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『グッド騎士ベイビー』役別雑感 3

無頼組合『グッド騎士ベイビー』
役別雑感、これでラスト。

画廊ノワールの人編。
またの名を菊地スペシャル(笑


↓ ネタバレ注意!



>花岡 由起子@山畑 恭子さん
画廊「ノワール」のオーナー。
南雲とつき合ってる、オトナの女性。
現在はプロポーズも秒読みかも!? 状態。

結婚詐欺の話がちょろっと出たあとに
「南雲の結婚(したい)相手」登場するので、
いい人なんですが初見からとても怪しいです。
しかもノワールって黒って意味じゃん! あやしすぎる!(笑
(ちなみに「バラ色の~」という形容表現の、
 逆の意味として使われることもあるそうです)

彼女の本名は「ウノアケミ」。
本物の花岡由起子を殺して自分の姿を彼女そっくりに整形し、
花岡由起子になり代わっています。
これを知って現在生きてるのは、おそらく菊地と、
彼女のことを調べた極東情報局の瀬古さんだけのようです。

彼女、菊地の思いに対してどういう気持ちだったんだろう。
なんかあの二人が感情的な会話をしてる記憶がないんですよね。
彼が昏倒してたのを見たときも、一瞬駆け寄りそうになりつつも
まず絵の入ったケースの方を探してたような。
彼女にとっては菊地も愛憎の対象である
「売れない画家」の一人なわけで。
脅して部下にしてたわけですが、
もはや運命共同体で側に居るのがデフォルト、
無言の信頼が彼女なりの甘えだったのかなぁ…。
コーディネーターと組んだとき、
彼のことを「相棒」と言われて否定しなかったから
右腕、くらいの気持ちなのかと思うけれども。

彼女が自分の姿と名前を変えたのは、
ヘヴィな理由があってのこと。
売れない画家の父がつくった借金のカタに、
叔父に喰いものにされてました。
自分を売った父親を殺して、逃亡。
整形して姿を変え、偶然裏社会で再会した叔父も殺害。
(この叔父が、今回風吹が関わることになった事件の被害者)

自分の人生を狂わせた「芸術」「絵画」というモノを
憎んでいてもおかしくないのに
それを商売道具にしているという矛盾した行動をとっています。
憎んでるから自分の手で貶めたいという気持ちもあると思うし、
姿形を変えても、
絵と共にあったという自分の根っこは手放したくなかったとか。

あとこれはほとんど妄想なのですが、
汚しても踏みにじっても黒に染めきれないものを
「芸術」に信じたかったんじゃないかな…とか。
一人の人間に簡単に汚されてしまう程度のくだらないものに
自分の人生が狂わされたって信じたくない、みたいな。
娘を獣に差し出すほど、人間をおかしくさせてしまうような魔力が
そこにあるって証明したい、みたいな…
いや、考え過ぎか。


高飛びしようと船を待つ海岸で、南雲と対峙。
南雲に銃を突きつけるも
「行くなら俺を撃っていけ」
「世界の果てまで逃げるんだろう」という彼の気迫に怯みます。

悪い女を気取りながら、
南雲が彼女の過去を知っている発言をしたら
「あなたにだけは知られたくなかった」みたいな表情をしてたり。
悪い女の仮面をすぐにかぶるのだけど、
南雲の顔を見るたびにそれが崩れていってしまうような感じ。

南雲の思い出の場面で、星空を見ながら
二人で「眠れない夜」の話をしているシーンがあるのですが、
そこで花岡さん、
南雲の言葉にハッとして南雲の顔を見ているんです。
何か考え込むような顔をしてて、きっとあれは
「自分の心の、かゆいところに手が届く」だったんだろうなぁって。
彼女は南雲と一緒にいることで
安らぎを感じてたのは事実だと思うんですよね。
騙してたけど、愛してたのは本当なんだろうな。
取引場所に、南雲が人質に立候補しに来たときも複雑な表情。


「私の人生は、乱暴に塗り重ねられた油絵よ!」
「もう描きたかった下書きなんて、見えない…」
「遠い国で、新しいキャンバス…買うの…!」
この流れね、もらい泣き。
言葉を重ねるほどに、
中学二年生のウノアケミになっていくようでしたので。

逮捕されて、彼女の逃亡人生はひとまず終了。
南雲との再会はあるのでしょうか…?

そしてどや顔で「ウノアケミ、ウノアケミ」と書いているけど、
ほんとうに彼女の本名はウノアケミで合ってるのだろうか(^◇^;
当日パンフに書いてないキャラや地名はなかなか覚えられない、まいくろです。



>菊地 全@音野 暁くん
花岡由起子に付き従う男。地位的にはマネージャー。
破損した美術品の修復や、複製を作る能力に長けています。
お気に入りのコーヒーはスマトラ産のマンデリン。
手先が器用で話にコーヒーが絡んでくるとかとか、
もしかして「あてがき」なんですかね?(笑

自分が作った複製画(合法)を風吹に褒められて、
その流れで「名画を模写すること」と、
「贋作を作ること」の違いについて風吹に話すんですけど。
名画を模写して様々なことを学ぶ学生達のキラキラ話のあと
贋作を作る人は常に後ろめたいんでしょうねって話をして。
その時の菊地の表情見て、
「この人、贋作つくってるんだなぁ」と思うわけです。
そして同時に「この人、絵がすごく好きなんだな」とも。
画家として活動するも酷評され続け、
このような形でしか、絵とつき合えなくなっちゃった菊地さん。

さすがに風吹たちには見せないけど
めちゃめちゃ正直な表情してるんですよね。
根っからの悪人じゃないから、悩む瞬間が何度もある。

花岡さん(になりかわったウノアケミ)が
これ以上罪を重ねないよう、
殺人などの汚れ仕事は菊地がこなしています。
菊地が一緒に堕ちていかないで、
彼女を引っ張り上げれば話は早いんですけど
ここで菊地の自己評価の低さが出ちゃってるのかなぁ…。

彼女の闇は深すぎて自分では癒せない、
でも自分が見捨てて彼女を一人にしたら、
彼女はもっとひどい人生になってしまう
自分ができる事は、
引き受けてこれ以上堕ちるのを防ぐだけ…ってことで共犯。

人質が監禁者に好意を抱く心の動きである
「ストックホルム症候群」という単語が脳裏をよぎりましたが、
それとはちょっと違うんだよなぁ。
菊地、ものすごい自己犠牲思想だし、
銃を突きつけられたときも命乞いはしないんですよね。
「死にたくない」じゃなくて「死ねない」なんだろな。


焼き殺されそうになった風吹&紅ちゃんが
脱出後に菊地を問いつめようとしたとき、
菊地が花岡さんを人質にするんです。
「人ひとり死んでるんだぞ!」という風吹の言葉に対しても、
余罪をにおわせるような発言をしてわざとらしい悪い顔。

「安全なところについたら洗いざらい喋ってやる。
 全部おれ一人でやった、ってな」
…てなこと言ってるんですね。
この発言は
風吹たちと同時に花岡さんにも向けた言葉だったんですね。
「俺が罪を全部かぶるから
 あなたは俺が逮捕されたあとも被害者の立場を保って」って。
結局窃盗団が乱入してきて
菊地の「全部罪かぶっちゃうぞ作戦」は失敗するんですが。


別の場面で、
花岡さんが銃を構えて紅ちゃんに人質になるよう要求したとき、
紅ちゃんと風吹の間にいる菊地、絶望的な表情をしてたんです。
また自分の力不足で彼女が堕ちてしまった、みたいな。
彼女に呼び戻されたときの、無力感たっぷりの背中。

監禁中の紅ちゃんとの会話で
どこまでも風吹を信じてる紅ちゃんを直視できなかったり、
「菊地さん、花岡さんを止めて」とでも言うような
紅ちゃんの目から顔を背けたり。
自分の判断がベストじゃないこともわかってるのか。

結局、花岡さんは「カオス」とお金、両方手に入れて
菊地をおいて逃げてしまいます。
風吹に「女はどこだ」と声をかけられて
「…いない」という言葉を返した、
泣いてるような笑ってるような菊地の顔、実は超好きです。

自分の存在意義は彼女とともにあることだと信じていたのに
必要とされてなかったという悲しい現実と、
(自分も含めて)彼女に騙されてた人たちへの嘲りと、
彼女はこれで新たな人生を送れるんだろうというかすかな安堵と、
その他いろいろな思いが入り交じった表情。
(私は悩んだり這いつくばったり苦しんだり報われなかったり、
 不憫な役をやってる音野くんが本当に好きなのだなぁ)

しかも菊地、このあとに
風吹を狙った銃弾に撃ち抜かれてしまいます。
しかも流れ弾に当たったみたいな感じで。
愛しの彼女を庇って死ぬことすら、菊地は許されない。
悲しいくらいに報われないなぁ…

ただ、風吹に画廊から死に際まで絵を褒められてて、
「オリジナル、描けよ!」と言われ、
絵を愛してた画家としては少し安らげたのかなって。

なんかこの「そんなに、あっけなく死ぬ…!?」なところも
ハードボイルドのベタど真ん中だなぁ。

南雲に罪を着せたとき、
菊地がどんな気持ちだったのかすごく気になります。
画廊で飲んでたって言ってたけど、どんな会話してたんだろう…
というか、彼は南雲に対してどんな感情を抱いてたんだろう。
菊地、心隠しすぎてて何回観ても足りない…!!



音野くんは「自分は今回初の○○○キャラ」と、
公演が始まる前にツイートしてて、
(↑こういう、想像する楽しみをくれるのっていいですよね)
直感的に私の脳内にでたのが「オカマ(orおねえ)」、
そのあとに候補に挙がったのが「メガネ」(笑
結構長いこと役者やってるそうなので、
メガネかけた役は経験済みだと勝手に思ってたなぁ。

今回はスーツ・メガネ・銃…と、
頭良さそう&年相応な姿を観ることができましたねぇ。
あまり主張してない色のメガネだったのもあるし、
動いてるときに過剰に気にしたりの無駄触りもしなかったので、
長年メガネかけてる感があったし、
しっくりとメガネが顔の一部になってました。

あと、いままで数年間音野くんを観てきて初めて
素人でもわかるほど声を嗄らした(千秋楽)ところに遭遇。
全力でやってるはずだけど、どこかまだ隠し玉がありそうな
「初日も千秋楽も安定のクオリティの音野くん」認識だったので、
嗄らしてて残念っていうよりも
「この人、声が嗄れることあるんだ!」という
驚きの方が先にたった感じです。
(声も好きだから、嗄らさないのが一番ですけどね)

庇う訳じゃないけど
「あれなら声も嗄れるわ」と納得のシーンが今作にあるのです。

一人で罪をかぶるぞ大作戦失敗のあと逃亡の菊地。
そこを窃盗団に見つかってもしや殺される…? 状態へ。
警察の二人が登場のあと、膠着状態を破るように
南雲&キリコ&紅ちゃんがウレタン棒持参で乱入。
ふと気づくと全員で菊地をボコっている状態になるんです。
そこで菊地がブチキれ。

「こら~! 無頼組合! ちょっと並べ!」

…素!? Σ(゚Д゚;

ここから始まる、音野くんのキャストへの公開ダメ出し(笑

・ 稽古で見たことないノリつっこみ
・ 全く受けない下ネタ
・ 寄せる気のないモノマネ

などなど、ひとしきりつっこみシャウト。
しかも複数回観てると気づくのですが
このダメ出し、回を増すごとに長くなってる(笑


「ここは劇団員と常連のゲストが
 やりたい放題する場なんですか!?」

「真面目なシーンばっかりやらせやがって!!」
「俺だって ボ ケ た い ですよ!」
「『え(絵)っ?』のシーンとか や り た い ですよ!」

と、半泣きです。

ここでキャストのみなさんが
「えっ?」「えっ?」とボケてくれるものの、
何しろみんなで一気にボケるものですから

「一人ずつこいやーーー!
 ボ ー ル が 多 い ん じゃ!」と3/4泣き。

キリコさん(←もはや女優:大平さんとして対応してる)が
「どうどう。これが、無頼なりのゲストへの愛の証なのよ★」
と音野くんをなだめたところでまたボコ殴り再開
 ↓
各々の矛先が分岐してカオス状態
 ↓
風吹登場「なんだこりゃ」
(時間を止めてみんなで歌い踊ったあとシリアスな本編再開)

と、いう流れがありまして。
小劇場の、この客席との距離感だからこそ笑える遊び(笑



菊地ね、
「名画が人の目に触れる機会を増やすのなら
 贋作も必要悪なのかも」てな事を冗談めかして言うんです。
これは自分の行為を正当化してるんじゃなく、
なんとなく、ウノアケミのことを言ってたのかなぁと思いました。
他人とすり代わって生きてる贋作の人生でも、
彼女の魂(オリジナル)を守る為の、一つの方法なわけで。

報われなかったけど、
彼女と共にいようと自分の意志で決めてた菊地は、
それはそれでホンモノの生き方だったのだと思います。

贋作は、偽物とはちょっと違って、
「贋作である」と見抜かれるまでホンモノなわけで。
ホンモノ以上にホンモノらしくあろうとするのが、
贋作なんだろうな…とか、考えてました。



そんな感じで、長々と書きましたがこれにて役別雑感終了。
おつきあいありがとうございました。


久々に、好き勝手書いたなぁ…って感じです(笑

特定の役者さんを追いかける系のまいくろにとって、
ひたすら主観的に、そして文字数制限なしに書けるブログは
なんのかんので手放せませんね。
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