『遅咲きの蒼』ネタバレ感想

世間ではRAGTIME S&Dが開幕しているころですが。
まだここでは『堕天』『神殿』『遅咲きの蒼』モードです(笑

RAGTIME S&D のパンフレットが、
2000円じゃなかったことに驚きのまいくろです。
いやなんか写真的に2000円いくかなーと勝手に想像してました。

さて、終わりを見届けて、
新しく始まった時代を生きた隊士たちの話、
『遅咲きの蒼』のネタバレ雑感です。


↓ ネタバレ注意!



3作の中で一番親近感を抱く作品です。
そして一番長い時間、涙を流す作品。
『堕天』『神殿』でも泣くのですけど、
だいたい特定のシーンでドバーッと涙がこぼれます。
しかしこの『遅咲きの蒼』では、
冒頭から最後までずっと目がウルウルしています。
そしてさらに特定のシーンでドバーッと。

五稜郭を生き延びた大野右仲(@岩崎大輔くん)が、
隊士時代の友人、中島登(@音野暁くん)をたずねてきて、
その妻(よね@大森裕子さん)に昔語りをする、というスタイル。
まいくろは、「よね」の立場となってお話を追っていきました。
ラストで右仲が中島家にお別れの挨拶をして、
それとともに「よね」が客席の自分から心地よく離れていきます。
このスムーズな感覚がいい。

メインとなるのは、入隊試験で一回戦負けした5人組。
彼らの新撰組隊士としての始まりは、
「土方さんに名前を覚えてもらいたい」という気持ちでした。
そういう気持ちはとても分かるから、感情移入度が半端なし。
土方さんと隊士たちがお酒を飲むシーンがあるんですが、
みんな名前を覚えて欲しいと言う気持ちから、
自分の名前を言いつつ酒をあおるという不自然な飲み会に…(笑

相変わらず、はじめちゃんを見る語り手な右仲の表情が秀逸です。
若き日の右仲とはまったく違う表情でね。
「恋」が「愛」になってる…っていうかね、そんな感じ。
まいくろは今まで岩崎くんの演じた役では、右仲が一番好きですね。
今回追加された、遊女斎藤との再会シーン。
そこに至るまでの中島との会話ではまだ「恋」が残ってる感じ。
大人になりきれていない部分が見え隠れしてました。
「…おしゃべり…!」って言う右仲は最強にかわいいと思います。

中島は気配がうるさい感じでいいキャラです。
一度は逃げ出してしまうほどだったのに、
永倉に新撰組を否定されたときは食ってかかってしまう。
名前呼んでもらえて、それが分かって、
ひざを落としての泣き笑いが好き。
斎藤と沖田の絵を土方さんに見せてたとき、
ちょっと透けて見えてたんだけど…
あれって音野くんが描いたのかな? それとも大橋さんとか?
相馬との掛け合い、今回の二人もかわいいなぁ。

蟻通勘吾(@石井寛人くん)はね、
まず意外なキャスティングで驚きました。
蟻通には火の玉小僧なイメージがあったので、
「石井くんだとクールすぎじゃね?」って思ったんです。
でもそこは役者です。
左之助を説得しようとするシーン、燃えた目をしていました。
「すげー! 兄貴すげー!」って所から暗転まで、
遅咲きーズの一体感がすごくしっくり来ます。
無邪気に喜んでてね~。ほんとああいうの眩しいです。
石井くん、なにげにいい身体してます。(見えるのは腕だけだけど)

沢忠助(@永島真之介くん)は、
刀投げちゃうくらい戦いが苦手で、
口数も少ないし、なんとなくいつも後ろのほうに居て、
後一歩がなかなか踏み出せない隊士です。
『神殿』で大鳥圭介に新撰組を侮辱されたときも、
刀に手をかけるけど刀を抜けず、下を向いてしまう。
忠助はこの遅咲きーズの中で、
もっとも「のちの時代に生きる人」だったと思います。
五稜郭の後は、土方さんの遺品を実家に届けるために動いています。
『遅咲きの、遅咲きの蒼』ってタイトルで、
忠助が思い出たどりをする話が見てみたいかも…(笑

野村利三郎(@佐藤匡泰さん)ね、一番泣きました。
死んじゃうからっていうんじゃなくて、その時の表情が素晴らしくて。
野村が死んだとき、土方さんは「何度も野村の名前を呼び続けた」んです。
願いが叶ったんです。それも十分すぎるほどに。
「やったぞ!」って喜んでる姿に、
あぁ満足して逝けたんだなってウルッと来るわけです。
そんでもってイメージシーンでの刀合わせですよ。
残った4人が刀合わせて気合入れてるとき、
上段のほうで野村も出てきて、一緒に刀を合わせる動きをするんです。
そこで「野村はみんなの一部になって生きてる」と思っちゃってまた涙が。
銃の訓練中、ちゃんと途中で白目むいてる芸の細かさです。

強い人が持っている「弱さ」を『堕天』『神殿』では感じます。
『遅咲きの蒼』は、弱い子達が持っていた「強さ」を感じます。
同じ時間軸を違う視点から見る。
すごく楽しく、すごく泣けるのです。


これにて『堕天』『神殿』『遅咲きの蒼』、
ネタバレ雑感全部終了です。

「とりあえず5月中でいいか」
 ↓
「ラグタイム開幕前までに」
 ↓
「自分が観劇に行く前には書きあげよう」

…と、自分を甘やかしてしまった結果がこれです。
悔しいなぁ。
でも書きたいことは大体8割くらい書き残せました。
あとは明文化できない感覚的なこと。

『堕天』『神殿』『遅咲きの蒼』は、
またいつか再演される日が来るんだろうな、と思っています。
そのときもまた私は客席にいたい、と思う作品です。

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