RAGTIME S&Dネタバレ雑感『ESORA』編 3

『美しの水』のゲストが公開されました。
W塚本さんでウッキウキ、徳さんでわっくわく、
森山さんでぐふふとなって、芳賀さんでキャッ(´∀`*)となりました。

そして…
2006年verでキーパーソンを演じていた方々のお名前が
まだ出てきてないことに軽く衝撃を受けました。
でもまだ「and more」があるから! と願いを込めて。

思い描くドリームマッチまであと一人。
「夢みたいな話」は「夢」じゃあないんですよね、ウディさん!

そんなこんなで、まいくろです。


また感想書き終えが次回公演直前になってしまいました。
これで『ESORA』の感想、ラストです。



↓ ネタバレ注意!



ワイルダーが「バートン」と名を変えて訪れた、
二度目のホーリーウッド村。
ソフィアとの別れから、7年経っています。
村は元通りとは行かないまでも、人々は平穏な日々を送っています。

ソフィアが居るかもしれない、来るかもしれない。
でももう死んでいるかもしれない。
記憶が戻っていて、ここには近寄らないかもしれない。
いない確率のほうがどう考えても高いです。

だから、記憶をなくしたままのソフィアが村に訪れたときは、
ホント嬉しかったのでしょうね。
うざがられてても必死でアピールしてます。
でもソフィアにはバートンとすごした日々の記憶がないから、
めっちゃ警戒されてます。でもバートンはめげない!
この辺のバートンを見ていた私の頭の中には、
「ただしイケメンに限る」という文字が乱舞していました。
谷口さんはイケメンだからちょっとウザくても良いです(笑

花を買うときに呼び捨てで読んだりして、
ソフィアに「なれなれしくしないでください」的な事を言われても、
「彼女が選んでくれた花…花言葉とかあるのかな~」ってなバートン。
そこに居合わせた、食堂の女主人キャスリン(@田中良子さん)の発言、
「『死ねばいいのに』じゃないの?」が切れ味良くて爆笑しました。
こうやって字にするとドキッとしますけど、
良子さんの演技で見ると軽妙です。

キャスリンは、バートンにちょっと恋心があるのかも。
でも、その前にウディのことも好きだったのかなって考えてました。
7年前はまだ両親も健在だったキャスリン。
ウディとマーティン(@窪寺昭さん:当時すでに村長?)との会話で、
好みのタイプを聞かれたときにキャスリンは3つくらい条件を言うのですが、
「ユーモアがあって」「休みの日は本を読んでるような人」
…ってのがありまして。
なんとなく、これウディのこと言ってるんじゃね? と思ってました。
(ウディの船には書斎があった)
「そんな奴、この村に居ねーな」とウディ自身に言われちゃうんですけどね。

ワイルダーの中には「すげぇ男」ウディの存在が残っていたんだと思います。
名前を変えてバートンになって、これからどう生きようって考えたときに、
彼のような人になれれば…と、多少目標にしてたんじゃないかな。
キャスリンはバートンのそんな部分にウディを少し思い出したのかも…
それがきっかけだったりして…なーんて想像してみたり。

二度目のギリアム海賊団の来訪&大暴れにより、
またホーリーウッド村は傷つきます。
「生きててもなにも良いこと無い」と嘆くバートンに、
キャスリンは言います。
「生きてることが、いいことなんだよ」って。
そんなキャスリンは片足を失っています。
でも生きてる。明日がある。
今日も明日も精一杯笑顔で居ようとするキャスリンは本当に素敵な人。

東日本大震災を経てこの『ESORA』を観てるからってのもありますね。
この手の言葉にグイグイ引きこまれました。
何よりも強いのは生きていく人間の意志である、とか。
経験を越えてきたものの持つ、説得力とか。


佐久間さんが演じてた花火職人ジョージも負けてません。
ジョージたち5人は、もともとホーリーウッドの生まれではなく、
流れ着いたところを村人に救われ、
仕事もあてがってもらったという過去があります。
不思議なんですが、これって言葉でしか表現されてないんですよね。
後ろにいるスティーヴン(@本命くん)とかも、
せいぜい「うんうん」って顔してるくらい。
なのに妙に説得力。
そこは佐久間さんたちがまとう空気のなせるワザなのでしょう。
経験を越えてきた、という空気。

彼らはギリアム海賊団の初回来襲時に、居合わせていません。
元海賊というバートンの過去を知っても、
まわりの感情に流されることなく、自分の考えで行動しています。
出来そうでなかなか出来ないことです。

ジョージたちね、「一宿一飯の恩」の話をするし、
名乗った本名、服の柄…どう考えても日本人です(笑
そしてラストシーンで判明する「ジョージ=ドントパーマ」という事実。
ドントパーマが関わってくるとは思いもよらなんだ。
『NEW WORLD』との、とんでもないリンクでした。


2度目のギリアム海賊団の来襲は、裏で計画されていたものでした。
ギリアムを暴れさせて、それを口実に村を砲撃。
村を訪れていた海軍総司令官をも巻き込んでしまおうという作戦です。
裏で糸を引いていたのは、海軍のリドリー(@中川えりかさん)。
「世界を変えるためには、上層部が変わらなくては」
「退かないのなら引き摺り下ろすまで」 と、ちょっと過激思想です。
過激…うーん、過激っていうか最短距離を行く人なのかな。
自分が上に行けば世界は変えられるという自負を持つ彼女。
なんとかしようとするのを世界が許すなら、リドリーも正しいと言えなくもない。
彼女には彼女の正義があったと思います。
ただし、彼女の方法では、上層部に上った後がつらそうだなぁ…。
ちょっと詰めが甘い一面もあります。
鎧だけで判断せず、相手を確かめてから段取り確認しましょう~。

その上司スパイク・ソダーバーグ大佐(@NAO-Gさん)。
スパイシーハンバーグさんとか、ソフィアが盛大に名前間違えてましたね。
正直、リドリーとグルだと思ってました(笑
リドリーが怪しいと思ってたのは、もうまいくろの本能みたいなもの。
「(物語上で)市民に優しくて地位ある奴は信用ならん」
…という意識がありました。
だから上司もグルで豹変するんだろうなーと。
そしたら普通に元ヤン(?)のイイ人でした。
リュックにパンケーキの話をするくだりまで、
大佐を信用してなかった自分の性格の悪さに嫌気がさしました…(笑

リドリーに刺されて海にボッチャンしたのに、
最終的に彼女を処刑したり軍に引き渡したりしないで、
村の食堂に異動させパンケーキの研究を命ずるという人事を行います。
そして大佐自身も退役してコック長になっているという…
スパイク大佐方式での平和の作り方を手伝ってくれ、という事かな。

「塗り替えるなら、前より美しい色がいい」
「あなたとは、色の好みが合いません」
このやり取りが好きです。
生々しい言い方でないのに、ちゃんと諌めてる。
そして、ちゃんと自己主張してる(笑
村から逃げずに食堂で働いているリドリーさんが、ちょっと好きです。
その背中をたたくことで手打ちにしている村人達も好きです。



『ESORA』、フッと素に戻ってしまったシーンが2回ほどあったのです。
その要因は役者さんの演技云々とかではなくセリフまわしなので、
たぶん「脚本が(自分と)あわない」ってやつなのかもしれない。
もって行きかたが、ちょっと無理やりっぽく思えてしまいました。

それを差し引いても『ESORA』大好きです。
ラストシーンの降りそそぐ花びら、そして時間が重なっていく演出が特に秀逸。
2回目は全部展開知ってるのに泣けるんだからね…ほんとにね。



RAGTIME S&Dの2作を観て思ったのは、
西田さんは客席に、人物の言葉の一部をゆだねてるのかもという事でした。

『ESORA』のバートンのセリフで、
「全部知ってて、毎日話しかけてくれてたのか」というセリフがあります。
ここまで直球に言い切っちゃうのがすごく新鮮に思えました。
その分、心にぶつかってくる衝撃は計り知れません。

最近観ている西田さんの作品のセリフは、あとからじわじわ来ることが多いです。
世界に浸って、ずっと反芻して言葉の真意を探っていくのが楽しい。
だからセリフで文章全てを言い切らないことが多々あるのは、
述語を、つながる文を、客席に投げかけてるんじゃないか…と。

まだ浅沼さんの作品はこの『ESORA』しか観ていないので、
浅沼さんの色はこうだ! なんて言いきれません。
多分、非常に私好みの演出家さんである事だけははっきりしたので、
今後気にしていこうと思います。

こうやって要素のリンクする、
2人の2作を観ることができたのは良い機会だったと思います。

なにより、本命くんが両方とも出てたのが嬉しかったです(←結局ここに戻る)


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(画像は7年前に描いたものです)