落チ語リ『紫屋歌麿(埼玉:末広湯)』のこと。(ややネタバレ)

さて久しくブログを書かなくなってましたが、
演劇口コミサイト「こりっち」に公演ページがあるものは
だいたい感想あっちに書いてる…はず。

すくなくともTwitterには、全作品感想書いてるつもりです。
ただ、Twitterは流れていってしまうので
やっぱりブログって良いもんだなぁ。
私、文章やたら長いし。

皆様お元気でしょうか。
まいくろはわりと元気です。


さて、今年に入ってからも観劇人生やってまして
今日までにだいたい25作品(誤差あり)観てます。
そんで、今回はその中でも最新の観劇について。

18日(土)に
埼玉県の銭湯カフェ「末広湯」(最寄り駅:上福岡)で観た

彩遊戯(いろどりゆうぎ)の落チ語リ
『紫屋歌麿』


…について、書こうかなと。
「こりっち」にも公演ページが無いようですし。

「落語と演劇のいいとこ取り」
「落語にしては、動きすぎ
 芝居にしては、役を兼ねすぎ
 朗読にしては、本がない」
そんな芝居のような落語のような企画。

いつもは一人でやってるっぽいのですが、今回は二人。
「彩遊戯」の鈴木彩子さんと、
絶賛応援中のロデオ★座★ヘヴンの副主宰、音野暁くん。

音野くんが出るっていうので知った企画なのですが。
実は鈴木彩子さんもかつて私は観たことがあったのです。
音野くんも出演していた、某劇団のワークショップ卒業公演
『WHITE WHITE SCARECROW』(2009年)で。

いやはや、こんな形で再会ってするものなのですね。
当日制作スタッフや、
18日の受付にも当時観た名前と顔があって懐かしかったです。

音野くんと別件のところでも
『WHITE WHITE SCARECROW』出演者を観てたりして、
なんかもう私の都内観劇の半分くらいは
歩き出した真っ白なカカシさん達に
あちこち連れていってもらってる感じ。
(その「別件」と音野くんが5月に共演するのはまた別の話)

まぁ、このあと今週末の26日(日)にも、
新宿御苑前駅付近の「やまちゃん」で
もう1回やってくれるのでその後でも…と思ったのですがね。
(なんと、立ち見席ぶんの予約も完売でキャンセル待ちだそう)

場所によって演出が変わるでしょうから、
覚え書きと気持ちの整理のつもりで書いときます。



実は。
私の探し方が悪いのかもしれないんですけど、
満席だったのに感想ツイートやブログがあまり見つからなくてですね。
現場にアンケートあったし、演者も見送りに出てたから
「言いたいことは直に言えたからもう満足」という人が多いのかな。
あとは、Twitterをしてない人が多い客層だったとか。

もうね、検索すると、自分のツイートばっかりHITする…(笑
なんかもう、まわし者みたいになってるので、
いっそぐるんぐるん回してやろーじゃねぇか、と。

でもね、
他の人があれをどう見たのかすごく知りたいんです。

なんせ出演者の1人が、
まいくろの中で爆発的大ヒットの音野くんで、
二人芝居出ずっぱり喋りっぱなしなわけで、
ずっと観てて良いわけですよ。
だからこそ、
 冷 静 に 観 れ て る 自 信 が 正 直 無 い 。

好きな役者さんなので、
贔屓目になっちゃってることもあるだろうし、
場面によってはポッポーッてなっちゃってる(?)しで、
やっぱりそこはいろんな視点からの感想を知りたいわけです。
特に今回初めて音野くん観ました、って人の感想とか。


週末のやまちゃん公演はキャンセル待ちですが、
「彩遊戯の落チ語リ」は
9月6日と10月18日にもあるそうです。
10月はまだ自分の予定が謎なので手帳にメモっている段階ですが、
9月の「ほらふき写真」は
ちょうどこの週に上京予定なのであわせて行きたいなぁ。



↓ 本人は伏せてるつもりだけど、おそらくかなりネタバレしてるので注意!





銭湯カフェ、って単語でまず
「どんなんだよ!?」ってなりますよね。

行ってみたら、建物も中も昔ながらのTHE・銭湯で。
銭湯として営業する時もあり、
イスと机を並べて完全にカフェになる時あり、
今回のように
イベントスペースとして使う時もあったりするようです。
この日は、
ロビーと男湯の脱衣場の壁を無くして様々なイスを並べ、
3~40人くらい座れるようになってました。
末広湯公演、満席。

この公演では「ちくわぱん」というパンが貰えたのですが、
パンの中にちくわがまるまる1本入ってて、
そのちくわの中にはツナが入ってて、
ボリューム満点で美味でした(゚∀゚)
ちくわみたいな形のパンかと思ってたら…ちくわそのものがイン!

女湯の脱衣場にあるロッカーを高座にして
そこに座布団が2つセットされていて。
向かって右に音野くん、左に彩子さんが座りました。

高座ロッカーの後ろにある壁際ロッカーも、
屏風…いやパネルかな? みたいな使い方をして。
これは「やまちゃん」では使えない技だと思うので
どうなるのか楽しみです。


作品の内容については、
あまり詳しく書くとアレなので詳細伏せますが、
浮世絵師「喜多川歌麿」と、
歌麿を江戸一番の絵師としてプロデュースした版元(はんもと)
「蔦屋重三郎」、あとはその周りの人々の話。

「そんなに動いちゃうの!?」
…と、仰天するシーンあり。
「高座に人間は2人(奥に黒子さんいましたが)なのに、
 登場人物何人出てくるの!?」
…と、見聞き惚れちゃう演じ分けあり。
「この膨大なセリフ、2人とも全部記憶してるの!?」
…と、後ろにスクリーンがあるんじゃないのと思っちゃうほど
喋りまくりのふたりが魅せる1時間15分。
(セリフを映すスクリーンなんか、もちろん有りませんよ)

江戸時代のお話ということで、
さっぱりとした、スパッと切れる軽快な語り口が耳に心地よく。
現代語がナチュラルに入ってきても違和感のない独自の創作設定、
それが史実に巧いことハマってくれるので、気持ちはすっきり。


演者2人の技術がとんでもないので、
彼らがさらっとやってくれちゃう分
観ていてこちらもさらりと流してしまいそうになるのですがね。
一人二役で行ってる会話シーン、かなりミモノです(笑

えっとですね、
彩子さんが演じてる二人のみが出てる道の会話とか、
音野くんが演じてる二人のみが居る部屋の会話とか有るんですが。
ここがもう、スパスパ切り替わる。
表情はもちろん、身体の角度、手の動かし方などで、
「あ、いまは○○さんだ」と瞬時に理解できる鮮やかさです。
両者ともに「スローカメラで撮影してみて下さい」と願うほどの
「タメ」の無い変化に、目が釘付けでした。

彩子さんの、
とある感情全開のところからするりと別人に変わる瞬間に
「え、ちょ、まってもう一回見せて!?」って気持ちになったので、
2公演あるうちの両方予約しといて良かったと思いました(笑
誰とは言わないけど、
そのとき彩子さんがやってる役がもう! めっちゃ可愛いんです!

もちろん、
そのシーンで出番のない相方さんの動きも見逃せません。
全てを知った上で見つめている「語り手」視点のようだったり、
あるいは遠巻きに見ている「町人たち」のようだったり、
そして「客席の写し身」としても機能しています。
いないけど、そこにいて、見てるんですね。


あと、落語の作法だからだと思うんですが、
同じ部屋で向かい合って話している二人の場面なんですが、
演者おのおの、逆方向を向いて会話をするんです。

向かい合って声をぶつけるのはわかりやすいけど、
それだと両者間だけで直球を投げてるようなもので。
小さくなっちゃうじゃないですか。

今回のこの会話方式は、
「芝居の空気」みたいなものが、
発声者正面の客側の壁沿いに伝わって、
客席最後列の後ろから逆側の壁にむかって走りぬけ、
そして壁をつたって隣の演者のところに届く。
客席を包み込んで流れる、円の動きだなぁ…って感じました。
ものを受け渡すシーンがあるんですけどね。
そのとき、それをさらに強く意識しました。


好きなシーンはたくさんありますが、
自分なりに名前を付けると
「自己紹介と、その真似っこ」
「ぽろりともらす本音」
「許可の下りない作品、そして別離へ」
「茶屋で語る」「進言、はねのけられる」
「長屋への来訪者」
「いのちが消えた理由」
「これぞ歌麿」
…うん、これ以上挙げていくと結局全部のシーンになる(笑


その中でも今回、私の脳裏に焼き付いて、
どうやっても離れない音野くんの姿があってですね。
もともと彼は細身なんですが、
それが病的なほどにやつれて見える時があるのです。
(照明の具合もあるのかな…と思ったのですが、
 銭湯の高い天井にある一般的な蛍光灯に、
 そんな絶妙な調整はきかないだろうし、
 純粋に演技力なのだと思います)
振り返ったその時、目だけがギラギラとしていて
「死にそうなのに、生命だけが激しく燃えている…」と、
ブルッとしました。

なんていうか、この企画ね…
音野くんの役者としての長所がたくさん見れるんです。
終演後のまいくろのライフはゼロです。
ありがとう彩遊戯さん、
この場所にこの人を連れてきてくれて超ありがとう。



そうそう、作中で使われてる言葉が、
偶然にも私がここ数年その言葉について考えていて、
さらにここ半年くらいは
その言葉に対して「申し訳ない」と思ってる言葉で。
(作中での使い方は、若干私のそれとは違うようでしたが)

たぶん久々にブログを書こうとしたのも
「その言葉」を音として聞いたから、それで触発されたのかもしれない。


そのくだりに出てくるセリフのある部分を、
「役者」に置き換えて、彩子さんや音野くん、
ほかにも沢山いる好きな役者さんたちに言いたいな、と思いました。

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