『枯れるやまぁ…』役別雑感 4

信州旅行はなかなか楽しかったです。
蓼科・白樺湖・諏訪湖 → 八ヶ岳アウトレットで買い物。
次回の信州旅行は、北の方狙いで行こうと思います。
やっぱり秋は小布施の栗菓子とかイイかもなぁ。
基本は食い気、まいくろです。

一気にたたみかける、
『枯れるやまぁ のたりのたりと まほろばよ
あぁ悲しかろ あぁ咲かしたろ』役別雑感。

五右衛門・黄鯱・濁鮭・菘・お袢。


↓ ネタバレ注意!




>五右衛門@加藤靖久さん
大泥棒、石川五右衛門。
派手な服で身をつつみ、逆立てた髪、豪快な金遣い。
…しかし、根っこは引き際を見失った小さな小さなただの人。
大きくて小さなハゲネズミ=秀吉と同じ性質を持つ男です。
そのキーワードは、「くそ意地汚ねぇ勝ち癖」。

ちょっとした偶像崇拝ですね。
太閤に仇なすほどの盗みはまだしてないし、する事にも躊躇ってます。
だけど民衆の間にウワサがどんどん広まっていて
「いつかは太閤のものも盗み出すんだ!」ムードになっている様子。
自分の名前が一人歩きしている五右衛門。
本来の自分とのギャップが大きくなって、
だけどみんなの期待を裏切れなくて、
だけどリスキーな「花を咲かす一歩」は踏み出せなくて。
本来の自分とのギャップが大きくなっている、という点が私自身と重なって、
ちょっと他人事とは思えない。気になる人物です。

大阪城への侵入。きっかけは桔梗かもしれない。
だけど実際に一歩を踏み出したのは五右衛門なんですよね。
「化け猫の月の舞」で、
喪ってしまった彼らの笑顔に囲まれて顔を覆う五右衛門。
そこを 泣くのは許さない とばかりに桔梗と女郎花に引きずられていきます。
しかし五右衛門はその手を振り払って、自分の足で歩いていきました。
やっと、彼は一歩踏み出した事を自覚したのかな、と思いました。

「ちがう」「死にたくない」「助かりたい」「ちくしょう」
息が続く限りに言い続けるのって、実は大変だったり。
加藤さんは声や身体の動きが雄弁だなぁっていつも思っています。

「ちくしょう」は、千秋楽付近では嗚咽から(自分への?)怒号になってたような。
やって後悔するよりも、やらないで後悔した方が失望感は大きいのです。
最後の最後も、利休の茶柱に後押しされた感がありますが、
人と人は関わりあうものだし、それを「情けない事だ」とは思いません。
彼は脱獄して一花咲かせ、そして派手に散ったのでしょう。



>黄鯱(きしゃち)@冨澤十万喜さん
大泥棒石川五右衛門の一味。
五右衛門の左腕。
…大泥棒石川五右衛門は「左利き」だと勝手な想像をしてみる。
(怒る時も黄鯱だけ殴ってたから。濁鮭の方が劣ってるって意味じゃなくて)

桔梗の「知らず知らずの先読み話」で晒し首になっています。
だから客席は、彼が死んでしまう結末も、
彼が記録に残らない人物であることも序盤で知ってしまいます。
でもそれを覆しちゃうんじゃないかってくらい、
エネルギーに溢れた動きを見せてくれました。
コマ送りみたいな盗みのシーンが楽しかったなぁ。

菘も濁鮭も死んでしまい、黄鯱も満身創痍。
だけど五右衛門を助けるべく駆けつけます。
五右衛門は、そんな黄鯱に自分をさらけ出します。
「俺はお前が思ってるような人間じゃない」って言うのです。
五右衛門にとっては勇気の要る一言だったのだと思います。
失望されちゃうんじゃないかとか悲しませるんじゃないかとか葛藤があったはず。

そこを「そんなの、わかってたさ」って返してくれる黄鯱です。
菘も濁鮭も、お袢だって同じ気持ちだったのでしょう。
もっと早くに言えば良かったと思いつつも、
そうできなかった五右衛門の気持ちが感じられる背中と、
後悔のない黄鯱の姿が対比になって、よい絵でした。



>濁鮭(どぶろく)@渡部和博くん
大泥棒石川五右衛門の一味。
五右衛門の右腕。
おそらく彼と黄鯱、菘と大泥棒(五右衛門)あわせて
「大泥棒・石川五右衛門」なんですね。

アクションよりもブレイン系な感じの男です。
黄鯱から路傍の急須を受け取ってからの、
「あとは好きにしろ」「死んでもかまわん」という軽妙さが好きです。
死なないと思ってるからこそ、ああいうこと言えちゃうんだろうな。

「化け猫の月の舞」で、「すまねぇ、御大将~!」ってところがね。
死んだ割に言い方軽いなぁ、と最初は思ったんです。
だけど何回か観てるうちに、
五右衛門に背負わせたくなくて、あえて軽く言ってるのかと思いました。
「俺は良いんだ」って時のはればれ顔が、後の場面の黄鯱と重なりますね。

実際の どぶろく を漢字で書くと濁「酒」なんですが、
産湯代わりの酒から拝借って事で、字はもじったのでしょうね。
黄鯱とのコンビだから鮭なのでしょうか。



>菘(すずな)@宮本京佳さん
大泥棒石川五右衛門の一味。
五右衛門の両足。
たぶん諜報活動的な意味で足なのかな。
「民衆にさらなる盗みをささげる」ってなウワサも撒いてたみたいですし。

秀吉によって指を切られてしまいます。
ひとひとさしゆび、くすりゆび♪ ちょんっ♪ って言ってる場合じゃないです。
指を落とされるシーン、席によっては奥の菘の表情も見えるんですよ。
痛そうだった… (((( ;゚Д゚))) 
京佳さん自身はグロテスクなのは苦手、とブログなどで前々から書いてましたから、
演技大変だったろうなぁ~と思ってしまいまいました。

イメージシーンで大阪城の見取り図(?)を見てる時のおすまし顔が好き。
三成に殺される時も、最後まで気丈にふるまう彼女が切ないです。

また勝手に妄想しますけど、
たぶん右腕左腕両足はスラム育ちっぽい感じがします。
五右衛門に出会えたことで人間らしく生きられたというか…



>お袢(おはん)@安藤繭子さん
遊女。五右衛門のお気に入り。
五右衛門一味としては描かれてないみたいですが、
五右衛門はココでお袢を通じて情報収集もしてたんじゃないかなぁと想像。
彼女の存在は、民衆の代弁者としての役割もありますね。

「私、アンタの嫁じゃない」
彼女は五右衛門のこと好きなんです。
でも男女とかじゃなく、たぶん人として好きってのが大きいかな、と思いました。
「ここからは自分じゃなく、妻の領域だ」とちゃんと線引きしてるんだろな、
職業意識高い娘なのかなぁ、とか考えちゃいました。

「人のつくった道にすぐツバひっかける」みたいな発言とか、
なんか彼女の人生は色々あった感じ。
少なくともこの娘は、バカじゃない。
五右衛門もそういうところで何か信頼とか安らぎがあったりするんだと思います。
だから、五右衛門も福寿の「店屋のアバズレ」発言が聞き捨てならなかったとか。

超久々の本命女子繭子さん、和服です。
独り立ち女子(しかもちょっとアネさん)だ! 華やかな衣装も好き!
黄鯱や濁鮭に対するおネエさんっぷりに (*´∀`)
パンフの繭子さんの攻め系視線にぞくぞくしてしまいます。

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