先週、On7の『痒み』観てきたんです

月末月初&年度末年度始まりで頭パーンしてます。
そろそろ落ち着いてきましたが、今週末は、また別の観劇!
公私ともに頭がパーン。
まいくろです。

さて、先週末は下北沢シアター711にて
On7(オンナナ)という
女性7人グループの芝居『痒み』を観てきました。
実は今回、全員初見の女優さんたち。
なぜ観に行ったのかというと、
脚本演出がサリngROCK(さりんぐろっく)さんだったから。
基本的に大阪で活動されてるので、
都内で観れるなんて嬉しすぎ!

まず発売日に千秋楽を押さえて、
あと1公演追加できるかどうかと調整していたら
前売り完売してました(笑


どうやらサリngROCKさんとOn7との出会いは
昨年3月の若手演出家コンクール。
都内で行われた最終選考会で、サリngさんの
『絶対の村上くん』を観たのがきっかけとか。

まいくろの初サリngROCK作品も、
この『絶対の村上くん』。
好きな役者さん(野村さんね)が出演なので観に行って、
感覚的で毒々しいのに愛らしい登場人物と
独特のリズム感をもつセリフたちにときめいたのでした。
それから、彼女が主宰する劇団「突劇金魚」の公演は
日程を合わせて遠征するようにしています。

突劇金魚の公演とは似て異なる、
女だらけのお話。


↓ ネタバレ注意!

まず、サリngさんの作品で関西弁じゃない! ってのに驚きました(笑
でも、独特のリズム感は健在でしたねぇ。


登場するのは大学の写真サークル仲間7人。
卒業後も、そこそこにつきあいを続けておりました。
といっても、
みんなそれぞれの暮らしがありますから、
一堂に会するのは、年に一度ありやなしやといった程度。
そして仮に揃ったとしても、6人しかいません。
卒業制作の途中で行方をくらましてしまった
「アイ」を除いた6人しか来ません。


お金持ちの男と結婚して
順風満帆な(風を装っている?)「モモ」の誘いで
豪華なお店で食事をすることになったサークルメンバー。

ごく普通の主婦(として振る舞っているけど、
家庭崩壊しているのを隠している)「ヒロコ」。
お互いベッタリづきあいな「ユミ」と、
(ユミの彼氏と秘密裏に関係を持ってる)「チカ」。
卒業後も写真を続けて、独身ライフ謳歌中(なのは、
人に評価されるのがイヤだから)の「ナツキ」。
アラサーだけど少女風味の服装で
人生をテキトーに生きてる(風に装って無理してる)「マリモ」。

その6人で適当に女子トークをしてお開き…
というのが、いつものパターン。

でも、その日は違ったのです。

10年ほど行方不明だった「アイ」が、ひょっこりと。
そう、本当に何事もなかったかのようにひょっこりと、
会食の場に現れたのです。

消えた理由も、今日現れた意図も語らないままのアイ。
そんな彼女からもらった飛行機チケットで
旅行をすることになったメンバー7人。

互いに自身の内面を見せているようで見せていない、
でもその場は波風立てずに楽しく過ごしたい。
そんな、よくある女子のグループ。

しかし、飛行機が墜落してしまい、
7人は見知らぬ島でバラバラに遭難してしまいます。
助けを待つ女、島に適応する女、
現状の突破口を探す女、その女を追う女…。

日常とは逸脱した状況に突然投げ出された彼女たちは、
徐々に本性をさらけ出し、本音をぶつけあっていきます。
それはスカッとするけれど、
同時に和が乱れていく気持ち悪さもあります。

見ようによっては醜く映る各々の姿を見て、
まいくろは「なんか、生き生きしているなあ」と思いました。
女子トークでもりあがってる時よりも、
みんなずっと、生きてるなぁって。


On7の女優さんたちは、みんな実力のある方たちで、
オーバーアクションになりすぎず、
でも島に行く前と島に行った後では
完全に違う生き物になっていました。

特に、モモ(@小暮智美さん)の変貌はすごかった!
潔癖性で子供嫌いだった金持ちマダムのモモは、
まるでターザンのような風貌に。
(登場した瞬間に客席から笑いが…)
地べたをはう虫を手でつかんで、
「タンパク源だ」と嬉々として食べるようになり、
なんだかよくわからない島の生物の子を身ごもるという
衝撃の展開です。
でもね、モモさん幸せそう。


個人的に印象深いのは、
チカ(@宮山知衣さん)がユミ(@吉田久美さん)に
「あなたの彼氏と私、寝たよ?」ってばらした後の展開。

彼氏さん、どうやらユミとチカの他に、
さらに女がいたみたいでして。
旅行の時、チカのケータイに
その彼氏さんから電話が来るんですけど、
どうやらその第三の女に刺されてしまったようです。

それをユミに言うときのチカの言葉使いが、
勝ち誇ってるわけでも、逆に無感動ってわけでもなく、
なんていうのかな…すごい他人事っていうか。
「あのね、たぶん○○くん、死んでる!」
「『うぎゃー』っていってたもん。『うぎゃー』って」
っていう感じのセリフが、
文字にはしづらいんですけど
今まで観てきた、サリngROCK作品にある独特の空気感なんです。
あれってなんて表現すればいいのかなぁ。
絵本を読んでいる母親の語り口というのが近いかなぁ。

で、そのあと、怒り心頭のユミがチカに感情をぶつけ、
チカも負けじと返すのですが、
それが言葉になっていない、獣の鳴き声のような叫びでね。
「人間」も、生物の一種類なんだよなぁって思ったり。


あと、ナツキ(@渋谷はるかさん)の
「孤高のクールビューティ」からの
「おばあちゃん的風貌」への演じ分けもびっくり!

彼女が砂漠を歩いているときのナレーションも、
サリngROCK作品独特の絵本読み聞かせテンポ。
砂を踏む「さく、さく」という音の当てかたに
なんとなく聞き覚えがあるなと思ったら
『絶対の村上くん』でも
砂を踏む表現があって、こんな感じの音が使われてたような。
(あっちは砂漠じゃなく砂浜だったけど)
ナレーションだけで、
ナツキとヒロコ(@安藤瞳さん)の間に砂塵の壁ができるのが見えました。



全体的に「女子あるある」がてんこもり。
会食シーンの、待たされてるヒロコとそこにやってきたユミ&チカのやりとり、
めちゃ気持ちわかるー! って思いました(笑

端から見てるとモヤモヤするけど
実際思い返してみると
同じような人付き合いをしてるよなぁ…と思ったり、
あの場に乱入して
状況をぶちこわしたくなる衝動に駆られたり、
もう身に覚えありすぎて逃げ出したくなったり
そんなムズムズする感覚を覚えた作品でした。
まさにタイトルのとおり、ムズムズ、痒み。

「人間としてちゃんとしなきゃ」
「もっと私にはできることがある」と
一種の強迫観念にとらわれていたアイ(@保 亜美さん)が感じていたあの痒みも
居心地の悪さ、気持ち悪さから来たムズムズだったのかなぁ。
逆にマリモちゃん(@尾身美詞さん)は、
あの痒み(虫で表現されてたような)と共生できたみたい。


まいくろは、この作品を通して
女という生物の適応力の高さに感心してしまいました。
作中の彼女たちに対しての感心と同時に、
この現実と夢の狭間を描いたような独特の世界観を
受け入れて楽しんでしまっている自分のそれにも、です。

あ、正直言って、
私、作品の全容が掴めてるわけじゃないです。
受け取ったものが、
創ったり演じている人の総意とイコールだとも思っていません。
でも、あの時間を楽しめた。
その点で、私は適応できてたんじゃないかなーって。


ストレートにエグってくるけど、どこかコミカルで、
心に届くけど痛みじゃないのがいい塩梅。
サリngさん作品の
そういうグロカワイさ(?)に惹かれてしまうのです。

サリngさん主宰の劇団「突劇金魚」は、
6月に大阪で1か月ロングラン公演を控えております。
もちろん行く予定(^▽^)

On7は、2015年(来年だ!)9月に、
また別の脚本演出家さんと組んで公演をやるそうです。
都内なら、行ける~。


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(画像は7年前に描いたものです)