『0号』役別雑感 2


ゲキバカ『0号』の役別思ったことなど、その2。
あくまでも、私が見た景色の話です。
作中の台詞はうろ覚えなので、正確性に欠けます。


マキダ監督、みっちゃん、ケンちゃん、
幸田さん、やんす、望月少佐。



↓ ネタバレ注意!





>マキダ監督@鈴木ハルニさん
「鬼のマキダ」と呼ばれる、名映画監督。
監督スイッチが入ったときの彼は、まさに鬼。
スイッチ入ってないときはお茶目おじいさん。
女性記者の幸田を見て若返った時は
ちょっとダンディーでかっこよかった(笑

ナイスコンビだった板鶴さんが死んでしまった後は、
モウロクジジイ状態になってしまいます。
「あっ、板鶴が一匹、二匹…」って数え方「匹」なの!?
その後、千代子と出会って、再び鬼の監督スイッチオン。
あのときの謎のポーズ、
元ネタありそうだけどわかんなかったなぁ。

国の為の映画をつくるように、と
監督に命じにきた軍部の望月少佐への言葉、
とても実感がありました。
監督として、父として、祖父として、一人の人間として。
あそこで、ただ怒りのままに怒鳴り散らすのとは違う、
その奥にある
どうしようもない悲しみがこちらに伝わってきました。
おじいちゃん、体中ふるわせて。

ちなみに彼が食堂でいつも頼んでいるという
「ぐちゃぐちゃ豆腐」。
作中の味付けはどういうのか知りませんが
ごま油と塩をちょっとかけてぐちゃぐちゃにした豆腐を
ご飯に乗せて食べることはあります、と自分語り。
(食欲がない夏の朝とか。豆腐がぬるくなる前にかきこむのだ)


>みっちゃん@谷野まりえさん
マキダ監督の孫で、助手を務めるみっちゃん。
父親(監督の息子)を戦争で失った過去がありますが、
普段の彼女にはそれをみじんも感じさせない明るさがあります。
2回観劇すると、こちらはその過去を知っているので、
彼女の明るさがとても健気に見えて愛しくなりました。

「キャバレー蟻地獄」の脚本を書いたのも彼女。
あの若さでキャバレーを舞台にした話を書くとは…!
キャバレーの踊り子がその身一つで男を屈服させて
女王蟻のように気高く強く生きる話だったのかなぁ、と
上演された劇中劇から勝手に想像してみたり。
あの話の主人公に、
自分の理想の女性像を重ねてたのかな、とも勝手に想像。

カーテンコールでは、
みっちゃんが持ってたカチンコにちゃんと「完」と。
東京千秋楽で気づいたのですが
「完」の裏には「東京のみなさんありがとうございました」的な
メッセージが書いてあったのですね。
それ以外の回は別のメッセージだったんだろうなぁ。



>ケンちゃん@菊池祐太さん
殺陣師だったり、エステティシャン(?)だったりする
オネエのケンちゃんです。
ケンちゃんのケンは「剣」の字らしい。
パンフ写真から絶対想像がつかないよ、このキャラ!(笑
変なキザ男だと思ってたら薔薇はそっちか!
梅棒パンフでも薔薇持ってたから油断してたわッ!

登場時からショッキングピンクの着物で、
「はぁ~い、ケンちゃんでぇす☆」みたいでね。
彼が出てくるととたんに客席が笑いに包まれます。
殺陣指導の時のノリですでに笑ってるのに、
「本番の衣装も期待してて☆」とハードルあげまくって、
実際の本番撮影時の衣装にワクワクドキドキしてたら、
時代考証完全無視の説明不能なあの服ですよ!
登場して「きゃーっ」ってなって、
そのあと刀構えて背中側を見て「ぎゃあっ」となりました(笑
けして「引いた」とか「がっかりした」とかじゃなく。
(むしろ期待以上だったと正直に言っておきます)
そうだよな、
彼もゲキバカメンバーだもんな…何でもするんだなぁ(笑

さぶちゃんプロポーズの所で
「幸せになってくださいね!」と言われた後の
間をおいたケンちゃんの反応も面白かったなぁ。
えーっと彼の恋愛対象は、男でいいんだよね?
(おさめておさめて、の所で見せる妙な充足感とか)
恋人という幸せは得られなかったのかもしれないけど、
たくさんの仲間と理解者に囲まれているという幸せは、
ケンちゃんの人生に、確実にありました。
ライオン状態の「なにこれー?」な笑顔が好き。



>幸田@石井亜早実さん
毎朝新聞(うろおぼえ)の新人女性記者。
西洋かぶれで、
お洋服も感覚もこの時代の女性の中ではかなり先進的。

先に登場する、
記者としてライバル関係にある遠山やんすが
「礼儀知らず」てな評価を下しているので
どんな性格悪子さんが出てくるのかと思っていたら、
ふつうに映画が大好きで積極的な子でした。
どうも、私は先に聞いた話を真実と信じがち。危ないなぁ。
やんすに唇をプルプルされてるときの、
遠いところを見てる目が印象的(笑

実は彼女、軍の高官の娘で望月少佐の許嫁なのです。
少佐が現れたときに帽子を深くかぶって顔を隠す仕草で
「あ、彼と縁がある人なんだな」って客席は気づきます。
彼女は純粋に映画を愛していて、
人々にそれを見る機会を失わせる戦争を嫌っています。
だけど、戦争や、それを押し通すのが嫌いなのであって
望月少佐自身を嫌ってる訳じゃない。
意見の相違があって、強い口調で自分の意見を言った後の
わがままぶりっこモード上目遣いや、
「嫌われちゃったらどうしよう!」と本気で悩む様が可愛い。

彼女の存在がなければ、望月少佐も遠山やんすも、
私の中でただの悪い人(ヤな人)で終わっていました。
望月少佐との最後の夜での強がり
「私、処女だけど淫乱なんです!」が、
発言を聞いた少佐の表情と併せて『0号』好きシーンのひとつ。
出征する少佐に、残される自分の心配をさせたいけど、
妻になる相手への操は守りたい的な気持ちから
こんなわけのわからない発言になってるんだなぁと思うと、
幸田さんもだえるほど可愛い(´mm`*)


彼女は、現代パートで老後の姿も登場しますが、
衣装が同じテイストで、お年寄りらしく
少し色がくすんでる…ってのがわかりやすかったです。
まぁ、一緒に登場する隣の人を見れば一目瞭然なのですが(笑



>遠山やんす@石黒圭一郎さん
ポンコツ新聞社(やっぱりうろおぼえ)の記者。
なんというか、ヤな奴です。
小ずるいというか小憎らしいというか小物というか。
しかしほぼずっと喋って動き回っているという、
そのバイタリティは見事。あきらめの悪さも見事。
嫌われているのを自覚して開き直っているのか、
マジで気づいてないのか一瞬悩むほどに、常に自信満々です。

幸田さんがやんすに自分の夢をもらそうとしたときの
やんすの反応がテンポよくてねぇ。
バカにした態度から一気に恋愛モードにふる、
そのハンドリングの激しさがステキでした(笑
ヤな奴なんだけど、なんか憎めない。

戦争が激しくなって、
赤紙(召集令状)が撮影所の面々にも届き始め、
出征していったさぶとケンちゃんが亡くなったとの知らせ。
「暗い話題は嫌いなんでヤンス」と、
空気を読まずに幸田を口説きにかかるやんす。
幸田さんは完全に怒ってしまって、
「もう二度と自分の前に現れないで」と吐き捨てます。

客席が、あーあ…と思ったところで、
やんすが、走り去ってもう見えない彼女の背中に一言。
「さよならでヤンス、あっしのビビアン・リー…」。
彼の手にも赤紙が握られていました。

幸田さんが熱く語った『風とともに去りぬ』、
その主演女優であるビビアン・リー。
口では全く興味はないと言いながら、
やんすはすりきれるほどフィルムを観ていました。
完全に嫌われることで、自分の未練を絶つ意味もあり、
完全に嫌わせることで、
今後彼女が自分と出会わなくても彼女の人生に問題ないように
計らったという意味もあり。

実はイイ奴だった、みたいな展開は萎えてしまうのですが、
やんすについては
前半から「憎みきれない」というさじ加減だったので
こういう展開でよかったな、と思います。

まぁ…ほら、結果的に、
憎まれっ子世にはばかってるしね!(笑



>望月武@福地教光さん
日本国軍部の人間で、身分は少佐。
幸田さんのフィアンセです。

戦争が激しくなる前に
幸田さんの自宅で開かれた上映会で反戦映画を見て
人目をはばからず涙してしまうような優しい人なのだけど、
自分の職務を全うすべくと心を鬼にしています。
それが彼のプライドとか決意とか覚悟。
罵られても謗られても、
たとえ相手に誤解されていても、言い訳しないところが
彼なりの筋の通しかたなのでしょう。

口には出さずとも、幸田さんへの手紙では
「後藤と菊田を絶対に日本に連れ帰る」と誓っているあたり、
彼女にだけはやはり自分を偽らず、嘘をつかないんだなぁと。
だから、帰ってきたときの
彼の憔悴ぶり&謝りっぷりが見ていてツラい。
そうそう、手紙のシーンで空の色の話になるとき、
少佐には青、幸田さんの方には水色の光があたるんです。
そして手紙の記述通り、その「空」は繋がっている。
悲しくも切なくも、美しい景色です。

彼の、幸田さんに対しての愛情は、
あまり表面には出してないけど強くて、
出征前の彼なりの最大限直球な表現は嫌いじゃない(*´∀`)
それでも聞いてるこちらとしては
「ええい、遠回しすぎるわっ」と
やきもきしてしまうのですけれども(笑
幸田さんの「私、処女だけど…」発言に対し、
一瞬吹き出しそうになりつつも彼が見せた
可愛いものを見る優しい目はちょっとイイなぁと思いました。

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