『0号』役別雑感 1

ゲキバカ『0号』の役別思ったことなど、その1。
あくまでも、私が見た景色の話です。
作中の台詞はうろ覚えなので、正確性に欠けます。


若後藤、若千代子、
板鶴さん、菊田のぼん、さぶ、よね。



↓ ネタバレ注意!





>後藤@村田洋二郎さん
撮影所の役者で、まだまだヒヨッコ。
現在は、主に斬られ役として出演。
「風の又二郎」シリーズの最新作では「忍者その6」役。
2回観劇すると、初登場の場面で
ずっと彼を見てしまうという罠にハマります(笑
1回目は、流石にあんな激しい動きはしてない(笑

あこがれの人と同じ役を演じられる喜びを
全身から溢れさせたりとか、
好きな人と自分を比べてしまって近づけないとか、
その「純」な感じがすごく好きでした。
うな丼を前にした仕草は完全に犬(!)です。

「吉良役やったら、牛鍋食えますかね」の発言は、
彼が愛した千代子ちゃんの
「おいしいご飯が食べたい」という願いに通じていて。
そういう所でふたりの想い合ってる姿を見ることができて、
心が洗われました。
たしかに、こんな彼氏がいれば頑張れる(*´∀`)
後藤は基本的に他人を思いやる気持ちがとても強いです。
グアムでも、自分の大事なブロマイドをちぎって、
笑って、菊田のために花道をつくるのです。

顔をくしゃくしゃにして泣いたり笑ったり、
おいしい顔してご飯を食べたり、とても生き生き。
「帰りてぇなぁ…」と魂の底から絞り出すような声と表情。
こういう洋二郎さん観たかったと思ってた所に、
ナイスタイミング&ピンポイントでした。



>千代子@三枝奈都紀さん
撮影所の食堂で働く、女の子。
自分を着飾ったり清潔にするという感覚が乏しく、
掃除婦も兼ねているようで、なんというか…クサイ(゚ε゚;

櫛を入れていないボサボサの髪に、化粧っけのない顔、
引っ込み思案…こんな自分が人前に立つなんて、と
自分では思っていたようでしたが、
マキダ監督にそのスター性を見出されて、銀幕の道へ。
「キャバレー蟻地獄」という作品でデビューし、
スター街道まっしぐら。
厳しいレッスンも、訛り矯正も、彼女はがんばります。
それもこれも、
飯炊き女の自分に惚れてくれた、大好きな後藤さんがいるから。

初登場のいなかっぺっぷりと、
その後の姿の変貌ぶりにびっくりです。
(正確には、パンフの「その後」写真を先に見ていたので、
 「この人が千代子!?」という驚き、というべきかな)
後藤さんと恋仲になるのですが、
貧乏なので牛鍋屋でもしらたきしか食べられないとか、
おにぎりにパクつく彼氏をみる顔とか、
というかむしろまともにお互いの顔を見れないとか…!
二人の飾り気のない愛情が、とてもかわいらしい。
彼女の方が背が高いっていうシチュも、大好きです。

彼女が、後藤さんからの手紙を読むシーンで、
いつでも戻ってこれるように、
今も隣にいるように…という感じに、
一人分の空席を作るのがいじらしくてねぇ。

「雪降らせる力あるなら、
 私のあの人をここに連れてきてください」てな言葉は、
台詞であると同時に彼女の本音で、
おそらく国で大切な人を待っているみんなの本音で。

彼らの間にあったような幸せを引き裂いてまで
人は戦わなくちゃならないのだろうか…と苦しくなりました。
戦いが始まってしまったら、終わらせなくちゃならない。
始めなければいいのはたぶん誰もが分かってる、
でも始まってしまう…。
やるせない気持ちがぐるぐるしました。

映画のフィルムのように流れていく日々を、時代を、
下を向くことなく生きる彼女。
一歩も動いていないのに、「歩いている」感触を確かに感じます。
そして同時に
「そこ」から動いていないという相反したシーンでもある。
老千代子さんとの交代で、
現在が過去になる際の表情、観れて良かったなぁ。



>板東鶴三郎@浜口望さん
銀幕の大スター。略して「板鶴(ばんつる)」。
時代劇「風の又二郎」シリーズで主役をはっています。
最近変な咳をすることが多くて、
本人は強がってるけど後藤はとても心配。

身よりのなく稼ぎの少ない後藤やさぶを気遣っているようで、
だいたいいつも一緒にいるのもあり、
まとめて「板鶴一家」と呼ばれています。

浜口さんはSTAR★JACKSからの客演で、
昨年『おぼろ』で拝見してますね。
演技にしてもも殺陣にしても、貫禄に満ちた姿がかっこいい。
「古き良き時代の日本映画界のザ・スター」と
本人も自分の役をパンフレットで語っていますが、
まさに板鶴さんはそんな人。

人情に篤くて、声が太くて大きくて、
弟分たちに対しては厳しくするけど
なんのかんので甘やかしちゃうところもあって、
それでも筋の通らないことは許さなくて、ちゃんと叱れる。
自分の仕事にプライドがあって、
負けず嫌いで、まわりに弱音は見せなくて。

胸を病んでいて、それが原因で撮影中に命を落とします。
最後まで俳優板東鶴三郎として生き抜いた彼は、
まさに伝説になる「スター」でした。
アニキの身体を心配する後藤の頭をポンってするときの、
「俺についてきてくれてありがとな」とか
「これが俺の幸せなんだ」みたいな表情がね、あたたかい。

ケンちゃんを斬ったあと、
刀をセットで拭ってるのには笑ったなぁ(笑



>菊田@西川康太郎さん
現場では「菊田のぼん」と呼ばれています。
パンフレットの写真の目線と「菊田」という役名で
ドラマ「ストロベリーナイト」の
見守り型報われない刑事を思い出して
冷静さを失ったのは今だから言えることです(笑

「ぼん」はボンボンとか坊ちゃん、って意味ですね。
どうやら彼の父親は撮影所に顔が利く立場の人間のようで、
「七光りで…」てな評価を受けることもあるようです。
本人の実力も、ちゃんとあるんですけどね。

実は板鶴に憧れているのですが、
その表現が素直じゃない…というか、
弟分達とはちょっと違うんですね。
スターには、いつまでもスターであり続けてほしい、
そのために自分は憎まれ役になってもいい、的な。
板鶴さんも、彼には一目おいているところがあるようで、
自分に何かあったときのことを頼んでいます。
頭を下げられたときの菊田の表情に、
彼の複雑な心境を見ました。

板鶴さんが意識を失ったあと、
菊田が誰よりも大きな声で、
彼を助けるべく周りに指示を出しているのが印象的。
終演後にパンフレットを見ると、
菊田が少年の目で板鶴さんを見つめててウルッとします。

板鶴さん亡き後の、後藤とさぶとの関係は、
アニキと弟分というより、同志って感じ。
後藤たちには少しだけ素直になれて、
年相応の表情を見せて立ち回りを披露する菊田。
秘めた熱さが心を打ちます。

「愛してるって言えたのか」という問いは、
後藤の今後を思うアニキの気持ちと、
板鶴さんにそれを素直に言えなかった自分を顧みて
口から出てきた言葉なんだろうな、と思いました。



>さぶ@伊藤亜斗武さん
板鶴さんをアニキと慕う役者。
彼も主に斬られ役です。
撮影終了後、
板鶴さんから刀を渡されてにこにこしてるのと、
そこに見える誇らしげな感じ、
本当にさぶは板鶴さん好きなんだなぁって思わせてくれます。

板鶴一家のシーンでの後藤とさぶの動きを見て
「わんこが二匹おる…!」と軽く萌えました(笑
男性としてのさぶちゃんも母性本能をくすぐるタイプで、
食堂のよねさんと恋仲。
「しかたないねぇ」といいつつ、彼女は彼をほっとけない。
ちょっと空気読めないところがあって、
菊田と後藤の会話にはさまってみるのですが、
徹底して飛び越えられてしまって
真ん中の階段でさめざめと泣いてる姿も可愛かったなぁ。

「ぎゃあ」意外の台詞をもらえて、純粋に喜ぶさぶちゃん。
役者がわすれちゃいけないのは、この思いなんだなーって。
その後の男らしいプロポーズにグッときました。
帰ってきてほしかった…!(ノД`)



>よね@一川幸恵さん
撮影所の食堂を切り盛りしている女性。
不味い不味いと言いながら、
みんなここの食堂にたむろってるのは、
彼女の作る空間が心地いいからなんじゃないかなぁ。
(しかも実際は不味いわけじゃないと思うんですよね。
 ひねくれた愛情表現というか…)

色恋沙汰や噂話は好きだけど、
人を見た目だけで判断しないし、陰口も言わない、
はつらつとした美しさが彼女にはあります。
ナンパされて「あたしいま、いい人いるんだよ」っていう
流し目が色っぽかったです。
やっぱり恋してる女の人って、目の輝きが違いますよね。

さぶの戦死を知って、
よねさんが誰に向けるでもなく発した「ちくしょう」。
戦争に、この時代に、帰ってこなかったさぶちゃんに、
そして待っているしかできなかった自分に…なのかなぁ。

スポンサーサイト

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

http://maikuro96.blog90.fc2.com/tb.php/1059-4e75aee1

«  | HOME |  »

最近の記事


カテゴリー


リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索


プロフィール

まいくろ

Author:まいくろ
ついったー:maikuro9696
(画像は7年前に描いたものです)