『幻書奇譚』観てきた!

電車内のスマホは酔いますね。
まいくろです。

今日はロデオ★座★ヘヴン『幻書奇譚』を観てました。
先週の日曜3公演も1日どっぷり観て、
それでもなお、あの空間にもっと居続けたくて。
千秋楽を追加しました。

「ナノ文書」と呼ばれる、
世界最古の本の真偽と存在をめぐって、
博物館の一室でいいオトナ達が話し合うというストーリー。
12年前に研究が突如中止に追いやられた理由の解明、
そして博物館から消えたはずの「ナノ文書」が再び現れたことで再燃したこの状況への対策案の検討。
ナノ文書に書かれた文字は解読できたのか?
そしてその内容は?
この本の正当な所有者は誰?
など、
謎がぎゅうぎゅうに満ち溢れた濃密な空間で行われる論争劇。



新宿眼科画廊という、
ギャラリー&アトリエ的な場所での公演。
客席で舞台エリアを挟む形式でした。

こういう配置だと、全部の角度から観てみたくなります。
でもそういうリピートを狙って挟み形式にした、というあざとい公演ではありません。
だって作品内容的には一度で大満足でしたから。
そして、挟みにして反対側の客席を視野に入れることで客席の私たち自身が
作中でいうところの「世論」になってるのかもなぁ、って。

登場人物は7名。
知ってる立場の人かと思ったら知らない立場で、
知らない立場の人かと思ったら知ってる立場のひとだってのが発覚して…などと、
各々の立ち位置は作中で変遷しますが、
常に翻弄される人間が空間に必ずいる。
それは、観ていてとても気楽です。
一緒に驚いてくれる人が居るんですから。

登場人物がつねに自分の時間軸で行動してて、なにしろその演技が細かい。
すべてが伏線といっても過言ではありません。
例えばロデメンで言うなら、
音野君演じる「瓜生」の怒りのスイッチや、
ある一瞬を境に行動パターンが変化したりとか、
ナノ文字研究家の「桐野(名前のみ登場)」の話になったときの、
渉さん演じる「安西」の表情と姿勢の変化とか。

他にも、
重大な隠し事をしている人は
視線をあえて動かさないようにしてるし、
耳で回りの情報を得つつ考え事をしている人は、
腕組みをして無意識に拒絶の姿勢、
視線は対象からちょっとズレた位置にあったり。
そういえば、本心を隠してる人はポケットに手を入れていましたね。

そんな硬質な雰囲気で議論がなされていきますが、
判明した新事実によってドタバタ展開へ。
カニ歩きになってたり、華麗に回転したり、
もみくちゃになってみたりヘリクツこねたり。
パニクった大人たちが見せる、必死ゆえに大人げない行動が面白くて。

そして明かされるナノ文書の内容は、
登場人物たちに盛大なる肩すかしをくれます。
大好き! この展開。

見事だと思ったのは、
そこで終わりにしないで、
「真実は貴いのか」という問いを投げかけ、
その答えのどちらも正しく、どちらも正しくないという
余韻をのこして終わるところ。

開演も、
登場人物のひとりが部屋に入ってくるところから始まり、
最後の登場人物が部屋を出て電気を消すところで終演とすることで、
現実感を最初から最後までキープしています。
初見は、開演の演出、
遅れてきたお客さんかと思いましたもんねぇ…(笑)

「抵抗しないと」と言う照間くんに、
面堂が「君も、まじめだな」声をかけたときにハッとしました。
芸術も学問も、
生物として生きるためなら必須のものではありません。
「真面目が世界を滅ぼす」という作中の人物の言葉どおり、
ゆったりかまえる余裕みたいなものが、
人間が文化的に生きていくためには必要なんだろうなぁ。


連日ほぼ満席状態の幸せな公演だったそうで。
展開の流れが鮮やかで、
役者さんも、誰をどの瞬間に観ても楽しくて、
ほんとうにあの場所にいれて良かったです。
「目眩必至」は情報量の多さによるものじゃなく、
そういう意味だったのね…(笑
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『女王の盲景』観てきた!

さて、観劇はじめの本日、実は2作品ハシゴです。
帰りの電車に揺られてまいくろです。

夜公演は
空想組曲番外公演『女王の盲景』。
ここのはもう、
予定が合いそうならとにかくチケット買っちゃう状態。
ましてや、昨年のまいくろナンバーワン作品書いた人の
新作ですよ今回。
観逃せる訳がありません。

出演者さんは全員初見ですが、
5人なので「見分けつかない!」にはならないだろう、と。

盲目の女王の為に創られた、ある王国の話でした。
様々な言葉が
思い当たるところがあって耳に痛くて、
胸に刺さってきます。
すでに初期段階で、とてももろい世界。
たったひとりの呼吸一つで崩れそうなのに、
そこにしっかりと「ある」のです。

和田琢磨さんが、主に観客をひっぱっていきます。
彼の語るラストの言葉が、
私達にとって光でもあり、
また深淵でもあるなぁと思いました。

大門伍朗さんは、
おそらく今まで私が観たなかで最年長かと。
人間に絶対に訪れる「老い」。
それを衰えととるか、
熟成ととるかは人それぞれです。
彼の演じた人物は、
ただ「悲しい」とか「健気」と言ってしまうには
あまりにも眩しすぎる生き方。

小玉久仁子さん。
ものすごいです。
うん、表現が追い付かない。
私はこの作品のタイトルは
彼女の為にこそあるんじゃないか…と思いました。

鍛冶本大樹さんね、出てきたときに一瞬、
私が観た違う人(というか、役)と見間違えました。
全然似てないのに。
物語とつかず離れずの距離にいて、
でも時折見せる表情にグサリとさせられます。

青木志穏さん、
かなり繊細な役だなって思いました。
彼女を観ているうちに、いつの間にか自分も
彼女の顔色をうかがっている事に気づかされます。
ずっと笑っててほしいけど、
「粉々になってしまえばいいのに」
と思う自分が止められない。


今回も、
奇妙な間に笑わされ、
襲い来る言葉達が心に刺さって辛いのに
涙まみれになっても目が離せない作品でした。


何でこういう景色をつくれるんだろう。
作中に出てくる人物にもそう思うし、
脚本演出のほさかさんにも、そうも思います。


来週19日(日)まで、
都内シアター風姿花伝でやってます。

『BASARA第二章』観てきた!

年始の挨拶記事とか特に上げてませんけども元気です。
本年もよろしく東奔西走。
まいくろです。

さて本日が観劇はじめ。
北千住シアター1010にて
『BASARA 第二章』観てきました。
原作のマンガ大好きで、
アニメ版も実は見たことあって、
第一章にあたる舞台版初演も観に行きました。

キャストは何人か変わっていますが、
相変わらず再現度高い!
今回から登場の「浅葱」がイイ動きしてくれます。
引っ掻き回しっ子。

表情がギリギリ見えないくらいの位置での観劇だったので、
身体の動きや声の調子で
表情を想像しつつ。

まいくろね、タタラが叫ぶ度に、
もらい泣きしてました。
言ってることははっきり言って理想論、
甘っちょろくて、
いつもボロボロになってて頼りない細い身体。
でもタタラの姿や言葉は、
心を揺さぶります。

本来なら、
野原を一日じゅう駆け回って
家に帰って温かいスープをお腹いっぱい食べて
すやすや寝て、
また笑顔で朝を迎える日々を送るような彼女が
戦場で
悲しみとか怒りとか諸々の思いを込めて叫ぶから、
心にクるんだと思います。

一つのセリフの中で
更紗からタタラになる、という瞬間
また、逆にタタラから更紗になる瞬間を
今回は何度か如実に感じられて。
そこに良子さんが演じる
タタラの母「千草」さんの叫びが加わってもう、号泣でした。

ギャグパートも結構多くて、
飛車角コンビのアレに、笑わされました。
二枚重ねなのか…(笑

キャスト変更で一番
どうなるかなーと思ってたアゲハさん。
初演のむせかえるようなフェロモン系ではなく、
ふわっと香り立つような色気のあるアゲハさんで、
こっちのアゲハさんもイイわぁ(笑

「そこカットするのか」と思う要素あり、
「そういう方式にしたか!」と驚かされる要素ありで、
一部挑戦的かつ、
全体的には堅実な展開だったなぁと思いました。

第三章も観に行かねば~。
と思いました。
崇拝してるんじゃなくて、
タタラが愛しくて、ほっとけない!

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ついったー:maikuro9696
(画像は7年前に描いたものです)