先週『ア・ラ・プラス 古典』 観てきたんです

今月の仕事量がとんでもないです。
だからこそ週末には芝居が観たくなる。
まいくろです。

先週土曜は大阪でしたが、日曜は都内での観劇。

演劇カンパニー A La Place(ア・ラ・プラス)
俳優育成プロジェクト
ラズヴィトーイ2013クラス発表パフォーマンス
<<古典>>

好き好き女優さんである安藤繭子さんが
出演すると告知されていましたので「これは!」と。

繭子さんが参加しているワークショップの発表会だそうで。
演技を拝見するのは1年ぶりです。
1年前に観たのも、
同演劇カンパニーの昨年度クラス公演だったなぁ。
というわけで、出演されている繭子さん以外の役者さんも
ほとんど観たことある顔ぶれでした。
(服部さんだけが、まいくろお初の方…!)


タイトルに「古典」とあるように、
シェイクスピアやチェーホフなどの古典作品の抜粋シーンを
上演する形態。
まいくろの趣味は観劇なんですけど
古典系ってね、ほんと…縁遠いんです。
タイトルや人名は聞いたことあっても、
ストーリーの内容はほとんどど知りません。
ありがたいことに告知の時点で
「○○という作品の△△役やります」と発表されていたので
Wikipediaで申し訳程度の知識を付けての観劇。

当日リーフレットにも、
上演シーンに至るまでの簡単な筋書きと配役が書いてあって
とってもとっても助かりました。
下調べはちょっとしたけれど、やはり文字だけだと、
なかなか頭に入ってこないんですよね…。


会場のSTUDIO 543 は、初めて行く場所。
サイトの丁寧すぎる道案内で無事に到着です。


開場時間には、すでに役者さんが演技エリアでスタンバイ中。
みなさん、読み古された(ような)本を読んでいます。
古典、ってことなのかな。

役者さんが演技するエリアと、
観客が座るエリアには段差が無く、席は20席くらい。
ちっ…近い!(笑

演技エリアに置いてあるのは椅子と机。
開演すると、椅子は必要な分だけ演技エリアに残され、
あとは役者待機用として、エリアの端に並べられます。
メイン出演の役者さん以外は、各々着席。
ただ座ってるだけじゃなく、
身体や声を使って効果音を出したり、
サブ的な登場人物も担当します。

抜粋なので前後の文脈が取りづらい部分もあったけど、
「役者さんが演じる」のを観ることで、
文字から想像しただけの世界に色が付きます。
心の動きとか、表情とか、可視化できるようになる。
なぜこの流れになったのか、知りたくなる。

古典作品だから敷居高いって思っちゃうけど、
描かれているのは「人間」で。
少しだけ、時代背景とか言葉遣いが
私が生きている現在と違うだけなんだよなーって。


繭子さんは、6作品のうち4作品に登場。
前半は1作品おきでしたが、後半の2作品は連続で登場。
その連続出演での演技の差がスゴいんだぁ、もう!ヽ(゚∀゚*)ノ



以下、各作品の抜粋シーンを観てのちょろっと雑感。
上演された古典作品への知識はほとんど無いので、
基本的に、上演されたシーンを見て思ったことです。

作品を知ってる人からしたら
「なにこの的外れ感想!」ってなりそうなんですけど…
後日、自分が戯曲を読んだり作品に触れてから
「ぎゃー! 私、馬鹿すぎるーッ!」って
じたばたする楽しさ(?)の為にも、残しておきます。

↓ ネタバレ注意!


>『ワーニャ伯父さん 二幕』
先妻の娘ソーニャ(@繭子さん)と、
後妻のエレーナ(@三井さん)がようやく打ち解ける場面。

恋する男性にさりげなく好意を伝えることができて、
うかれているソーニャの独白から始まるのですが、
ウィスパーボイスでもちゃんと聞こえます。

恋してるって、なんて可愛いんだろうなぁ。
ほほえみが我慢できないソーニャちゃんには、
世界がキラキラに映ってるんだろうな。
さっきまで気まずい雰囲気だった義母エレーナさんに
嬉々として「あの方」の話をしてる時の
照れまくりもだえまくりの様子が超好きです(´∀`*)

でも、エレーナさんに惹かれている男性に、
ソーニャちゃんは恋してるわけですよね…。
エレーナさんは旦那(ソーニャの父)ひとすじっぽいですが。

とんとん拍子に話がはずむ二人の女性。、
ピアノを弾こうって流れになりますが、
家族から「弾いて良い」との許可がでなかったところで
ちょっぴり残念な空気が二人を包みます。
人生ウマいことばっかりじゃないんだなぁって。



>『人民の敵 二幕』
「地元の観光資源である温泉に、有毒物が流れ込んでいる」
という調査結果を
一刻も早く発表しなければ…と、
正義に燃える研究者のストックマン(@山田さん)。
そして彼に呼び出された、
ストックマンの兄である市長(@服部さん)。

お互い町のためを思ってるのに故に、
「発表する」か「隠す」と全く反対の結論がでるのが面白い。

これって同案多数かもなーって思うんですけど、
途中から温泉の話じゃなくて
原子力発電所とかの話に思えてしまいました。

二人の会話も、最初は研究者と市長の会話なんですけど
いつの間にか兄と弟に会話になってて、
しかも「住民のために」って、
自分は正義であると主張する弟側が先に感情爆発させちゃう。
ドンッ! と靴で床を鳴らすことで、
劇場内の空気が一変しました。

うん…私も公表した方がいいと思ったのです。
でも感情的になったら、ストックマンの主張は
彼の意図どおりには届かないだろうなって思いました。



>『ハムレット 三幕二場』
父の仇を討つため、
狂ったふりをして本心を隠す王子ハムレット(@瀬口さん)。
恋人オフィーリア(@繭子さん)との会話も
敵たちに聞かれていると気づいたハムレットは…

「生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ」
という、超有名なセリフがある『ハムレット』。
さすがの無知識まいくろでも知ってる、このセリフ。
というか、実は、このセリフしか知らない。
まさか前後にあんなに長いセリフがあったとは…

オフィーリアとの逢瀬でも、
狂乱の演技を崩せないハムレット。
支離滅裂な態度と攻撃的な言葉を恋人に投げつけます。
恋人の豹変に戸惑うオフィーリアが、
寄る辺のない目になっていくのが悲しい。
でも、ハムレットは攻撃的な侮蔑の言葉のときは
オフィーリアから視線をはずしてたように見えました。

「尼寺へ行け」発言は、そこだけ抜き取って考えると
オフィーリアのお父さんも仇側だから
今後のゴタゴタに彼女を巻き込みたくなかったのかな。
前後の文脈をつなげて聞くと、狂乱の言葉なのですが。

ハムレットは狂ったふりをしているそうですが、
一つのことに没頭しているのもまた、
「○○狂い」とも言うよね…って、
長独白のシーンを観てふと思いました。



>『マクベス 二幕二場』
王位を密かに夢見ていたマクベス(@服部さん)。
マクベスの意志に乗り気…というかむしろ
積極的アドバイザーな立場の夫人(@三井さん)とともに、
ついに計画を実行に移します。

まず、瀬口さんがやってた、鳥の鳴き声にビビりました(笑
薄い月明かりのみの、深くて不吉な闇を感じる声。

自分では手を下してない上に、
強固な意志を持って王位簒奪を計画している夫人が
マクベスを叱咤するシーンは、
なぜだか少しコメディっぽい印象でした。

でも、一線を越えて、血塗れのナイフを持ったまま
呆然としてるマクベスの目を見たら
そんな雰囲気がぶっ飛びました。
光がなくて虚ろで、ゾワゾワしました。
「あぁ、人を殺すって大事(おおごと)なんだなぁ」って。

椅子を斜めにおいてあったのも、
マクベスの視界が物を正しく映さないくらいに
揺れてる表現だったのかな。


まいくろ、この作品と次の『かもめ』の間に、
あるミスをしでかしまして。
闇が晴れて緊張がゆるんだから…とか、
もう何を言ってもいいわけになってしまう。
繊細な空間にヒビ入れちゃったなぁ、
タイミングずらしちゃったなぁと、今でも後悔しまくり。
ほんとうにごめんなさい。
(ちなみにケータイを鳴らした等の、音系ではない)



>『かもめ 四幕』
夢を叶えて作家になったトレープレフ(@山田さん)。
新しいモノを作ろうとするあまり、
「形式を打ち壊さなければ」という思いに縛られています。

そんな彼のところに、
かつて彼を見限って別の作家のもとに去っていった
恋人で女優のニーナ(@繭子さん)がやってきます。

女優志望の田舎娘だったニーナは、
世間にもまれ、頼りにしていた別の作家にも捨てられ、
地方巡業をして暮らしていました。


「恋人が戻ってきてくれた、ずっと一緒にいよう」なスタンスの
トレープレフに対して
ニーナは揺らぎつつもひとりで生きることを選択します。

観劇前にちょこっと調べて得たた知識によると、
作中の「かもめ」は、
「退屈紛れに破滅させられたもの」のイメージとして
登場しているのだとか。

ニーナの言葉「わたしはかもめ…いいえ、私は女優」は、
「誰かによってこの生き方になったのではなく、
 自分の意志でこの人生を、この境遇を選んだ」という
矜持のあらわれなのでしょうか。

自分を捨てた作家について
「愛している」というニーナの言葉を聞いて、
トレープレフは表情はそのまま平静ですが、
手は寄りかかっていたテーブルをくわっと掴むんです。
足下が揺らいで
立っていられないようなほどの気持ちだったんだろうな…と想像。

どちらが夢を叶えて生きているのかを
まじまじと見せつけられ、知っててしまったトレープレフは
拳銃で自分の頭を撃ち抜いてしまいます。

微妙な距離感と、
しっかり引かれた境界線が見えるような二人の演技でした。



>『旦那さまは狩りにお出かけ 二幕四場』
レオンチーヌ(@繭子さん)は、
夫が狩りを口実にして浮気をしていることを知らされます。
彼女は、その腹いせとして
夫の友人であり、自分に好意を寄せるモリセ(@服部さん)と
二人っきりで密会してやろうと決意。

モリセはモリセで、
愛しのレオンチーヌを今日こそ我がものにしようと必死です。


繭子さん、ついに2作品連続で登場ヽ(゚∀゚)ノ
そしてこの作品をもって出演キャスト全員と関わりました。
スゴいなぁ。

さきほどの『かもめ』とはうってかわって、
コメディタッチの物語。
夫を愛するが故に、モリセと浮気してやる! なレオンチーヌ。
だからモリセと一線を越えるかって話になるととたんに逃げ腰。
しかも若干鈍いところがあるから、もう…おかしくって。

モリセが、料理を用意して
「これを二人で食べてよう(ドヤァ)」と誘っても
レオンチーヌは料理を目の前にして
無邪気に「これ、夫の好物だわ!」っておいおい(笑

結局モリセは
「君の旦那さんはきっと今頃愛人とラブラブしてるんだ!」と、
彼女の怒りをあおることで、彼女を積極的にさせます。
レオンチーヌ怒りで我を忘れて、
モリセに長々と(モリセ酸欠寸前)チューしちゃう。

まるで別人の演技な繭子さんのレオンチーヌが
とってもとってもチャーミング。
彼女のペースにはまってからまわるモリセが楽しくて、
モリセの取り巻きとして演技してる
三井さん・山田さん・瀬口さんの表情や仕草もいい効果で。
このキャストで、オチまで観たいなぁと思いました。



豪華な舞台装置や凝った照明・音響のお芝居も好きだけど、
こういう、役者の力をベースに空間を作る形式も好き。
創造力で想像力をかきたてる、という感覚。


繭子さんは7月・8月にも出演予定が決まっていて
そちらも行けそうなので楽しみはまだまだ続いてきます(´∀`*)

スポンサーサイト

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

http://maikuro96.blog90.fc2.com/tb.php/1037-3b56fcb3

«  | HOME |  »

最近の記事


カテゴリー


リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索


プロフィール

まいくろ

Author:まいくろ
ついったー:maikuro9696
(画像は7年前に描いたものです)