『鈍色の水槽』雑感

しばらくブログ更新しないでツイッターにかまけていたら
広告が出るようになってました。
更新頻度は落ちますが、
ブログにはブログにしか書けない話を書くので、失くすわけにはいかない。
まいくろです。


ロデオ★座★ヘヴン 8th act『鈍色の水槽』@SPACE梟門
9日に、初日を観てきました。
休憩なし、105分。

以前もロデオ公演『幻書奇譚』の作・演出をした柳井祥緒さん。
前回のTHE・現実! な密室論争劇とは異なり、
今回は現実と幻想と過去と未来が折り重なるファンタジックなお話。

チラシの記述をお借りすると
「人間の骨格を持った、イルカに似た生物」が登場する、
「大人のためのジュヴナイル」。
(Wikipedia先生によると、ジュヴナイルというのは
 14~21歳くらいのヤングアダルト世代向け小説の事らしい)

1回観てきた時点のまいくろが
「大人のためのジュヴナイル」を訳すなら、
「大人の中に今もある、思春期の少年少女の部分をくすぐる話」
…って感じかなぁ。

すごく面白い話でした。

なんというか、不思議な事が作中で起きたときに、
(専門家から見たらツッコミどころがあるのかもしれないけど)
作中の人物達が納得できる理由が語られてるのが良いです。
思いの強さが奇跡を云々とか、そういうのも好きだけど、
こういう風に
現実とそこを超越した領域が混じり合う感じ、とても好き。


これから複数回観劇するし、
初日後にこりっちやツイッターにも感想書いたのですが
ちょっと色々と感情的&個人的すぎる感想を抱いたので
1回観劇時点でのみずみずしい感触(←!)を忘れないうちに
2回目観劇する前にちょっと書き残しておこうかな、と。
(2、3回目の観劇の際にで新たにブログ記事を書くかは未定)


↓ ネタバレ注意!



「柳井さん演出といえば、客席でアクトエリアを挟む配置!」
と思いこんでいる私ですが、
今回はそうじゃありませんでした。
(そして以前に高円寺で観た『花と魚』も挟み配置ではなかった)

作中のとあるシーンで、彼らを観ていて
自分と、作中の存在がリンクするような瞬間があって、
あぁ、だから今回はこの客席配置なんだなぁ…と。
本当に驚いたんですよ。
「○ってほんと○○だなぁ…」って思いながら笑ってた、
その次の瞬間。


チラシ記載のあらすじで、
30年前と現代が交錯する予感を感じます。
だから、当日配布のキャスト表を見て
「どっちがどっちかな?」ってなるわけです。

で、あらすじをヒントに開演前の時点で
こっちが現代でこっちが過去だってところまで想像できる。
そして、上下の役名に同じ名字の二人を見つけるわけです。
親子かなって予想をつける。
そこで満足しちゃったんですよね。
…あれは気づかなかった…! 


ロデオ公演ではキャスト名が映像で表示される演出がおなじみ。
でも『幻書~』では有りませんでした。
今回は、あります!
そこの映像、時間の流れにも見えるし、
記憶の掘り起こしにも見えるし。
そこに流れる音楽、聴いたことあるけど曲名のわからないクラシック。

キャスト名の文字の出方も、チラシの画像を意識した感じでね、
プクッていうか、ふわっていうか。
「太古の昔、生命は海底の温泉が沸き上がる部分で発生した」と
学生時代にそんな説を講義で聞いた記憶が思い起こされました。
地層と同じように、生命の記憶も堆積して
今を生きてる人間の中にしまわれているのかも、と考えた一瞬。
40億年間をあの「ふわっ」の一瞬で表現してるのかな、とか。
まだお芝居の内容なんかほとんどわからないのに、
そんなことを考えて一人で勝手に感動していました。


以下は、役別に思ったことを5行ぐらいで。
配役は、まだ公演中だし書かないけど、
まぁ、書いてる内容でバレるだろうな…



>司くん
天然素材的は発言がちょいちょいと笑いを誘います。
ボケてるわけでもツッコんでるわけでもないのですが、
「ぜんぜん安心できない」の言い方とか、なんか妙に面白い(笑
この役者さんの恋してる演技って何度か観てるはずなんですが、
心配性というか苦労性というか…そういう愛し方(笑
彼、自分を縛る感じっていうのかな…
なんかそういう雰囲気があって、幸せになってほしいと心から。
母親の背中に向けて発した言葉が、とても好きです。
どこか間が抜けてるというか、一瞬「それ?」ってなるんだけど
考えてみると「それしかないよな」って思えてくる。


>美波さん
彼氏への、大人げないすね方が可愛すぎです。
(うっかり直で喋っちゃったあとの反応とか…!)
傍目からみると二人とも危なっかしいように見えるのですが、
それが人間と人間が出会い共に行く理由なんじゃないかな、と。
彼氏に支えられているようで、
彼氏が折れそうになったときは彼女が支えている。
心を打ちました。


>所長
無自覚に上から構えてる感じの立ち方、丁寧口調。
そこから覗く動揺や心の波立つ感じ、演技とは思えない細やかさ。
言葉が出なくなるあたりに、オンナゴコロが刺激されますね。
最初のうちは「このオバハン…!」と思ってましたが、
過去と現在が同時に存在するところ等、
彼女のことを思うと切なくて仕方がない。


>誠さん
たしか、彼が目だけで頷くシーンがあったんです。
それを観て、ハッとしてしまった。
理系っぽい、さりげない告白の仕方が実は好きです。
まだ心はそこにあるのだな、と。でも彼は憎まないんだな、と。
彼が会話に混じってくるのは、彼も関係しているからだし、
資料との対話みたいなところもあるのかな。


>八太郎さん
もしかして、○されて、しかも○る役って今まで観たこと無いかも。
彼女を見てるとき、
他のメンバーと一線を画した目してるのがぞわぞわします。
発言から察するに
もともとあの場所に焦がれる素地があったんですよね、この人。
そこでこのタイミングで運命の相手に出会っちゃったんだなぁ…
なんかあの姿観てると、
別に恋してないけど、大失恋した気持ちになるんです。
「絶対届かない感」がすごいんですもの。こてんぱん。
そして、ついにこの関係性、来ちゃった。
当事者の時と、代弁者のときで
ふわっと雰囲気が変わるの、見もの。
そして私は、崖の上を思い出したのです。


>館長
彼の発した言葉で、全員の空気がある方向に流れるシーンがあって。
それがもうほんと、言葉で言い表せない感情が沸き上がります。
少しずつ少しずつ、周りの目線がね…
別のシーンでも役者さんの持つ「本当にやりそう」って雰囲気が、
彼女を見る際の表情からもうありありと見えて、
まいくろはひっそりと覚悟を決めてました(笑
鍵をかけるシーンの行動、鍵をはずすシーンで再現されていて、
きっと彼女の目には彼がだぶって見えたんだろうな。


>一利さん
まさかその場所が!? という衝撃。
いや、まぁそういうのって人それぞれですが。
絵に描いたようにでれでれしちゃってて…面白いです。
お姫様云々のくだりの、館長と彼の表情!
ほんと、男って、男って!(笑
逆に、絵に描いたようにでれでれしてるから、
ちょっとしたきっかけで戻ってきそうでもありますよね。


>照さん
彼女が発した「本当に大切だから、おいそれと…」てな言葉が
ものすごい同意できる言葉でありながら
さらにこちらの失恋っぽい気持ちになる度をUPさせる刃でした。
あと彼女の泣き声ね。
なんか、あそこでああいう声をあげて泣いてくれたから、
現実現実してなくてちょっと救われた部分があります。


>悦子ちゃん
可愛い! プレゼンで、ぶにゅってされてるのすら可愛い。
(あの人の手の速さもすごいよね…でもぼーりょくはんたいっ)
男女問わず、
恋しちゃってちょっとみっともなくなってる人を観るの大好き。
後半の「姿は現代、心は当時」のていで彼女が出てくる時に言った
「あの女」という言葉の重み。ズシッときました。

(おまけ)
>彼女
もうね、最初のうちから中盤までの彼女について、
ほんとムカムカしてました。
それはまぁ前出の
「大失恋した気分(たぶん私は悦子ちゃんに同調してた)」
のせいだと思うんですが。
なんというビッチ! と思ってました。

ただ、一晩経ってみてなんとなく、
「彼女は長い間たった一人だった」可能性もあるのかも、って。
自分のことを、生きる世界ごと愛してくれる人と出会えたから、
(そしてその人は死んだけどたぶん海にとけてるので)
もう一人じゃなくて寂しくないし、
子供もそんな相手と出会えたらいいなってことで
陸に送ったんじゃないか…? という、赤いロウソク的な想像。


まだ初日の1回しか見てなくて、
記憶を大切にしたくて台本も読んでないので
勘違いや解釈の飛躍があると思いますが、ひとまず2回目観る前に書き上げたぞ…!

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(画像は7年前に描いたものです)