『中之島春の文化祭 2015』各団体感想(5月3日上演分)

引き続き、
5月2、3と催された
ABCホール開館7周年記念『中之島 春の文化祭』
3日上演分の各団体感想です。


個人的に面白かったものには「☆」つけときます。


↓ ネタバレ注意!

>スクウェア「柏木誠の闘病生活」
リーディングシアターということで、
劇団員が横一列に並んで、
ナレーション係x3、主人公x1、
そのほかの登場人物x2、効果音係x1で分担して朗読。
…と思いきや、
ナレーション係の一人がなにやら台本に追記をして
話を予定外の方向に持って行こうとしています。

戸惑いながらも対応していく他の読み手たち。
最終的にタイトルまで変わってしまいました
しれっと「以上『柏木誠の奇妙な冒険』でした」って!(笑
洗濯物と動悸のスピードの変化の対応が面白かったです。

なぜそこまで「彼」が本筋に手を加えようとしていたのか
私はよくわからなかったけど、もしかして「彼」は脚本家で、
元々全部全部できてなかった原稿を
行き当たりばったりで書きながらやっている
…という設定だったのかなぁ?



>笑の内閣「名誉男性鈴子 パイロット版」
今月14~18日に上演する本公演の登場人物が、
ABC放送の番組に登場したら…という話。
「輝ける女性のために」苦労して政界進出した女性議員鈴子。
視聴者からの質問は
電車でベビーカーたたむべきか否か、とか
教師で妊娠したので産休とることにしたら保護者が
「年度内に担任替わるなんて、それでも教師か!」と…とか
彼女が水商売で両親激怒ですが結婚したいです、とか。

「それはおかしいですね、女性の権利が…」
って答えを期待してるアナウンサーと視聴者。
しかし、鈴子の反応にみんなびっくり!
彼女は、男社会でのし上がっていくために、
男尊女卑の昭和のオッサンみたいな思考回路になっていた…!

ってな感じでして。
本編ではまた別の話になるそうですが、
鈴子さんのキャラクターはこのままっぽいです。
彼女がどうやって物語になるのか、ちょっと気になる。
あと、声が好きな髭だるマン氏が観れたのでウキッとしました。



>オイスターズ「鹿」(☆)
修学旅行で、奈良は春日大社にやってきた観光バス。
運転手がバックミラーを見ると、
一人の男子生徒が降りずに最後部にいます。
生徒の自由時間は自分の自由時間でもある運転手、
さっさとバスを降りてほしいと思い説得にかかるのですが、
男子生徒は聞く耳持たず。
そしてバスの外では、鹿が生徒たちを襲っていて…

うん、コメディなのかなと思わせつつ、
後半は少年=運転手っぽい要素があったり
シューベルトの「魔王」がかかったり、
鹿が「馬鹿な自分」の象徴になってたのかなぁとか、
正直全貌がつかめなかったのだけど
ゾクゾクする演出とセリフまわしでした。

男子生徒がテキトーなところで
窓を開ける仕草をしてしまったので、
運転手が自分のイス(座席)と少年のイス(座席)を
移動させてつじつま合わせるのがめちゃくちゃ笑えました。



>土方兄弟
読み方は「ひじかたきょうだい」で、
いっしゅん新撰組の人を想像してしまいますが
関係なさげでした。
弟さんのほうが、182センチとかで背が高いのね。

そして前団体で「奈良の鹿こわい…」と思っていたら、
(去年奈良に行って鹿にさんざん脅された経験も含めて)
まさかのこの2人奈良県出身というミラクルな配置(笑
「これはイジるしかない!」と言ってネタにしてて
芸人ってすごいなぁ、と。



>匿名劇壇「悪い癖」(抜粋)(☆)
上手側は、数人の男女が和気藹々のカラオケBOX。

下手側では、公共料金払ってない&税金払ってないの
自堕落生活している女の子の部屋。

上手側の集団ね、
途中の展開で、下手側の女の子の脳内妄想になったり、
実際に下手側の女の子が経験した話になったり、
下手側のナレーションや効果音を担当する、
妖精的存在になったりしてたみたいです。
火のつかないガスコンロを咳で表現するのが、
擬人化した文章をビジュアル化したみたいで良かったなぁ…
(自分でもうまくいえないけどそうとしか言いようがない)

「女の子」…いや「人間」に対して、
部屋はいつもそこそこにきれいで、たいてい自炊してて
税金だってもちろん払い忘れたりしないし
服も脱ぎっぱなしとかあり得ないし選挙にも当然行くし…
って思ってる大概の客席側の認識を
完全にぶちこわす姿を描いちゃうのが、
福谷さんっていうか匿名劇壇の若さだし、
魅力なんだと思うんです。

ガス止められてるから水でカップ麺つくって食べて、
家賃は数ヶ月滞納してるし、部屋はゴミだらけだし。
彼氏が来て気をきかせて電子レンジでヌードルをチンしたら、
容器が溶けたちゃった。けど、気にせず食べちゃう。
でも彼女には彼女なりの線引きがあって、
コンビニにお湯をもらいに行くのはプライドが許さないらしい。
「いるいる~」とは思わないし、
知り合いにもここまでの子はいないけど、
居なくはないと思ってしまうんですよね…

あと、彼氏役として登場した福谷さんが
坊主頭(五分刈り)だったことに、まずびっくり。
アメリカンな感じで「愛してるぜ」って言ってたりとか
選挙に誘ったりとか思いやりのある言葉を投げてたりとか
そういう役だったことにもびっくり。
いや、無償の愛みたいな言葉だったので
なんか…あんまり観たことないな、って…

家賃の催促にくる大家さんのセリフを
ラップにした方式はわりと好き。
彼女が妄想(現実逃避?)に突入するときに歌っている歌は
心情にリンクしてたのかな。
(だとしたら歌詞にだいぶ力を借りた感がある)
既存の曲だったので曲名はあげませんが
最近よく聴いてる曲でちょっとビビりました。

下手側と上手側の工作するあたりの長セリフの
裏、表、裏、表…みたいな構成と、
口調のスピード感もいいなぁと思いました。



>かのうとおっさん「クレープ屋陰陽師登場!」(☆)
当日パンフレットだと「しゃかりき~」なんですが、
司会のアナウンサーが確かにクレープ屋と…(笑

陰陽師の説明と時代設定などのナレーションのあと、
どっちが陰陽師役なんだろうなとどきどきして見てたら
有北さん(男性)のほうが陰陽師でした。
なんとなく、この2人ならどっちもありえそうだったので。

安倍晴明の子孫、安倍晴粕(あべのはるかす)は、
日々はクレープ屋として、
そして依頼があると陰陽師として活動しています。
今回は、カラスにとり憑かれた女性とのバトル。

本筋はシンプルなんですが、
ほんとこの「かのうとおっさん」という2人組は
細々したシーンの間の取り方とか、
言葉の使い方で笑わせにくるので油断できません。
今回のヒットは
「式神を呼ぶかのようにお会計」
「家系図の上の方に坂○忍」
「こけおどしの音も…」
「○味しんぼの読みすぎでございます!」など。

話のオチがまさかのところで、衝撃的でした。
本公演『いいなづけ陰陽師(仮)』、どうなっちゃうの!? 
9月25~27日なので、がっつり予定おさえてます(笑



>ヨーロッパ企画イエティ
ヨーロッパ企画という団体の中でのユニット(?)とか。
分煙の甘い喫茶店(しきりすらない)で、
「隣の男性のたばこの煙がケーキにかかるんですけど」
てなところから始まるドタバタ劇。
ケーキをファブりだしたあたりから
「お芝居、お芝居…」と感情を切り離して観て、楽しみました。
(席もあまり近くじゃなかったから
 あれは本物のケーキじゃないかもしれないし、
 きっとファブ○ーズの中身も、役者の顔かけてたから水だし)

しかしお芝居とかドラマとかで、
競馬新聞とか読んでるちょっとだめな感じの人の服装って
大抵あぁいうモソッとブカっとしたジャンパーですよね。
なんかそういう人の代名詞になるような、
有名人がいるんだろうか? ってくらい。



>劇団Patch 「冬の来訪者たち」
ピースピットの末満氏の脚本演出だというので、
どきどきしてました。

数年前にやはり中之島春の文化祭で観た
ピースピットの作品が、
すごく暗くて、ずーんと沈む系だったので。

そしたらね、
リ ア ル ね こ あ ○ め でした。
友人に鍋サシノミをドタキャンされた主人公。
そこにやってくる来訪者たち。
ちゃんとニボシもおいていく!(笑
つっこみ入れる主人公の反応にめちゃめちゃ笑いました。

レアねこさんたちが登場したんですけど、
なにげに出現条件をネタバレしてるという罠。
ぶっちゃけア○ショさんは、
画面よりこっちの方が可愛かったです(笑
おもちゃで遊ぶときの動きもかなり本家を意識しています(笑

これ、例のアプリを知らない人にはどう見えたんだろう…?
主人公以外、みんなメイクがすごくて、
以前『Evergreen Online/EDIT』で観た役者さんが
在籍してるはずなのにぜんぜん分かんなかった…!
出演してたのかすらわからん…!


>N-Trance Fish(☆)
ダンスで物語る団体。
自分の行きたい方向に走り続ける少女の話と、
自分の身を飾る装飾品を持たないまま走る少女の話。
二つのグループは、心と体の象徴だったのかなぁ。

やっぱり歌詞が日本語で入ってると、
その歌詞に引きずられますね。

後半の、クラシカルな音楽で、
着飾って着飾って、服を奪い合って着込んで、
服の重みに押しつぶされて、そこを持たざる彼女が駆け抜けて、
押しつぶされた一人がそれを見て服を脱ぐ…という
いい感じの話になるのかな、というダンス。
脱いで軽快になってラジオ体操するんだけど、
そこでもやっぱり
人数増えてくると動きで個性だそうとして喧嘩になって
「争いあう生き物なんだなぁ」と実感させられるところが印象的。

なにげに観たことある顔がいるなぁと思ったら
ムーンビームマシン『ゲルダ』の冬の精霊さんでした。
せりふがちょっと入ってたのも意外でしたね。
入らなくてもストーリーとしては支障なかった感じ。

昨年も、ここの団体のダンスで泣きましたなぁ。
(マウスピースリーの早川さんが出演してた)
今年もラスト全員で走っていくところで
なんだかグワッと涙が出てきました。



>劇団レトルト内閣(☆)
>「リーマン俳優こみたおの熱血! サラリーマンNOW」
役者と社畜の二足のわらじ(本当にこう言った!)の
レトルト内閣劇団員「こみたお」さんをお招きして、
社会人としてのピンチの乗り切り方を教わる20分。

今回は、板挟み…もとい「痛挟み」のシチュエーション。
空気の読めない部下をもちながら、
上司のご機嫌をとらねばならない現代の中間管理職。
芝居がかったような、実用的な手段で回避(笑

「えっ、30(歳)こえてるんですか!?」
「つかえるものはとことん使う」
「敵の敵は味方」
「キーワードは、汗をかく!」

…などなど、
メモを取りたいくらい鮮やかな名言を紹介しつつ
華麗に事態を解決して、
その後の司会の女性のコメントもキレキレ。
おもしろかったなぁ。

今回は6月の5~7日に上演する本公演は、
今回とはだいぶ雰囲気が違って、
かなりシリアスっぽいようです。



>劇団赤鬼「劇団赤鬼の成人式」
結成20年、初期メンバーはほとんど退団してしまった
劇団「赤鬼」の成人式。
劇団そのものの象徴として、赤鬼そのものが登場していて、
メンバーの発言に反応してました。
泣き出したときは思わず「泣いた赤鬼」という言葉が脳内で。

劇団員一人一人の名前とちょっとしたエピソード紹介など。
初代座長の話とか、ちょっときわどいような話も。
(実際に気になって野次馬っぽくネット検索しちゃいましたが、
 その件についてほとんど情報無いんですね。
 ほんとか嘘かもわからん…)

座長さんは世にも奇妙な物語の司会風。
でもサングラスをとったら、
ほんのりと、9係の青ちゃん顔でした。



>変ホ長調(☆)
独身女性ふたりの漫才。
毎年中之島で観てますねぇ。
というか、ここ以外ではほぼ活動してないようです。
気怠げなしゃべり方と、
女子っぽい(偏見?)毒の効いた内容の漫才。
じわじわとクセになります(笑

「サロン○プロみたい」という「未婚のプロ」の話題とか
(パンストの台紙をメモ紙にする!・笑)
謝罪は一歩間違えるとコントとかが記憶に残ってます。
(号泣会見はいつでもどこでもネタになりますなぁ・笑)


>MousePiece-ree(☆)
アラフォーのおじさま3人組。
「中之島春の文化祭」では去年も拝見。
昨年は夏に東京公演があって、楽しく観ましたねぇ。

タイトルはついてませんが、
今回のは「迷探偵・早畑任三郎」って感じでしょうか。
(はやはたにん○ぶろう、はどこかで言ってたはず)
早川さんがもう完全にあのキャラで、
上田さんがその部下(?)で常にセカセカ動き回っています。

オープニングで客席が犯人わかってる方式で、
犯人役は森崎さん。
シチューを料理している最中に同棲中の彼女と口論になり、
彼女が出て行こうとするのを止めようとして刺殺。
(なにげにこの部分の演技にゾクゾクしちゃいましたね、私!)

刑事コンビが到着した時も返り血塗れで凶器も持ってるのに、
二人は部屋の中で自転車乗り回す、
死体をヒョイヒョイまたぐ、
被害者は可愛いので一緒に記念写真を撮る、
家捜ししてHな本を見つけて夢中になる、
人の家のニンジンでメモを取る…などなど
犯人の話も聞かずやりたい放題。

殺しちゃったとはいえ被害者の彼女を愛してるし、
逮捕されるのも覚悟している犯人。
「犯人は俺だってば!」って感じで
ずっと言ってる(けどスルーされる)森崎さんの
頭の血管が切れるか、
舞台上動きっぱなしの上田さんの心臓が爆発するか、
ハジケまくりのおじさんたちの悪ふざけに
客席内の誰かの腹筋が崩壊するか…というような20分。

毎度の恒例、3人でやる謎のゲームも勿論あって、
やっぱり、ルールが見ててもぜんぜんわからない(笑

今月末の29~31日に、大阪HEPHALLで本公演。
遠征できるか怪しかったので
「中之島でめいっぱい味わおう」という気持ちで臨んでました。
結論、今回の観たら
やっぱり本公演諦めきれなくなって遠征決定(笑



>劇団壱劇屋
>「THE GREATEST HITS OF ICHIGEKIYA」
こちらの団体はTwitterやチラシ束などで何度も名前を拝見。
あとLINX'SのDVDなどでも映像で見たことあります。
昨年の中之島にも出演されてましたねぇ。

ダンスのようでダンスでない、
動きを、」音楽のラップにしたみたいな表現で
(早送りや巻き戻し、小刻みな行ったり来たりを繰り返す等)
景色をつくるスタイルのようです。

今回は、
過去に上演したいくつかの作品イメージを
個々にぎゅっと凝縮して
「観客」役の俳優を巻き込んでいく…みたいな流れ。

ゴムひもを立方体の形にして観客を閉じこめて、
「観客」がその箱の壁をマイムで具現化する動きが好きでした。
押すと箱は大きくなるけど、
ゴムひもでできてるから(?)戻っちゃう(笑



>石原正一ショー「野球狂の詩子 プロローグ」
5月20~25日の本公演の、
作中で語られるけど演じられないエピソードを上演。
某野球マンガの、草をくわえた大柄な少年「岩○」が登場。
NEO東京で行われている野球の試合場に、
敵国からミサイルが飛んできて…って話。
彼の周りにいると思われる相手チームや仲間にも、
実在・二次元の野球選手の名前がちらほらと(笑

舞台上で鎮座まします「効果音」について、
いつ退場させられるのか…?
いや、あれは音だから今そこにあるけどもう存在しない風に
思った方がいいんだけど…いや目に付くわぁぁ!(笑
みたいな感じでちらちら見てしまいました( ゚д゚)

「石原庄一」名義では一人で出演したことあるけど、
「ショー」がついた名義で一人で出演するのは初めてだそうで。
そうか、彼の一人芝居観たことあるぞ…? と思ってたけど、
あれは一人芝居フェスで「ショー」のつかない名義でした。


以上。
長文読んでいただき、ありがとうございました。
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(画像は7年前に描いたものです)