は他の人格にくるくる切り替わっています。

長門の下の名前はオサム。
文字は分かりませんが、
一回目の観劇では「治」かなぁと思いました。
でもコントロールしきれてないんですよね。
二回目観劇では、もしかしたら「収」かな? と思いました。
いなくなってしまった人を、
人格として自分の心に収めているんじゃないかな。


他の人格が出てきて、他の人格の役者が演技をしている時、
濱仲さんはずっとシンクロして演技しています。
ペーターの時はペーターっぽく、
しげおさんの時は、しげおさんっぽく。
観客に背中向けてても、肩の動きなどでわかります。
自分の視界に入ってないはずなのに、
タイミングが人格と長門がぴったりでホントすごい!
口の動きもちゃんとセリフで、
それってつまり全部のセリフが頭に入ってるって事ですよね…

これだけ緻密に演じ分けるとなると、
役作りのとき、
頭がおかしくなりそうだなぁと思ってしまいました。



>ミキヤ@二川 剛久さん
長門の別人格。
スーツの胸にバラをさして、キザな態度、
女を見ればすぐに口説きにかかります。

彼の生まれた経緯が切なかったです。
ミキヤの姿かたちのモデルになった人物は、
長門が中学時代に知り合ったホスト。
「もてる男」のイメージが固まった存在です。
つまり同時に、
人格ミキヤは長門のコンプレックスの固まりでもあるのです。

中学時代の思い出を、同窓会で初恋の人当人に杜撰に扱われ、
その悲しみと惨めさに我を失った長門は彼女を絞殺。
この事件で、ミキヤとペーター、ちなつが生まれます。
「おれ…ハイジに負けたんだ?」からのミキヤの泣き笑い、
あまりの説得力に目がくぎづけになってしまいました。

人格ミキヤの「女はバラの花、男は赤まむし」という座右の銘とか、
そもそもの立ち姿とか。
モデルになったのが中学時代のホストだけに、センスが古いのです。
そこを相手に突かれて意気消沈する様がちょっとかわいい。
戦うときにバラと赤まむし構えてて笑ってしまいました。
たしかにホストの武器だけど、そういう意味の武器にはならないよ~!



>ペーター@濱崎 元気さん
長門の別人格。
いつもナイフ片手にキレ笑いをしている殺人鬼。
初恋の人を殺した長門(ミキヤ)。
その恐怖の中に快楽を見いだしてしまった結果、生まれたようです。
名前の由来は生まれた瞬間に流れていたアニメ、
「アルプスの少女ハイジ」の羊飼いから。

その後に起きた刺殺・撲殺事件はペーターの仕業。
いろいろな「死の瞬間」を見るのが楽しくて仕方がないようです。
長門は優しすぎていろいろな人格を作り出そうとしてしまうため、
それを妨害する役割もあります。
刺殺撲殺で殺した相手が人格として確立しなかったのも、
ペーターの仕業かな?

持ってるナイフのデザインが好みでした。
名前は知らないけど、指にひっかけてくるくる回せるヤツ。
指の爪もしっかり黒に塗ってあって、芸が細かいです。
演技も振り切れてて、
刺殺・撲殺の演技は「前の席行かなくてよかった」と思いました。
だって怖すぎるんですもの!
でも、終演後の劇団ブログの文章でちょっと吹き出しました(笑
まぁたしかにあのビジュアルで町中歩いたら、
複雑な視線を浴びるでしょうなぁ。(金髪&ヨレT)



>ちなつ@一ノ瀬 由香利さん
長門の別人格。女性です。
いつも長門を恨めしそうにずっと見ています。

「ちなつ」が生まれるきっかけになったのは、
長門の中学時代の初恋のエピソード。
彼女が成長して風俗嬢になって、
同窓会で長門と再会したときに生まれました。

長門(ミキヤ)は中学時代に彼女に告白したのだけど、
背が低いことを笑われてフられてしまったのです。
数年後に再会したとき、彼女はその出来事を忘れていました。
そして「そんなことどうでもいいじゃない」と言って、
背が伸びた長門(ミキヤ)にすりよってきたのです。

初恋の人がふしだらな女になってしまったこと。
彼女にとって自分(長門=ミキヤ)のことなんて、
忘れ去ってしまうような些細な存在だったこと。
悲しみ絶望し怒りにふるえたミキヤによって、悲劇が起きます。

殺された彼女をみた長門は、彼女を憎みつつも哀れみ、
自分の中に彼女を生み出しました。
殺した人格と殺された人格が同居する長門の心の中。
ちなつは絞殺された時の恐怖を持ったまま人格として確立したようで、
彼女が長門の身体の操縦権を持つと、首に痛みを感じます。
いわゆる「トラウマ」のようです。

役者さんは、劇中で初恋の人の演技もします。
転がったバスケットボールを、
他の人格が頭使って表現してたのもびっくりでしたが、
彼女が焼きそば食べてるときの演技がホント食べてるみたいでね。
見てておなかが空きました。
(↑観劇前にロッテリア行ってたくせに…)



>しげおさん@高島 桂介さん
長門の別人格。
野球帽に競馬新聞がトレードマーク。
全身からヒモ男オーラ。いわゆる「だめんず」です。
凶悪なペーターをなだめたり、
ペーターにおびえたエモノを油断させたりする役目が有るみたい。

しげおさん曰く、
負けて泣かないのはギャンブルじゃないらしいです。
宝くじはハズレても「あーあ」で済むけれど、
ギャンブルってのはそういうものじゃないそうです。

作中である人が彼のことを
「無気力、鬱のあらわれ」って言いますが、
私はしげおさんの上記の発言が印象に残っていたので、
実は破滅願望のあらわれなのかなぁと疑ってました。

「しげおさんです」という自己紹介の際に、
いつも野球帽のツバをつまみます。
ここも長門とタイミングぴったり。

しげおさんが、ある人格と対話するシーンがありまして。
そこのやりとりがものすごい面白いのです。
たしかに、あの相手はしげおさんみたいな人には合わない(笑



>花子@祖父江 美香さん
長門の別人格。幼女です。
一子の「あなたは、人を殺した?」という質問にYESと答えます。

正確には、人格「花子」は殺人を犯してはいません。
人の死に関わったのは、人格「花子」誕生のきっかけになった人間。
長門の実の妹、花子です。

道に飛び出した妹花子を助けようとして、
長門と花子の母親は死にました。
自分が母親を殺してしまった、と自らを責める妹花子。
母親の葬儀の日、
親戚が集まってきたので妹花子は押入に隠れました。
いつもの人見知りだと思って、
兄の長門は気にもとめていませんでした。
しかし彼女は、押入の中でさらにゴミ袋をかぶって、窒息死。

おそらく事故だったのでしょう。
押入の中でも親戚の声は聞こえてきます。
もっと奥に隠れなくちゃ! ということで、
妹花子はゴミ袋をかぶって泣いていたのだと思います

自分が妹のことをもっと気にとめていれば…という自責の念から、
長門は人格「花子」を無意識のうちに作ったのだと思われます。
人格「花子」は、長門の心の奥底で、
いつも自分を責めて泣いています。

役者さんは泣き声がマジで幼女。
舌っ足らずな感じが子供らしいです。
「楽しいことは、いつか終わるの。花子が終わらせたの…」
というセリフが、切なかったです。



>瀬戸内教授@中山 英樹さん
長門の別人格。
東大卒(長門の体を使って入学・卒業)のインテリ。
クイズが大好きで「ピンポーン」という声とともに、
早押しボタンを押すフリをしてから話をする癖があります。
長門の体を借りてクイズ番組に出場して、
優勝を総なめにしていたこともあったらしいです。

人格「瀬戸内教授」がうまれたきっかけは、
長門の母の死と、妹の死。

妻と娘をほぼ同時に喪ったその男は、
なにもする気も起きず、ただぼんやりと日々を過ごし、
ある日突然、行方をくらましました。
それまでの彼はとても頭のいい人で、
自分の息子を東大に入れることが夢だったそう。

人格「瀬戸内教授」は、
父をも失った長門が心の中に作り出した、理想の父親です。
これでもしも母親の人格もいれば、
長門は狂っているけど幸せになれるのかな、とか考えちゃったり。

彼の言動で、非常に心に残るものがあります。
「多重人格者は、人格が複数あるのではなく、
 一己の人格すら持てないということなのです」という言葉。
(「いっこ」の漢字は、まいくろの個人的解釈)
たしかにそういう事でもあるわけですね。盲点でした。


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(画像は7年前に描いたものです)