ステージタイガー『MATCH』(あらすじ&全体的な話)

観劇してからもう2週間経とうとしています。
書くペースと観るペースがずれまくってるので、
とうとう先日、こりっちに登録しました。

目標としては「観てきた」書いて、
ブログには詳しく書けそうなのを書く感じで行こうと思います。
まいくろです。

で、先月26日に観てきた
ステージタイガー『MATCH』のネタバレ雑感です。

こちらは、あらすじ&物語を観て考えたことなど。


↓ ネタバレ注意! 



思いを伝えられぬまま大阪に嫁いでしまった「さつき」に
もう一目会いたいという願いを叶えるため、
江戸~大阪を走る「三度飛脚」になることを誓った「勇吉」。
三度飛脚は、道中自分の身を守るため
腕っ節も強くなくてはなりません。
優しくも厳しい親方、先輩、問屋のおかみにかこまれて、
まだまだ半人前ながら彼は鍛錬を重ねていきます。


実家の道場をとり潰しにしたくないという思いから
遠く大阪の地に住む刀研ぎ師、
「平十郎」のもとに江戸から嫁いできたさつき。
しかし、夫は仕事である刀剣研ぎをぷっつりと絶ってしまい、
来る日も来る日もほうけてばかり。
江戸では「鬼小町」と呼ばれた剣の達人の彼女は、
夫がこれでは情けない…と、
彼とは寝食別々に過ごす日々。

しかし、夫が刀研ぎを絶った理由と、
普段言葉少なな彼の本心を知り、
夫婦は和解、さつきは懐妊します。


先輩に連れられて遊郭に行くことになった勇吉は、
大阪から渡ってきた遊女の「ひなげし」に惚れ込んで、
お金を稼いで彼女を身請けすることを誓います。
努力の甲斐あって、勇吉は三度飛脚に。

しかしその矢先、箱根で飛脚が野党に襲われる事件が。
裏ではどうやら長州と幕府のいざこざが関係しているよう。
勇吉達は野党を見事捕まえたものの、
その一件から、彼らのまわりに少しずつ変化が訪れます。
ひなげしに別れを告げられ、
自分の未熟さを嘆く勇吉に示される、志士への道。
ある夜、勇吉は、飛脚問屋を出奔します。


出産を間近に控えたさつきの容態は芳しくなく、
成功率の低い手術にすがるしか、
母子を救う手だてはありません。
手術で腹を切る刀を研いでくれと妻に頼まれ、
愛する者のための刀を研ぎあげる平十郎。
そして諸々の資金を稼ぐため、
彼は密書を届けるという仕事を引き受けます。

二人の男の運命は、揺れる時代の中で交錯します。

守りたいモノ、守りたかったモノの為に走った男たちと、
守られながらも、彼らを支えた女たちのほろ苦い話。




あらすじ読んだ時点ですでに勇吉の
「彼女は私の青春そのもの」という言葉で
おもわず涙目になっていたのは秘密です。
彼が、その一途さゆえに止まれなくなっていくのが切ない。

同じ女を愛した二人の男が、
お互いそれと知らずに相対するシーンとその顛末は、
勇吉が出奔したあたりからなんとなく予感はしましたが、
実際目の当たりにするともう切なくて。
世知辛いとでも言えばいいのか、運命の皮肉というか。

彼の肩に残った熱さは、平十郎の人生の一部で、
渡さなきゃならない、文字のない手紙で。
ラストで彼女のもとにやってきたのは、
勇吉だった、と思っています。
そして、彼は、彼女はどんな顔をするのかなぁ。
そんなことを考えると、また胸が苦しくなります。

舞台上で走りながら
(でも一歩も前に進んでない、芝居でよく見る例のアレ)、
長セリフを言うのですが、
声が跳ねたり息切れしないのが、
やはりさすがステタイ役者さんだなって感じです。

江戸と大阪のシーンがいったりきたりするのですが、
舞台装置も変わったりしないのに
(っていうか、そもそも舞台装置がほぼない)
「このやりとりはどこで起きていることか」がわかるのが、
イイですね。
当日配布パンフレットの出演者紹介で、
だいたいの組分けが示されているのが優しい。

その当日配布パンフの、脚本&演出の虎本さんの挨拶文で
「ブレる」ことについて書かれていて、
それも開演前に読んで、熱いモノがこみ上げてきました。
涙腺弱すぎって自分でも思いますが、
一途でまっすぐな思いを不器用げに語られると、
どうもダメですねぇ。涙目になってしまう。

で、観終わって、
「ブレる」と「揺らぐ」は違うんだなーって思いました。
今回の『MATCH』に登場した人物達は、
愛する対象が変わったり、志と違うことをしてたりしますが、
彼らは「ブレた」けど「揺らいで」はいないなぁ、って。
心は変わっても、魂は変わってないとでも言えばいいのかな。
たとえば、愛する対象が変わっても、
全身全霊をかけるそのスタンスは変わらない、というか。

そんで、「変わること」についてちょっと考えました。
人もモノも、変わっていくのが通常だから、
私は「変わらないこと」にありがたみを感じます。
なかなかできないことだから。

変わること=悪いこと と、つい感じる事についても。
もし自分に変化が起きて、
それでも前進しているなら胸をはれるけど、
当事者はどっちが前だかわからない。
だから、後ろめたさを感じてしまうのかなぁ。

自分が向かってる方が前なんだ、って信じて
進むしかないんですよね。
たった一人ではどちらが前かわからないから、
誰かと一緒に走ったり、
途中に出会った人たちと関わって、
今進んでる方向が前だ、って実感を得るんだろうな。

そんなことを考えた作品でした。
次回公演は来年1月25日(日)。
一日限りのイベント公演的な感じですかね。

ステージタイガーは本公演は年イチペースのようですが、
こういうイベント的なモノや、外部の脚本・演出、
各々の客演でちょいちょい観れそうなので、
次の本公演まで何度観れるか、楽しみです。

本当、東京で公演うって欲しいなぁ。
自分が行くぶんには問題ないけど、
都内から動けない知人たちにも観て欲しい劇団なのです。
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