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『PRISON』 観劇感想(ネタバレ)

劇団伍季風~monsoon~ 『PRISON』ネタバレ雑感です。


裁判員制度が始まって、しばらく経ったころの話。

裁判員として選ばれた人たちは、
「裁判が長引いて、自分の時間が取られるのがイヤ」とか、
「裁判にかけられてるんだから悪いことしてるんじゃないの?」と、
被告をどんどん有罪にしてしまうようになりました。
そんなわけで、全国の刑務所は有罪判決を受けた犯罪者で飽和状態。

このお話の舞台となる、ある刑務所の105号室も、そんな状態です。
4人部屋なのに、7人の囚人が収容されています。
罪状も境遇も年齢もバラバラな7人。
そして今日、また新たなる囚人が105号室にやってきました。

「どうやら私は歓迎されていないようですね。
 でも良いんです。私はすぐにここを脱獄しますから」

新人の発言に、にわかに色めき立つ囚人達。
これをきっかけに、105号室で脱獄計画が持ち上がります。

彼らは無事に脱獄できるのか!?



 以下、ネタバレあり



2バージョンありますが、話の流れは同じ。
細かいところが違います。
男部屋と女部屋、役名は苗字が共通です。
まいくろは男、女の順に観劇。
別に片方だけでもいいし、男女の順番も特に関係ないみたい。

振り分けられて、偶然一緒の部屋に入った程度の「仲間」から、
お互いを信頼しあう本当の「仲間」へ。
ストーリーの序盤から13階段の上り方を相談しあうなど、
割とほのぼのムードで犯罪書特有の擦れた感じはなかったです。
むしろもうちょっと最初は擦れてても良いんじゃぁと思うくらいにほのぼのです。

囚人達は、慰問コンサートの日に脱走を決行するのですが、
慰問に来たアイドルが…別バージョンの出演者なんです。
それも、時代遅れっぽいアイドルの格好をしてくるんです(笑
歌のほうもね、
「スニーカーぶるーす」的な破壊力でして(ファンの方ゴメンナサイ)。
しかも物販コーナーでそのアイドル曲のCDを売ってました。
まいくろは、一瞬買おうかと考えちゃいましたが買いませんでした。


105号室のメンツは以下の8名。


>カワムラ 罪状:スリ
子どものころからスリで生計を立ててきた人。
リーダーというより、司会者的な役割をしています。
周りを扇動する割に、自分は外野みたいな顔。
自分と同じようにスリをしてる子どもを庇い、わざと捕まってここにいます。


>アマノ 罪状:結婚詐欺
自称「騙すつもりで近づいたわけじゃないのに、詐欺にされてしまった」人。
女バージョンの方もそうでしたが、
男バージョンの人の演技のうさんくささったら、ありません(笑


>スギモト 罪状:銀行強盗
おバカさん、その1。
身寄りがない子が集まる施設で育ちました。
同じ施設で出会った恋人と暮らすが、
身寄り無し中卒では勤め先も無い部屋も貸してもらえません。
お金があれば全て解決する…と、恋人と2人で銀行強盗をすることになりました。
でも、顔を隠すマスクに穴を開け忘れ、
前が見えなくてマスクを取ったところを防犯カメラに撮られて、あえなく逮捕。


>アダチ 
おバカさん、その2。
囚人の中で一番若い設定です。25歳。

罪状:
下着泥棒(男ver) 
間違えて、盗みたい下着じゃなく、
どこぞのオバサンの下着を盗んで、御用になりました。

一般男性へのストーカー(女ver)
メールを一日500通送り、
一週間の半分はストーキング相手の部屋を見つめているいう熱烈すぎる人。
しかし、ストーキング相手かとおもって付きまとっていた人は、
ストーキング相手ではなかったのです。


スギモトとアダチは、お笑い担当。
とおもいきや、スギモトは爆弾な過去を抱えてました。
慰問コンサートで出てきたアイドルについて、話す彼ら。
「あの子、彼女に似てたんスよね」
「脱獄したら、あの子みたいな人を紹介してくださ~い」
…スギモトもアダチも、別バージョンの自分に好感持ってました(笑


>トダ 罪状:サイバー犯罪
政府のサーバーへ不正アクセスした罪で捕まりました。
皮肉屋でひねくれ者で、口も悪くて、敵を作りやすい人。
さすがに105号室にはパソコンは持ち込めないけど、
こっそりと刑務所のパソコンを使用して情報をゲットしているようです。

この、トダさんが脱獄計画を立案します。
105号室全員の力をあわせての脱獄計画。
斜に構えてるわりに、同室の人の個性を結構見抜いています。


>ツギハラ 
基本、喋りません。
自分のことを貴族だと思っているらしく、
メイド(執事)相手にしか喋らないんだというウワサ。

罪状:アイドルへのストーカー(男ver) 
街中コスプレ写真撮影(女ver)

最初はいわゆるKYなんです。
でも、ラスト付近になると、ちゃんと仲間の一員になっている。
ツギハラが口走ってしまった「脱獄します!」というシャウトをごまかす為に、
他の囚人たちがアタフタする場面がちょっとカワイイです。
脱、五穀米。


>オギノ 罪状:殺人(ただし冤罪)
最後に105号室に入ってきた囚人。
罪状は殺人ですが、本人は「やってない」とのこと。

殺されたのはオギノの姉です。
脱走をしたいのは、真犯人(=被害者の彼氏)から妹(兄)を守りたい為。
両方のバージョンを見ると、妹(兄)も冤罪で刑務所に入ってる事が発覚します。
作中では、オギノはそれを確信した気配はありません。
「妹(兄)も刑務所に入ってるのかもしれないよ?」みたいな会話があったけど…。
その辺が、 ん? これでいいの? と思ったところ。


>マツイ 罪状:殺人
入所して10年。部屋の隅で本を読んでいる事が多い人。
まわりから、頼られています。自分の罪について詳しく語りません。
唯一の死刑囚です。
どこか達観していて、脱走計画にも一番消極的。

元外科医のマツイは、救急車で運ばれてきたケガ人の命を救う為、
2年間脳死状態でいる妻(女バージョンは娘でした)の生命維持装置を切り、
彼女の臓器をケガ人に移植する、という選択をして逮捕されました。
…これは殺人か、否か。
倫理観の問題なんですね。
法律では殺人かもしれない、でも心情的には殺人ではないかもしれない。
情状酌量の余地があったかもしれない、
でもマツイにとっては、死刑で当然、と思うほどに重い罪。

他のところが基本コメディだったので、
マツイの身の上話の時はシリアス率ドン、さらに倍。
しかも、脱獄当日に死刑執行のお達しが来てしまうという…なんともなタイミング。


んで、このほかに囚人達を見張る 看守 がいるわけです。
役者さんは男女バージョン共に同じ人。
この看守さんを見ていたら、何故囚人を番号で呼ぶのか、
何故規則や法律というものは無味乾燥な文体で書かれるのか…が、
なんとなく分かった気がしました。



若干、勢いで持って行ったか? な感じのする作品では有ります。
ですが、各所に散りばめられた小粒でほのぼのな笑いを楽しみ、
気が付かないうちに涙がポロッと流れる、という体験ができました。


次回公演は2009年2月4~9日とのこと。
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