超今更! 『VAGUENIGMA -1956-』役別雑感(鈴鳴編 1)

徹夜かと思いきやの異常な早起き。
まいくろです。

『VAGUENIGMA -1956-』
「鈴鳴記者の特種ノート」役別雑感。

長くなったので前編です。

年内に書き上がれば…とか、
オーバーに言ったけど洒落になんなくなった(笑

時間がかかっても書き上げようと思ったのは、
この作品が私の2014年観劇作品ランキングで上位だから。
あとは、書いておけば確実に
次回公演観るときに私自身の役に立つのがわかってたから。

観劇日は11月中旬…どんだけ寝かせてたんだろう(笑
そんなわけで

両編登場の人物の雑感は こちら

祀木編登場人物の雑感は こちら



↓ ネタバレ注意!


>大伴 基尾(オオトモ・モトオ)@藤田幸士さん
奏音ちゃんと寧子が勤める「明星書房」の編集長。
中折れ帽&扇子&草履ってビジュアルからして
ガミガミ上司のビジュアルなんだよなぁ(笑
これって最初はどこから始まったんだろう?

オープニングで、
奏音ちゃんと寧子にグワーッてお説教する画が、
きゃぁきゃぁする二人と併せて好き。
愛情があるお叱りだなってのが、声が出てなくてもわかる。
あと、彼女のM県行きを了承したときに
奏音ちゃんの原稿をねじるところとか、
もう閻魔さまの顔でした。
原稿が悲鳴上げてるのかと思ったら奏音ちゃんの声(笑
彼女たちにとって、父親(精神的に)の役割も果たしていそう。

ただ厳しいだけじゃない、いい上司。
奏音ちゃんがガセネタを記事にしてしまったくだりとか。
「オマエが謝るのは見飽きた」ってな言葉と「約束」で、
挽回のチャンスを与えます。
本編では描かれてないけど大伴編集長、
奏音ちゃんを会社に残すために
あちこちの関係各社に頭下げてたんだと思います。
上司っていうのは、部下の成功もミスも責任持つ人のこと。

役者さん、刀屋壱に所属されてるんですね。
今回は無かったけど、アクションもかなりできそう。



>深池 寧子(ミイケ・ネイコ)@陽田奈緒さん
奏音ちゃんの同僚で親友。
年も近いようで、男社会で頑張るもの同士、仲が良いようです。
「別冊 惨酷風土記」という雑誌を担当していて、
特に生贄の風習に執着があります(過去台本など)。
幼い頃に生き別れになった姉の行方を探しています。

過去台本の時点で、芦矢真柱と会ってるんですね。
そのときのやりとりが、今回の展開に関わってたので、
台本読んでからの2回目観劇のときには、
奥で行われている二人のやりとりに、
その辺の会話を脳内でアテレコしてました。
そうか、知ってるから、すらすら読めたのね…

生前の彼女から、
さまよう魂(残留思念?)への切り替えが見事。
衣装を変えるでもなく、照明と演技力、そして効果音一つ。
一瞬で彼女の表情から生気が無くなります。

崩れていく建物から脱出するとき、
奏音ちゃんはさまよう寧子を視認できましたが、
あれは奏音ちゃんが
「死」に片足をつっこんでいたから見えたのかな?
個人的に、そこで寧子がドラマティックに
「ありがとう、奏音…」
とか言い出さなかったのが現実的で、好みでした。

全体的な印象としても、この『VAGUENIGMA』って
こちらから「向こう側」が時々見える(人もいる)けど
こちら側の人間はあちらを侵せない、っていう
距離感なので好きです。
なんていうのかな、スーパーマンがいない世界。

寧子さん、
「猫みたいな子だった」って奏音ちゃん言ってたし、
名前もミイケネイコ→ミィケネィコ→三毛猫なので、
今回登場した猫の怪異と
なにか関係してきたりしないのかなぁ、なんて。



>生稲 米子(イクイネ・ヨネコ)@半仁田みゆきさん
M県山間部、「蘆之鏡霊泉教」の本部がある桑柱村の住人。
耕助くんとは血が繋がってるわけでなく、幼なじみ。

蘆之鏡霊泉教に入信したものの、肌に合わず退会。
入信も退会も自由だと言われたのに、退会したら村八分状態。
あの宗教が養蚕で栄えたこの村を廃れさせ、
閉鎖的にした…と、蘆之鏡霊泉教を憎んでいます。
本部を「なりあがり御殿」と呼んでいるそうですが、
彼女の言う「私たち」って
いったい何人いるんだろうな…とふと切なく思ったり。
なんか、憎むことで精神の均衡を保ってるように見えました。
手段が目的になってる感じ?

「入信して唯一良かったこと」と彼女も言っていたように、
彼女はこの宗教に入信したことで、
まともな教育を受けることができたのです。
蘆之鏡霊泉教は100%悪意というわけではないのかも…。
後半になると、
ただヒステリックに霊泉教を憎む彼女に対して
同情の逆の感情を抱くようになります。
彼女も、100%善人というわけではないんだよな。
罔両が入り込む、闇が見えます。

東京へ進学したかった彼女でしたが、
耕助の面倒を見なくてはならず、諦めました。
彼を嫌ってるわけではないけど、
無邪気に笑う彼に罪はないのだけど…
すこしずつ、米子の心には淀みがたまっていきます。
このたまったモノも、霊泉教への憎しみに転化されていそう。
でも、まさかその淀みが爆発したそのその時が
彼との永遠の別れになるなんて思いもよりませんでした。

「耕助、仇はとったよーーーーー!!」が毎回壮絶で、
いつも周りの人の表情も見よう見ようと思ってたのですが
結局彼女と後ろの蛇笑いに目が奪われてしまい、
あのシーン舞台上に誰がいたのか記憶があやしい…!



>田淵 耕助(タブチ・コウスケ)@久米亮平さん
米子の幼なじみで、いわゆる知恵遅れ。
それ故に純真に笑いかけるから無碍にできません…
そして説得がことごとく通じない…!
とにかく自由に自分時間な彼と、
そのお守りをすることになった日和見くんの
やりとり(というか一方通行)が面白かったなぁ。
いや、傍目から見てるからだと思うんですけども。
実際に毎日一緒にいろって言われると、大変。

「なりあがり」が言えなくて
「なりがり、なりがり♪」って語感で喜んでるのがかわいい。
猫と座敷童子には反応しているのですが、
疫病神には反応なし。見えてないのかな。
存在年数が彼だけ若いから?
あるいは悪神(「疫病」神ですし)は見えないとか?
次回作以降の伏線かなぁと思ったり。

初登場がいきなりフンドシで、
奏音ちゃんが、ものすごい動揺します。
もしかしてこの手のに、全然免疫ないのかな…?(笑
正直この雰囲気の作品で、
フンドシ青年が出てくるとは思いませんでした。
なんかここ2年くらいで
フンドシ(またはそれに似た姿)何人も観てる気がする…(笑
厳密に言うとフンドシではなくて
普通の下着をちょっといじって作ったモノのようでした。
あ、気づいただけで別に
なにがなんでもフンドシにしなくちゃ駄目!
…とかは思ってません(念のため)

雨の中、殴られて昏倒、
道の大岩に頭をぶつけて死んでしまいます。
彼が殴られたあとに
よろけて「ゴッ」って音が鳴ってから倒れています。
これは客席だけが知ってること。
米子が彼の死について錯乱してるとき、
こちらは教えたくてもなにもできません。
まるで座敷童子たちのような存在になった気分。
でも、もし、実際の死因は大岩だと言えたとしても、
その前に教団の人間に殴られてるのは事実なんだよなぁ…

教団本部に米子が行くって言ったとき、
「おでもついてく」ってなことを言うんですけども。
あれは彼なりに米子の役に立ちたかったんだろうなって
思いました。
置いて行かれて、からっぽになったみたいなショボン顔。



>不破 武石(フワ・タケシ)@音野暁くん
M県警刑事部の警部補。
本人も終演後ブログに書いていましたが、
たたきあげ感バリバリです。
祀木編を先に観てると、同じ構図で登場するのですぐに
「この人も刑事なのかな」ってなるんですね。
(私はパンフレット先に読んだのですでに知ってたけども)

不破警部補は、名前だけですが過去公演
『日和見助手の怪奇レポート・追記』に登場してます。
「優秀な刑事さん」らしい!(笑
えっと、その公演を観た人の頭の中には
ぼんやりとでも不破さんは想像されてるわけですよね。
そういう役をやるってちょっとドキドキしますね。(私が)
まぁ龍馬とか、歴史上の有名人もやっちゃう人ですから
その辺は信頼してます。

おちゃらけなしです、と告知されてたのと、
フェイスブックであげてた私服姿が衣装ぽかったので
「悪人だな!」と思ってたらスーツ姿で法の番人だった(笑
名前からしてガッチガチです。
破られることのない門番。意志の強固さ。
今回は人に笑顔全開というのがほとんどないので、
猫をウリウリして笑ってるのは貴重ショットです。
ただしその猫はフワッフワッてあなたをからかってるけどね…!
彼がマジメになればなるほど、
猫の大暴れ&不破さんは全然気づいてないが引き立って
結局「音野くんで笑う」現象が起きる(笑
不破警部補は何もおかしい事してないのに…!

同じ脚本演出の『キャッチ・ザ~』では
実年齢よりだいぶ若い設定(しかも金髪)だったけども、
今回は実年齢より上の40代前半かなって気持ちで観てました。
時計してなかったような気がしたんだけど見落としたかな…
時間は相棒が見てりゃいいんだ的な?(笑

熱い刑事魂を持ってるのですが、
祀木さんと違って内に秘めるタイプ。
事件が起きなければ動けない刑事という立場だけど、
なんとか被害者を生まないよう、
あるいはこれ以上傷つかないように動いていました。
たぶんそれはかなり生きづらい生き方だと思います。

被害者と一緒になって泣いたり笑ったり怒ったりしないので、
それが結果として被害者に
「他人事なんでしょう」的な誤解される事も多々あるよう。
米子に「あんた(警察)たちなんか信用できない」てな事を
言われたときは切なかったなぁ。
説明したげに、何かを言い掛けて手を動かすけども、
そこはあえてその気持ちを押しとどめて手を下げます。
矢面に立つのもまた刑事の役目、とばかりに。
こういう場面を何度も経験してるんだろうなぁ。

捜査がなかなか進まなくて、
奏音ちゃんと日和見くん行方不明だし、
冷静になろうとたばこを吸おうとしたら
マッチになかなか火がつかなくて、珍しくささくれだちます。
相棒にも、たぶん見せないんじゃないかなと思う瞬間。
教団本部での「勘弁してくれや!」とか、
無礼な輩呼ばわりされたときに見せる「…んだと?」は
まだvs容疑者モードの刑事、としての姿だったのですが、
マッチにあたるあのシーンだけは、
なんか不破さんの人生が出てるなぁって。

相棒の雨麓が
ふざけてる耕助を「こらっ!」って恫喝したときの
反応の早さがスゴい。百たたきです。
あれは初見だとギャグシーンなのかと思ってたのですが、
守るべき一般市民をおびえさせてどうする、の意味かな。
雨麓との関係はまだそんなに長くはないようで、
彼のおちゃらけ気味のテンションに対する
無言のジト目が怖い(笑
(実際にはこちらに背中向けてるので目そのものは見えないんですが、
 どんな顔してるか想像がつく)

別れ際の「もう二度と、会いたくないな」で
フッとほどける(笑う訳じゃない)雰囲気が好きでした。
奏音ちゃんたちが嫌いなんじゃなくて、
好感を持ってるからこそ、
刑事が現れるような危険な場所にいてほしくないのです。
非番の時に会ってあげて…!(笑



>雨麓 六郎(ウロク・ロクロウ)@福田航也さん
M県警、巡査部長。
不破警部補と一緒に行動してます。
見た感じからして、若くて体力自慢っぽいですね。
というか不破さんが
追っかけとか運転とかほとんど雨麓にやらせてたので(笑

鈴鳴記者とは面識が…というか、結構親しかったみたい。
(どうやら過去公演の台本によると
 お兄ちゃんの部下だったみたいです)
彼が、不破警部補に奏音ちゃんを紹介したので、
同行を許されました。
「推した自分の信用にも関わるんで」っていうのを
ズバンと奏音ちゃんに言うのがわかりやすくってイイ(笑
捜査情報とかをペロッと口に出しちゃう
二時間ドラマ定番の刑事だな、きっと(笑

雨麓はどっちかっていうと
被害者と一緒に泣いたり笑ったりする刑事に見えたので
不破さんとのコンビはバランスいいんだろうなぁと思いました。
眉間にしわが寄ってる警察官が多い中、
雨麓の朗らかさは貴重です。
次回作の現場がどこになるかは謎ですが、
そこにもちゃっかり配属されてる気がするんですが…(笑
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(画像は7年前に描いたものです)