『覇道ナクシテ、泰平ヲミル』ネタバレ雑感

おはようございます。
といっても、
たぶんこれ書き上げるころには「こんにちは」になるはず。
まいくろです。夜バス明けです。

先週も芝居観てたのですが、
それはまた千秋楽終わったらということで。

昨日の土曜は、
劇団ZTON エンタメストライク003
『覇道ナクシテ、泰平ヲミル』 観て来ました。

「偽王劉備編」「蝕王曹操編」の、2本立て。
私は劉備、劉備、曹操の順で。

ZTONはもともと
「公演があって日程大丈夫なら基本的に観にいく」劇団ですが、
いつも1回しか観れてなくて。
今回も1日使っても劉備曹操1回ずつだなーと思ってたところ、
まさかの追加公演で、劉備編だけでしたが2回観ることができました。
あぁうれしい。
しかも前回観た『王の血脈』に引き続き、
出演者にANDENDLESSの平野君が!
曹操編がメインです、といいつつ
油断してたら劉備編でもかなり出てました(笑
あぁうれしい、その2。

各々2時間無いくらいの上演時間でしたが、
殺陣もあるしストーリーもしっかりしてるし、
なによりお互いのストーリーの補完度が、すごい。
「たぶんもう一方で書かれるんだろうな」と思ったところは、
たいてい本当にもう一編で描かれていました(笑



―漢王朝の名声は地に落ちて、
農民の反乱、各地の暴動は増すばかり。

世を手にして天に昇ろうとする男たちと、
龍の末裔の血族にだけ見える
木・火・土・金・水…五行の統括者の「龍」達が乱世を駆け巡る、
ZTON流三国志。



当日配布のリーフレットに人物相関図は書いてあるので、
三国志に詳しくなくても、ある程度は劇場で開演前にお勉強できます。
キャラづけがなかなかに絶妙です。

三国志は、かつてそこそこ触ってて、
最近はそれをモチーフにした作品に触れるばかりのまいくろですが、、
「そういう解釈にしたか!」「わぁ、キレイに演義の流れだ!」とか、
楽しい発見と驚きにウキウキしました。



↓ ネタバレ注意!



アンドレで言うところのイメージシーン、
こちらではACT(アクト)と言うそうで。
作中に二度ほど観れるのですが、
それがなんとまぁ、台詞なしで状況をうまく表現してくれるのです。
群雄割拠の時代で勢力が一つ一つスポットが当たって
暗躍する龍たちが重なって。
これを全体的に見るには、後方席のほうがよいのですが、
でも各シーンの表情は近く観たい…というせめぎあい。
曹操軍の少年漫画っぽ止め絵が好きですねえ。

劉備編、曹操編はひとつの物語の裏表のように見えますが、
完全に同じではなく、ちょっと違う部分もあったように思えます。
なんかバタフライエフェクトみたいなものを感じつつ。

特に今回は、
メインとなる劉備と曹操のキャラクターが、とても意外。
劉備編のびっくり要素が、
曹操編であっさり明かされるので、
私は「劉備編から観てよかったなぁ」と思ったのですが、
よく考えたら、
曹操編ONLYだと彼の口八丁と解釈される可能性もあるのか。



以下、ちょっと語りたい人の雑感。


>劉備玄徳@為房大輔さん
今まで観てきた為房さんとはガラッと違う、
卑しい系盗賊男子。
人心を読む天才で、相手に一番効果的な対応をします。
偽王劉備編を観終えて、
あらすじウソ言ってないし、タイトル確かにそうだわぁと
納得してしまいました。

彼が作中で「もってるやつ」に対して行う例の行為は、
法則を知ってたんじゃなくて
「爪の垢を煎じて飲む」みたいな所だったのかな。
あとは純粋に、嗜好ですよね。
馬車のシーンは2回目で気づいたのですが、
まさか最初の賊のシーンから、それを匂わす台詞があったとは。
夜公演で気づいて「ふおぉ!」ってなりました。

顔の片方だけで笑う感じとか、
心を見透かしてるときの笑顔とか。
もう正体を知っているので、夕方公演も夜公演もずっと彼を見ながら
「どの口でそれを言うか、どの口でそれを…!」と思いながら
睨み気味にずっと見てました。
為房さんは嫌いじゃないけど、ほんとこの劉備むかつく!(笑
劉備編のラストは「それでも人間は生きていく」みたいだなって。
(曹操編でも、同じ字面を思ったけど、ニュアンスは少し違う)

彼のもう一個の名前、たぶん漢字は張燕でいいのかな。
音で聞いたとき「おなか弱そう…」と思ったのです。



>関羽雲長@森孝之さん
>張飛益徳@図書菅さん
劉備の義兄弟(配下)。
「生まれた時も所も違うけど、死ぬときは一緒」の桃園の誓い、
まさかあんな関係性だとは思いませんでした。
二人を縛る、鎖がすごいのだ。彼の兄貴は、龍っていうか蛇。
(そういえばヤマタノオロチも
 大蛇と書きながら竜っぽい見た目に描かれたりするし、
 蛇と竜ってなんか関係あるのだろうか…)

関羽のほうは、だいぶその辺を客席にはっきり見せていて、
特に「おめでとうございます」のシーン、
表情変化→高笑い→肩の震え→張飛への視線に、ガツンときました。
死にたくない、殺されたくない。
劉備に腕をつかまれたときの凍る表情も、見ものです。
青龍偃月刀での殺陣も滑らかで気持ちよく、
戦う前に一瞬片足立ちになって、手を前に出すポーズが、
やたら格好良くて好きでした。

張飛は、最初
「関羽!? えっどう見ても森くんじゃないし!」って
一瞬パニックに陥るくらいのビジュアル(笑
よく考えたら張飛もトラヒゲ野郎でしたね。
いつもにぎやか、いつだって脊髄反射、
殴られた数をカウントしてたけど多すぎて数えるのをやめました。
あと、曹操編によると幼女趣味のようです(笑
「俺は考えない、考えないんだ」は、
考えたくないのかな、って思ってしまうほどに悲劇的な響き。

関羽と張飛の、メインでないときのわちゃわちゃ芝居が面白くて、
視線のやり場に迷う場面も何度か。
「俺の名を言ってみろ」「関羽さんです」って北○の拳じゃないかい!
あと、愛の力での協力攻撃、無印・改・真の違いがわかりません(笑

北斗の○といえば袁紹本初(@酒井信古さん)と袁術公路(@岡本健さん)。
セカンドアクトのあの一瞬で仲たがいを表現していた兄弟。
お兄さんが曹操編のどっかのタイミングで
「兄より優れた弟など存在しない」って言ってて吹き出しました。○ャギ!
弟のフェンシング風な殺陣が、名族っぽかったです。
端正な顔してるんですよね。それに対してお兄さんはだいぶワイルド。



>公孫瓚伯珪@佐々木ミツルさん
たぶん文字化けしてるだろうなぁ。
「こうそんさん」です。

まず、当日配布リーフレットの人物相関図で
「彼のファイルには多数のイケメン(武将)情報が記載されている」
ってなことが書いてあって笑いました。
そういうキャラかい、って。

そして登場したら見事にオネエさんですよ。
小指へのこだわりがハンパない。
拝謁時ですら立たせてるので目線ひいて仕方がない!
あと関羽を口説いてるときの必死な感じと、
関羽のあいまいな笑顔が好き(笑
カーテンコールでもキャラを崩さないところに「プロ」を見ました。

この『覇道泰平』の世界でも、
三国界のイケメン趙雲子龍(@中山真治さん)が
彼の部下として登場することに、
「三国志演義どおりだから」というさめた理由ではなく納得。
そうだよね、ちょーうんはできる子でイケメンだもんね!(笑

同じ回のカーテンコールで、『天狼ノ星』でも拝見した
劉宏(霊帝)@大橋正幸さんもご挨拶してくれたのですが、
彼はガッツリと素で喋ってて、
こちらはこちらで、そのギャップに大うけしました。
作中だとずっとシリアスだもんねぇ。
そして前回今回と2作品観たけど、大橋さんは両方お髭様でございました。


オープニングアクトだと、
このオネエ陣営付近に風龍(@鈴木ゆかこさん)がいらっしゃいます。
でもその前のシーンで彼女の手を取ってるのは、違う人だったんですよね。
血が薄くなってしまって、
彼女を視認できるまでの人がいなくなってしまったのでしょうか。
もしこの世界観で、呉が登場したら彼女がここにつくのかなぁ。



>曹操孟徳@出田英人さん
もうね、今回のストーリーの中で彼が一番好きでした。
曹操ってたいてい、プライド高くて意地悪な役で描かれることが多いんですけど、
もう初登場時の
理想に満ち満ちた「ヒーローになりたい」像と、
実戦に行ってみたらHETAREなところが可愛くって可愛くって!
幼名として伝わっている「阿瞞(あまん)」の響きが
とても似合いそうな曹操です。
(この幼名も、訳するとうそつきボーヤみたいな感じらしいですが)

劉備編では、出てくるたびになにかのイベントを越えてきているので、
そのたびに表情が精悍になっていきます。
宦官を一掃した後のガクガクブルブル状態に、
いったい何があったのかといぶかしんでいたら、
曹操編で語られていました。
それは心も蝕まれますわなぁ…


>郭嘉奉孝@門石藤矢さん
曹操軍のブレーン。
ちょっと冷めた感じの声ですが、
笑顔が優しげで行動はスマート。
全体的に大人びています。

配役発表されたときに彼は自分の役について
「曹操のズッ友」と表現していて、
その言葉のインパクトと思い切りの良さで、
初回から郭嘉にはだいぶ注目してました。
劉備編を観終えて、伏線回収を含めての2回目劉備編観劇で、
はたと彼(と、曹操の一部の発言&行動)について思うところがありまして。
そしたら曹操編序盤であの話をしたので「あー!」とカタルシス。
パキパキっと、はまってく、はまってく!


>夏侯惇元譲@レストランまさひろさん
>夏侯淵妙才@高瀬川すてらさん
曹操の血縁者。
いつもつるんでいる、幼馴染、くされ縁って感じでしょうか。
なんのかんので二人は曹操のこと嫌いじゃないんですよね。
「部下じゃないからー!」と言っていた序盤の彼らが、
曹操編で見せる会話が温かくて、いい感じ。

夏侯淵が女子っていう設定は、
ここ数年観ている三国志舞台でもそうなので、
「か、かぶった…」と思っていたのですが、こっちはこっちで、
同年代なのに、まだまだ精神的にガキな幼馴染達にたいしての態度とか、
でもオトナな郭嘉の前ではちょっとかわいらしく振舞ったりとか、
オトメゴコロを感じさせるかわいらしいキャラクターになっていました。
曹操編クライマックスでの彼女の心中を思うと、切なさが。

夏侯惇と夏侯淵が背中合わせで戦うシーンで、
淵ちゃんがえびぞりになって弓を射るシーンがお気に入りです。



>水龍@…
というかね、キャスト表にこの表記なんですよ。
だから作中の誰かが水龍なんだろうなって考えて観てしまいます(笑
彼と曹操の別れのシーンで、
曹操が彼を「人」と言っていたことで、なんともジーンとしてしまってねぇ。
オープニングアクトの彼は、実際の彼じゃない彼がやってたみたいです。
手をとってくれる相手がいない空虚感。

炎龍(@土肥嬌也さん)も、先代の帝たちについて友人のように語って
「同じ刻(とき)を生きたのだから」って言ってたんですよね。
あらすじでも「時」じゃなく「刻」と表記するくらいだから、
彼らにとっては「時」より短い感覚なのかな。
ずっと一緒に、っていう存在が龍たちには居ないんだな…
同じくらいの長さを生きられる龍同士でも、
気配のみで互いの姿は見えないようだし。(黄龍発言より)



今回描かれた龍と人間の関係性はさまざまで、
龍が人を利用したり、人が龍を利用したり、人が龍に影響を与えたり。
あるいはお互いにわかってて利用しあった関係もありました。

そんな利用しあう関係だったのが、
董卓仲穎(@平野雅史くん)と土龍(@浜崎聡さん)。
そして、天下を狙いつつも
龍が見える血筋ではないためにモヤモヤしている呂布奉先(@金田進一さん)。

呂布と董卓の終わりをどう描くのかは、かなり気になってたところ。
王允も貂蝉もいないし。
今回のは、そういう方向にしたのか! ととても納得です。
あと、浜崎さんの個人ブログで仲良くラーメン探求をしている彼らが、
作中でひとつの陣営という時点でもう私は最高にハイってやつです。

ホームの公演ではなかなか観れない禍々しい平野君。
長台詞の中で唐突に「そ こ で」と声の調子がかわる感じとか、
突然笑い出したりとか、
他人に見えないところで表情がダークに染まったりとか、
イケメン武将ファイルシーンでは登場するすべての武器を使って殺陣をしたりと、
見ごたえのある登場人物でした。
頭飾りがいい感じに目元を影にしてて、迫力三倍まし。
そうそう、殺陣の最後に鎌を中に放り投げて…ってところがあるのですが、
キャッチ失敗パターンも成功パターンも、両方とも可愛い後姿でした(笑
こんなかんじで、禍々しいだけじゃなく、
作中でも体操の演技終了みたいなポーズで満開の笑顔してたりして
なのに武器はめっちゃ禍々しくて、
作中では骨野郎と言われていますが簡単に斬れなそうな感じたっぷり。

彼とともにいる土龍は、オネエとかオカマって意味じゃなく、
いい感じに無性別な感じが人を超越してる雰囲気をかもし出しています。
同じシーンでも、曹操編でのみ彼の姿が見えるというときがあって、
そのときに見せる舌なめずりでもしているような表情が印象的でした。

呂布との、
動いてるのは俺なんだからな
 →動かないやつの取り分のほうが多いんだよ
  →なら僕は一番もらえるのかな っていう感じの流れが黒っ! 黒っ!(笑

董卓の死に際の会話で、土龍と董卓もドライとかビジネスライクに見えつつも、
熱烈ではないけど信頼とか絆みたいな部分があったんだなぁと思いました。



わー、そろそろ時間が。
『覇道ナクシテ泰平ヲミル』のタイトルの意味ね、
「天下泰平は、龍の導きによる覇道でのみ訪れる」という
長年の理を断ち切る話だったんだなーって思いました。
覇道ナクシテも、泰平ヲミルことはできるんだ、って。




まだまだ書き足りないけど、とりあえずここで!
次回の来年3月公演も楽しみです。

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(画像は7年前に描いたものです)