週末『1812』 観てきた!

おはようとおやすみの間から。
まいくろです。

ロデオ★座★ヘヴン 5th act
『1812』の全体的なぼんやり雑感。


旗揚げから今も観続けているのは、
まいくろ観劇人生において、おそらくココだけかな。
澤口渉さんと音野暁くんのユニット。
特定の脚本演出家を持たないので、
公演のたびにがらりと雰囲気が変わります。

前回公演(『青い童話と黒い音楽』)が私の中で大ヒット。
しかもその時点で、
今回の公演のタイトルも期間も公開されてて。
この情報公開の早さが、ロデオに通う理由の一つ(笑

今回の脚本と演出は、
旗揚げ&第3回公演も担当した中井ゆりこさん。
その2つの作品ですら、
同じ人が書いたとは思えないくらい別の空気でした。


チケット予約してから開演の前日まで、
今回はどんな雰囲気でくるんだろうか、
というワクワクと、
前回公演がが個人的に良すぎたために、
どうしても比べちゃうんじゃないか…
というドキドキが半分半分くらいの気持ちでした。


今回は、架空の国「バクラ国」での長きにわたる民族紛争と、
それを終わらせようと戦った男たちの話。



長いです。
感想っていうか、「観た日記」的な。


↓ ネタバレ注意!


2公演観たのですが、
実は初見では視点の置き所をどこにしようか悩んでました。
ただ、役者さん達は、
聞き慣れない横文字の登場人物を違和感なく演じていて、
演出も秀逸だったので「素」に戻ることはなく、
バクラ国内でずっと迷ってました。

侵略された歴史に憤り、いまも抵抗を続ける先住民、
マーラ人のテロリスト(←便宜上こう呼ぶ)達。

侵略した側の、大多数のソタ人をまとめる首相。

ソタ人の中でも現状に疑問を抱く聖職者。

ある使命をおびて母国にやってきた、
混血のマーラ人医師。

テロリストに同行し撮影を続ける戦場カメラマン。


登場人物に感情移入して観る癖があるまいくろは、
初見はどの人の主張もわかるけど、
完全同意できる相手がはっきり見つからないまま、
紛争の行く末をただただ見つめていました。


この作品の構成のウマいところは、
日本の大学の、
中東情勢の講義の場面を最初に持ってくる事で
内紛続くバクラ国という設定を
観客席に届けることに成功している点。
なおかつ、ラストに講義終了後の学生を描くことで
戦いを「理解しがたい」「他人事だ」という立場にいることも
アリにしてくれていた…という点だと思います。

そして講義をを終えて去っていく、
自分の人生精一杯な学生達の中のひとりが
「行ってみようかな、バクラに」という考えに至るのが
また、いいなぁ。と。
紛争の中で生き抜いた「彼ら」が報われたなって思う瞬間。

1を増やして3や10にするよりも、
0を1にするのは難解なことなのだと思います。
「知りたい」と思わなければ、
心には響いてこない、0は1にならない。


同時に、1を0にする事も、とても難しいこと。
人間に感情や自我がある限り、
争いは根絶することはできないだろうなぁと思っています。
ただ、小さくすることは可能だとも思います。

「手を取り合おう」とか「戦いをやめてください」とか、
そういう言葉は
なんのかんので平和なこの場所からだから言えるもので、
戦わなければ蹂躙されるから、
抵抗をするのが常識! という世界もあって。

民族紛争、革命を描きながら、
一つの結論をグイグイ押してこないところが
ドキュメンタリーっぽくて、
人の心の水面を揺らす作品だと思いました。
ただ、「私たちの思いはこれなんだ!」みたいのを
期待して観ていると、
ちょっと拍子抜けしてしまうというリスクもありますが。


一夜挟んで、千秋楽。
ここに語り部はいない、自分で見て判断する話なんだ!
という結論に達したまいくろは、
一人一人の登場人物の生き様に注意して観ました。

強いカリスマ性で部下たちをまとめながら、
その内側に深い悲しみと暗黒を抱え、
嘘をつかず、しかしそれを隠しとおしていたロワーノ。

理想と希望に満ちた目はそのままに、
その手を見えない血で汚したまま
堂々と立ち続けることを選んだガラン。

無言の表情の中にありったけの感情を込めて
革命の一石を投じたリコル。

中立の立場をとりつつも、
個人としての主義は曲げることなく、
「真実を伝えること」に生きたギイ。

ロデオメンバーの二人が演じるリコルとギイ、
役者さんに思い入れがあるガラン、
中心的人物であるロワーノに対しては、
初見の段階でちらちら視界に入れてはいましたが、
テロリストの構成員(?)達は、
けっこう見落としていることに気づかされました。

同じ作戦を遂行している同志でも、
各々人間ですから個性があります。
純粋だったり、若くて血気盛んだったり、
マイペースで食いしん坊で寂しがり屋だったり、
実は誰よりも傍にいたいと願っていたり。

あと、一度目観劇では
「好きだが、理解しがたい」と思っていたシスター。
色々なところで、
ちょいちょい花のような笑顔を見せてたのですね。

二度目の観劇なので、
こちらはどのタイミングで何が起きるかわかっている。
観たい表情を見れる範囲で狙って観ていました。
一人一人が見えてくると、感情が揺さぶられます。
初見では出なかった涙が、二公演分出てきました。
後日、役別雑感も書きたいなぁ。


オープニング&エンディング音楽と映像の使い方、
毎度毎度ですがセンスいいなぁと思います。
ロデオ★座★ヘヴンはサイトやチケット、
その他諸々で基本的に黒を基調としてるようで。
だからなのか、
映像もモノクロとか色味が少ないイメージでした。
今回オープニングエンディングは
今までを踏襲したモノクロ系でしたが、
作中の革命運動の映像にパキッとした色を使っていて、
世界を塗り替えた! 革命が起きた! という
インパクトがより強調されていたように思えました

あとアレですよ。ラストのラスト。
「戦いやまぬ男たちへ。」のタイミングです。
ゾクッとしました。

音楽の中でも、特にキーとなる
チャイコフスキーの「1812」の使い方が秀逸でした。
同志たちを結ぶ大義の号令のように聞こえたり、
まさに「彼」が起こすの革命の始まりを告げたり。



今回、台本が販売されていまして。

稽古期間中にキャストさんがTwitterで
台本へのこだわり(内容、外見ともに)を語っていたことと、
『マリー・ボドニック』の時にもあった
中井さんのあとがきが読みたいのと、
後日『1812』を脳内で上演したいって理由で物販へゴー。

そしたら特別版として
お値段据え置きでさらに特典がついているというセットが!
そりゃあそっち買いますよ、もちろん。
でも『1812』の感想書き終えるまで
見れないんですけど(´∀`*)笑

今後も、中井さんの脚本演出の時は
台本販売するって思っていいのかな…? と、ちょっと期待。
台本に書いてない会話や、
細々と違う場面もあるのが、また「ナマモノ」ですなあ。
ノストラダムス訴えるとか、
ソモサンセッパとか、ぜんぜん台本に書いてなかった(笑
(このコンビ、8月に客演でまた相まみえるらしいけど、
 いったいなにが起きるのやら・笑)


常に芝居にできることの可能性を探って進んでいる
ロデオ★座★ヘヴン。
公演を重ねるごとに
役者もスタッフもスキルアップしているのが、
通っててわかります。楽しい。

ロデオの二人は、
本公演の間に別団体に客演することもありますが、
その客演先でいいなーって思った人が
次のロデオ本公演に出演してたりしてウキッとします。


次のロデオの本公演は9月19~24日。

その前にも
6月 11~15日に音野くん、
7月 16~21日に渉さん、
そして8月 6~10日に、音野くんが客演します。
もちろん手帳に記入済みです。

月イチでどちらかのメンバーが観れる感じという現状。
二人ともほんとお芝居大好きなんだなぁ。

こんなにひっきりなしに好きな人達観れちゃって、
いいのかな? いいのかな!?ヽ(゚∀゚*)ノ
スポンサーサイト

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

http://maikuro96.blog90.fc2.com/tb.php/1038-6e0a7d2e

«  | HOME |  »

最近の記事


カテゴリー


リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索


プロフィール

まいくろ

Author:まいくろ
ついったー:maikuro9696
(画像は7年前に描いたものです)